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この大陸で、フィジカは悪い薬師だったの感想レビュー(ライトノベル)

2016年04月20日 23時51分15秒 | ライトノベル・小説
電撃文庫のラノベ、『この大陸で、フィジカは悪い薬師だった』(鳩見すた先生原作、アマガイタロー先生イラスト)が発売中です。

表紙は、ヒロインのフィジカと主人公のアッシュ。
タイトルとは裏腹に、全く悪そうな雰囲気の無いフィジカですが、屈託ない笑顔を見せるふたりの様子にほっこりさせられますね。
拙者も美少女と気ままにふたり旅したいでござる!

お話的には、害獣を駆逐し、教会に背く異端者を捕まえる役目を果たす駆け出しの角守となった主人公のアッシュは、不運が重なりいきなり生命の危機に直面することに。
偶然出会って自分を助けてくれた少女が、悪い薬師の異名を持つ異端者・フィジカだと知ったアッシュは、彼女を改心させようと旅に同行することを決意して……という、ボーイ・ミーツ・ガール&ふたり旅展開です。

害獣毎に各章がわけられており、短編集感覚でサクサク読み進めていけるのが良いですね。
いずれも有名ドコロばかりがチョイスされているのですんなり物語に入り込めますし、それぞれの害獣達がどんな病にかかったのか、それをどう治療するのかをワクワクしながら堪能出来たので良かったです。
作品によっていろいろなパターンが知られる害獣も多いですが、設定に一本筋が通っている分、本作だとこういう解釈になったのね、と納得しやすかったですし、それぞれのエピソードがクライマックスで一つに繋がる様に計算されていて目からうろこ!(´;ω;`)ブワッ
手を変え品を変えで見せつつも、その根底は一貫したテーマで繋がっており、オチの部分にも直結しているあたりがお見事でした。
ひとつひとつのお話毎だけ見ても十分に起承転結がしっかりしているので、ここまで綺麗に関連性があったとは、良い意味で予想を裏切られましたね。
フィジカに付き添って、様々な真実を見てきたアッシュが、最終的にフィジカの真実を見抜く流れに心震わされましたし、物事の表面だけを見て鵜呑みにするのではなく、自分自身で考える事の大切さや、行動を続ける勇気についても深く考えさせられました。
童話や寓話的なまとめ方なので説得力が高いですね。

ラブコメ的には、フィジカが時折見せる少女らしい様子にアッシュとともに癒やされながらドンドン興味を惹かれていくわけですが、彼女の旅する理由や、彼女自身のヒミツがちょうど良いバランスで明かされていくのが心憎かったです。
はじめは情報を小出しにしておいて、終盤一気に掘り下げてスッキリ!という感じなので読後の満足感が高かったですし、アッシュ自身が今後もフィジカとともに旅を続けていく目的をしっかりと見出すことが出来たので良かったかと。
オーバーテクノロジーやら外の世界といった要素についてはどこまでつっこんでいくのか未知数ですが、どちらにせよ、フィジカの行動方針は変わらないでしょうし、幻獣たちを救い続けることで彼女の心も癒やされるのであればそれに越したことはないかと。
パナキアさんの存在こそあれ、基本的にはふたり旅なのでフィジカルート確定っぽいわけですが、某ドラゴンの人が突発的に人化出来るようになってくれたりしてもそれはそれで楽しそうな予感がw
あと、存在感出まくりのアッシュの妹にも、なんとか出番が用意されると良いですね。

生命への畏敬的に、広い視点で生態系を俯瞰するシリアスな生存競争を描く一方で、おっぱいやら女装(あんな重要な場面でもかよw)やらのコミカルなお約束も忘れない本作は、鳩見先生のデビュー作である『一つ海のパラスアテナ』に通じる部分も多かったと思います。
というか、ちらっと噂が登場する美人の嫁さんと外の世界に旅だったアキ坊なる人物の詳細が気になりますのう(・∀・)ニヤニヤ


気になった方は是非、チェックなさってみてくださいませ。





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