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デュラララ!!13巻の感想レビュー(ライトノベル)

2014年01月13日 13時05分51秒 | ライトノベル・小説
電撃文庫のラノベ『デュラララ!!×13』(成田良悟先生原作、ヤスダスズヒト先生イラスト)が発売中です。
いよいよ第一部完ッ!!という事で待たれていた方も多いのではないでしょうか?

表紙は、帝人のシリアスな表情が印象的なイラスト。
どこにでもいそうな普通の高校生でありながら、実はダラーズの創始者でもあった彼ですが、様々な人間関係が複雑に絡み合っていく中、その有り様もまるで別人のように歪みまくってしまったのが痛々しいですね。
ダラーズという組織そのものにけじめをつけようとする彼ですが、正臣や杏里との関係はどうなってしまうのか、走り続けた結果いったいどこにたどり着いてしまうのかに注目したいところですね。

お話的には、前巻までに描かれてきた数々の伏線を回収しながら、それぞれの人間関係に決着が付く大団円までを描く、第一部完結にとても相応しい展開です。
帝人・正臣・杏里の再会、シズちゃんと臨也の直接対決、セルティと神羅の愛の行方といった大きな見せ場を中心に、個々人のエピソードが最終幕へと綺麗に収束していく流れは見事の一言。
時間をかけて仕込んだ伏線を一気に繋ぎ合わせる様子は、正に職人芸的な巧みさ&贅沢さで、とても気持ちの良い読後感を得ることが出来ました。
刊行ペースがゆっくりめで、かなり焦らされた時期もありましたが、待っただけの甲斐はあったな!という感じですね。

愛情と憎悪によって構築されていく人間関係が大きな見所の本シリーズは、憎悪だけでなく愛情のほうも激しく一方的だったり、その逆に相手を傷付けないようにあえて回り道して遠ざけようとしたりと歪みまくっているパターンが多かったわけですが、今回は割りとストレートに思いの丈をぶつけあう、あるいは行動で示すという展開が中心だったので、変に誤解したり答えを先延ばしにする様なこともなく、きびきびと状況が整理されていくのがある種の小気味良さに繋がっていたと思います。
群像劇な分、キャラ数がとても多くなりつつも、しっかりとした個性と考え方を持った彼ららしい行動が描かれ、今までの集大成的な内容でまとまっていたので良かったです。
一度は逃げ出しつつも帰ってきた正臣や、自ら額縁の外に出ようともがき続けてきた杏里については、ここまでの成長があったからこそ、今回きちんと帝人とも向き合うことが出来たわけですし、彼らの存在があったからこそ、非日常的な思考パターンへと傾いていた帝人自身も辛うじて普通の人間の部分を残せていたわけで。
単純なラブコメとはまた違った三人の絆がひとつの答えを導き出す&それを周りの大人たちが力強く支えてあげる構図が胸熱でした。
ダラーズ云々といったくくりとは別に、信頼に足る人物だと認めた相手のために一肌以上脱ぐ事の出来るキャラが多くてカッコ良かったですね。

全体的には信賞必罰というか、落ち着く所に落ち着いたなぁという印象が強かったですが、「あれだけの人間が関わったのにこれだけの被害で済んだ」と考えればむしろ僥倖といったところかと。
帝人がひとりで思い描いた方法でもダラーズ問題自体は解決出来たかも知れませんが、正臣や杏里の心が傷付くのは避けられなかったでしょうし、何より帝人自身が救われないままになってしまうのではやりきれない幕切れに感じられたと思います。
ほとんど八方ふさがりなタイミングの中、最終的に美味しいところを持っていったのはセルティだったと思いますが、帝人を非日常の世界へと歪ませた張本人であり、自身も非日常の象徴たる彼女だからこそ、あれぐらいのウルトラCを決めても納得出来る気がしますね。
しかも、そこで終わりじゃ無くて…というのがまた心憎いw

今後、池袋の街がどんな風に変わっていくのかが気になる所ですが、そのあたりは春頃発売予定の第二部『デュラララ!!SH』で明かされるということで楽しみ。
黄巾賊事件から二年後ということは、第一部のキャラの登場にも期待できそうですし、今年の四月でシリーズ十周年ということもあって、色々企画もあるご様子。
アニメ二期とか来ないかしら+(0゜・∀・) + ワクテカ +

とにもかくにも、両先生とも第一部完結お疲れ様でした&ステキな作品をありがとうございました&第二部も期待致しておりますので、引き続きがんばって下さいませ(`・ω・´)ゞ


気になった方は、是非チェックなさってみて下さいませ。

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