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終わりのセラフ1巻の感想レビュー(ライトノベル)

2013年01月18日 15時15分40秒 | ライトノベル・小説
講談社ラノベ文庫のラノベ、『終わりのセラフ1 一瀬グレン、16歳の破滅(カタストロフィ)』(鏡 貴也先生原作、山本ヤマト先生イラスト)が発売中です。
表紙は、主人公のグレンと、ヒロインの真昼。
正統派主人公然としたグレンとは対称的な、真昼の妖艶な表情が印象的ですね。
なんというラスボス臭w

お話的には、呪術世界の名門家系の分家の子として生まれたグレンが、本家ゆかりの子女が通う高校に入学させられることになり、いじめの対象として嘲笑われる日々を過ごす…というのは仮の姿。
実は、とある野心を成就するため、幼い頃から血の滲むような修行を続けてきたグレンは、その強大過ぎる力を敢えて隠し、ひたすら無能者を演じることで本家を欺こうとしていたのだった…というストイックな展開です。

本家で将来を期待されていた少女、真昼との交際を深めていたものの、身分の違いを理由に離れ離れにされてしまったグレンの無念さは推して知るべし、ですが、単に力を誇示して本家に復讐するのではなく、隠れて爪を研ぎ続けながら虎視眈々と本家に取って代わる機会を伺うという思慮深さがカッコイイですね。
若者っぽくはないですが、ある程度の実力者以外には全く気付かれないまま、あえて小物を演じ続けるというのはめちゃくちゃ忍耐力が必要そうですし、なかなか真似の出来ないことかと。

といっても、歪んで人間性を失ったわけではなく、真昼に婚約者がいることを、当の本人である深夜(イケメン)から教えられるというハプニングの中で、思わず素が出てしまう辺りに、彼が如何に真昼のことを大切に想っていたのかが伺えますね。
わざわざ口には出さずに、大事なことは心の中に仕舞って態度で示すという、不言実行の精神とでも言うべきでしょうか。
刀を使うという意味でも、心のあり方が武士っぽい感じでオトコマエっすなぁ。
これは、護衛役の小百合と時雨も惚れてしまうわけだわw
というか、元カノの身を案じつつも、美少女ふたりを側仕えにして同棲生活&同伴登校とか、これなんてリア充壁ドンスタイルw

グレンが実力を隠そうと徹底しているのは、読者の目にも冒頭から明らかなわけですが、彼がいつ本当の実力を見せるのか?と、今か今かと楽しみにしながら読み進めることになるので、導入部分として考えても大成功かと。
ツンデレだけど根は良い娘っぽい美十との絡みや、側仕えふたりとの日常団欒エピソードなんかも織り交ぜられているので、ステレオタイプないじめ描写もそこまで陰湿なものには映らず、ちゃぶ台返しに期待しながら読めたので良かったです。
時折、グレンの真の力を見定めようとちょっかいを出してくる深夜の存在も、知り合ってからの期間は短いものの、悪友的雰囲気がそこはかとなく漂っているので(・∀・)ニヤニヤ。
普段は深夜がいじめる側…と見せかけて、ふたりっきりになると主従が逆転してしまうとか、なんと女性ファンに人気が出そうな設定であることよw

終盤、予想以上のグレン無双が楽しめてカタルシスもばっちりでしたが、事件の鍵となるのが実は…という意外な展開も合わさって、ドラマとしてもとても読み応えがありました。
完全には明かさず、伏線的に留められている部分も多いので、続きがとても気になりますw




イラスト担当の山本ヤマト先生自ら、コミカライズが並行して行われているのも特徴で、8年後には人間世界が滅亡している事が確定しており、ラノベ版ではその発端部分が描かれるということなので期待ですね。
コミカライズ版の方では、8年が経って、24歳になった大人のグレンも登場しているので、未読の方は要チェック♪
というか、読みやすさという意味では、先にコミック版を読んで、作品の雰囲気を把握してからラノベ版を読む方が、ハードルは低いかもしれませんね。


気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。

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