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薔薇のマリアVer5~つぼみのコロナ2~の感想レビュー(ライトノベル)

2009年03月05日 20時46分12秒 | ライトノベル・小説
スニーカー文庫のラノベ、『薔薇のマリアVer5~つぼみのコロナ2~』(十文字青先生原作、BUNBUN先生イラスト)が発売中です。

ザ・スニーカー誌に連載された短編3本に書き下ろし短編1本を加えた構成です。

外伝的作品であるVer.シリーズの中でも、レニィとコロナが活躍するものとしては2冊目にあたる本作。
エルデンにたどり着き、一緒の部屋で暮らす2人ですが、クラッカー稼業は過酷で、なかなか上手くいかない日々が続きます。

権堂やサトー、ヴィヴィアンといった仲間達と交流を持ち、それなりの釣果を上げるときもあるとは言え、さすがにマリアの入ったクラン・ZOOのメンバー達のような常識はずれの戦闘力をもっている訳ではないので、急にメキメキと力をつけて…といった展開にならないのは無理からぬ所ですね。
その分、マリアのように過剰なコンプレックスで悩みまくったりせず、なんとか毎日をたくましく生き抜いてきた2人でしたが、ある事件をキッカケにパーティー内に亀裂が。

仲間達から離れ、コロナと2人でお金を稼ごうとするレニィですが、コロナを思うあまり、却って彼女の気持ちをないがしろにする結果に。
その時、コロナの取った行動とは?
2人はもう一度心を通い合わせることが出来るのか?という点が見所です。

とある理由で天然キャラのような性格のコロナですが、レニィがトモヨに言い寄られている所を見て嫉妬したりする様子は、普通の恋する乙女と同じで可愛らしいです。
また、コロナをにくからず思いつつも、気恥ずかしさや経験不足から、そっけない対応をしてしまい、自己嫌悪に陥ってしまうレニィも初々しくてニヤニヤです。

互いに想いあっていながらも、はっきり言葉に出して確かめた訳ではなく、期待と不安で一喜一憂する2人の様子が楽しくもあり、切なくもあるというラブコメの醍醐味を味わうことが出来ます。
シビアで個性的な世界観の作品ではありますが、だからこそ、愛や小さな希望といったものがより尊く感じられるのかもしれませんね。

また、仲間達の過去についても語られている部分があるので、今までよりも彼らに愛着が深まると思います。
それぞれの活躍するエピソードも増えており、特に、権堂の男前っぷりは必見です。
(*^-^)b

また、戦闘には加わらないものの、レニィのある意味導き手であり、お色気担当(//▽//)であるトモヨとのやりとりも見所です。
彼女の文字通り『体を張った』行動が、レニィの背中を後押しする事につながる展開が熱いです。
少しベタかもしれないですが、イイ女度高し!

更に、短編3つでも十分に話がまとまっている感じなのですが、書き下ろしで追加されたエピソードがそこまでと一転して、非常に前向きなストーリー運びになっているのが印象的です。

1つの試練を乗り越えたレニィ達が取り組むことになった、新たなクエストとは?
そしてレニィとコロナの恋愛の行く末は?
長い紆余曲折があった分、レニィの本心がとらせた行動は、読後感をいっそう爽やかなものにしてくれました。

本編に登場した意外なキャラ達が登場するのも見逃せません。
マリア達と関わった後も、それぞれのキャラ達が物語の世界の中で確かに生きている事が感じられて良かったと思います。

まだまだレニィ達の冒険を見続けたい気がしますが、ひとまずクライマックスという事で、ちょっと残念です。
本編や、新たなエピソードでの登場に期待したいですね。

ファンの方は是非、お読みになってみて下さいませ。



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