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gurimoeの内輪ネタ日記(準備中)

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学校の階段10巻の感想レビュー(ライトノベル・完結)

2009年07月29日 20時40分51秒 | ライトノベル・小説
ファミ通文庫のラノベ、『学校の階段』(櫂末高彰先生原作、甘福あまね先生イラスト)の最終巻、10巻が発売中です。

表紙は“静かなる弾丸”の二つ名を持つ階段部元部長、九重ゆうこ。
やっぱりシメは彼女じゃないと!という感じですね。
表紙をめくってすぐのカラー扉絵の、刈谷と2人で拳を握っているポーズからも、彼女達の想いが伝わって来るようでグッと来ました。

今まで登場したキャラクターが総登場し、シリーズ集大成といった感じで盛り上がる様子は必見です。
(*^-^)b

お話的には、茨の道を進み始めた主人公の幸宏が、ドンドン思考迷宮に落ち込んでいってしまうところへ、思いがけない事態が発生して更に状況は複雑化。
様々な障害を切り抜けていく中で、幸宏の心境はどうなっていくのか?という展開です。

前半しっかりと幸宏の心理を描いているので、彼の焦りや不安が生々しく伝わって来て、ハラハラさせられました。
ここでかなり重苦しい雰囲気を演出したからこそ、中盤以降のお祭り騒ぎがとにかく熱く、理屈抜きで楽しめるものになっていたので、良い構成だったと思います。

言葉に出して伝えるべき事と、言葉にしなくても伝わる想いの両方が、一番関係の深いキャラクター同士を中心にやり取りされ、それぞれの成長を描きながら、物語的な結末が綴られていくという、『見せ場ラッシュ』な怒濤の展開は、シリーズに思い入れのある方ほどテンションが上がって来るのではないかと思いました。

この1年の間に階段レースに携わった主要なキャラクターだけでなく、名も無き生徒や大人達をも巻き込んだ、ひとつの大きなうねりの中を駆け抜けていく様子は非常に見応えがありました。
三 (/ ^^)/

階段部創設以来最大の危機!と煽られるだけあって、そのイベント自体がとてもエネルギッシュで盛り上がりまくりな訳ですが、そこからさらに、幸宏と刈谷の問題へと焦点が絞り込まれ、読者の見たかった『ラストラン』と、彼らが求め続けた『先』についてのエピソードが語られる展開が、読み進める程に熱さを増していきます。

彼らの『決戦』が終わった後、とあるイベントで言葉を交わしあう幸宏と刈谷の様子がお互いに格好良かったです。
刈谷が後輩達、特に幸宏に向けて語るセリフには、思わず目頭が熱くなってしまいました。
『先』という単語の使い方自体が洒落ていて良かったかなと。
(≧▽≦)ゞ

2人の求道者としてのお話的にも、階段部という場の在り方についても、きちんと結論付けられていたので大満足でした。

ラブコメ的には、男性陣より女性陣の活躍が好印象だったかと思いますが、今までの幸宏の女性キャラへの接し方から考えれば、こういうスタイルで終わる方が自然かも。
個人的には、希春姉のシーンがダークホース的でしたがグッと来ました。

○○○となった今後の幸宏は、更にモテるようになるのかも?と思うと、女神委員会の気持ちもわかる気がww

シリーズラストを締めくくるに相応しい、見事な幕引きだったと思います。
あとがきも本編の内容と良い感じにシンクロしているような感じでニヤニヤでした。

先に学校の階段の踊り場を出して、まったり日常部分を描いておいたのも、この巻でのシリアス路線が引き立って、結果的に良かったと言えるのではないでしょうか。

『階段部、大好きだーー!!!』という気持ちは、ここまで読み続けて来た読者の方々にも共通するものではないかと。
作品の面白さを筋肉で語るなら、『キテるよ、キテるよ!最っ高にキレてるよ!』みたいな感じでしょうか。
刈谷のアレは最後まで見たかったのが、ちょっと心残りな件ww

エピローグ的な部分のちょっとしたサプライズがまた心憎いです。
演出というか構図的にこういう形で持ってきたのでしょうが、色々と期待してしまいたいところでもありますね。
次回作も楽しみに待ちたいと思います。

ファンの方は是非、チェックなさってみて下さいませ。



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