『ラノベ部』の感想レビュー（ライトノベル）

・ＭＦ文庫Ｊから『ラノベ部』（平坂読先生原作、よう太先生イラスト）が発売中です。

公立高校の『軽小説部』、通称『ラノベ部』に入部する事になったヒロインと、その他の部員達が過ごす『ライトノベルのある日常』を綴ったストーリーです。

一つの大きな物語を追うのではなく、たくさんのエピソードを楽しむ造りになっているのが特徴です。
普段からラノベを読んでいる方なら『あるある～』と思えるようなネタが、それぞれのシチュエーション毎に描かれています。

ちなみに、コスプレ等のネタでは自社よりも他社の作品のキャラクターが多く登場するあたりがちょっと斬新でした。

ラノベに触れたこともない、むしろ現国の授業自体が苦手なヒロインが、どの様にラノベの魅力にのめり込んでいくのかが見所です。

また、友情や恋についてのエピソードがちらほらと混じっていて、王道ネタだと思って読んでいたら、意外と温かくて『ほっこり』させられたりする場面があったり、切なくて『きゅん』とさせられる部分が入っているあたりが、思春期らしくて巧いなと思いました。

『ちょっとありそうで、やっぱりなさそう』な、愉快でオタクな日常が楽しみたい方にオススメです。
結構色々なタイプのラノベを読んできた、という方なら更に楽しめるかも。

オチのエピソードも含めて、ライトノベルらしい要素がふんだんに取り入れられながらも、今までの作品にはなかった新しいタイプの作品だと思います。

気になった方は是非チェックなさってみて下さいませ～。