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きんいろカルテット!2巻の感想レビュー(ライトノベル)

2014年05月27日 11時56分04秒 | ライトノベル・小説
オーバーラップ文庫のラノベ『きんいろカルテット!②』(遊歩新夢先生原作、DSマイル先生イラスト)が発売中です。
オーバーラップキックオフ賞で金賞を取ったシリーズであることや、遊歩新夢先生ご自身がプロのユーフォニアム奏者として活躍なさっていることでも話題かと。

表紙は、ヒロインズの中でも一番快活な印象のあるイッキー。
少し暴走気味なところも多い彼女ですが、皆を引っ張っていってくれる事も多いのが心強いですね。
ホント、中学生は最高だz(ry

お話的には、演奏会で優秀な成績を収め、吹奏楽部とも和解し、音楽室で練習を続けられるようになった菜珠沙達に、国際アンサンブルコンペへの出場招待の打診が。
引き続き彼女たちを指導する事になった英司は、“五重奏以上”という出場条件をクリアするべく新たな協力者を探すことにしたものの、中学生離れしたトロンボーン奏者である帰国子女・ミシェルとイッキーが衝突してしまい、いきなり前途多難に…という展開です。

ツンデレ×天才少女なミシェルとの意思疎通に手を焼く一同でしたが、彼女の事情を知ることでその孤独と絶望を理解し、なんとか仲間になろうとそれぞれらしいのアプローチを見せてくれたので心温まりました。
どれだけ孤高を気取っても、音楽に対する真摯な想いは隠しきれず、未熟ながらも輝きを放つ菜珠沙達のサウンドと心根のひたむきさに心を開いて行く様子が丁寧に描かれていて良かったです。
演奏技術的なレベルの差があるとはいえ、本質的に天才肌でミシェルと似たような経験をしたことのあるイッキーがどの様に振る舞うのかも大きな見所。
竹を割ったような性格の彼女らしい解決方法は爽快で、エネルギッシュな行動力が眩しかったです。
大好きな音楽で語り合う事ももちろん大事ですが、逃げずにきちんと言葉をぶつけあうことで見えてくるのもあるわけで。
先に本来の姿が描かれていたことや、英司に対してデレかけている部分が見えていたのもあって、ある意味安心して見ていられましたが、一番反発しあっていたイッキーが歩み寄ろうとする意志を見せたことは、これから一緒にコンペに出る上でとても大きな意味を持っていたかと。

カルテットの4人組ではなく、メンバーを増やして新たな課題に取り組むという流れは意外でしたが、たくさんの才能と触れ合うことで音楽の世界の広さや深さを実感することはとても重要なことだと思いますし、若さゆえの感性でその刺激を上手く吸収&自分の表現へと反映させることで成長出来ると良いですね。
ここまでトントン拍子に進むかはともかく、実際の音楽業界でも人と人との繋がりがきっかけとなって新たな、名誉ある演奏の機会を得たりすることもあるでしょうし、自分だけでは無く、他人からも評価を得る、ライバルと認め合う様な関係を築いていくことでより素晴らしい音楽を奏でていく事も出来るのではないかと。
演奏そのものだけではなく、プレイヤー同士の繋がり的な意味でのアンサンブルが上手く行くことが望ましい訳ですが、ヒロインズの指導者であり、自らも類まれな演奏技術を持つ英司が人の輪の中心となって良い雰囲気を作ることに成功している今の状況をどこまで維持できるのかに注目したいです。

ラブコメに関しては、亡き兄との関連もあって菜珠沙が三馬身以上リードしている状況ではありますが、ヒロインズそれぞれの掘り下げが進むことで個性の差別化も進み、英司自身のフラグ建築能力もあいまって初々しくも淡い恋心が咲き乱れる様子にキュンキュン来てしまいましたね。
音楽バカと年齢差ゆえに、恋愛ではなく親愛以上に受け取っていない英司、というのはある意味テンプレですが、怒涛のアプローチから公開◯◯まで突っ走ってしまった由真先輩の存在が、いい具合に一波乱巻き起こしてくれそうで楽しみ。
本人のフラグ自体は完全無欠にへし折れている感が哀れですが、ただのモブ的な先輩キャラで終わらず、恋愛面でも演奏面でも見どころのあるキャラクターになっているのは好印象でした。
というか、同じ先輩キャラである真里菜の実力がやたら高そう…だけどなかなか見えてこないあたりの焦らし方も(・∀・)ニヤニヤ

ブリティッシュ・オープンに出るという当初の目的から少しそれたと見せかけて意外な形で繋いでくるあたりや、一気にコンペまで行かずに個々人の演奏技術を伸ばしたところで止めて、本番までの全体的なあわせについてはじっくり次巻へと持ち込むという尺の取り方も、結果的には良かったのではないかと。
ラストの提案については、英司自身はもう少し葛藤しても良かった気がしますが、今回のコンペを上手く成功させられれば色々と彼の中で確信が深まる部分もあると思いますし、ヒロインズとの交流から学んだことが、彼のサウンドを更に昇華させてくれる起爆剤となってくれるのも間違いないはず。
とにもかくにも、早く続きが読みたいです。


気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。


【PV】オーバーラップ文庫「きんいろカルテット!」1巻 12/25発売


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