シンガポール到着時刻は6:55。
まだ暗い。
そして、マーレゆきフライトの出発時間は20:40。
成田から、シンガポール18時着の、マーレへもっと乗り継ぎのよい便があるが、あえて半日トランジット。
目的はジュゴンに会うこと、ダイビング器材をみること、そして、できるだけ多くのローカルフードを食べること。
羽田からのフライトは、チャンギのターミナル3のいちばん端っこに着き、到着ホールははるか彼方。
急ぐこともないので、動く歩道で歩くことはせず、10分くらいかけて、ゆるゆる移動。
途中、トイレに寄って、半そでに着替え、足元はブーツからブーサンにはきかえ、シンガポールに入国。
シンガポールのイミグレーションには、いつもキャンディーがおいてあるので、グレープ味をいただくことにしているが、
アメちゃんを袋から出すか出さないうちに、入国手続き完了。
羽田での疲労感は消えていたが、これから1日じゃらんじゃらん。
デイユースのホテルもないし、スパにゆく予定もないから、ひたすら動く1日になるだろう。
翼をさずかりにコンビニに寄って、レッドブルをぐびっと1本。
日本でおなじみの紺とシルバーのカンと、こちらはシュガーレスの水色とシルバーのカンもある。
シュガーレス♪と思って手にとるが、レジの近くに、タイ系のクラシックをみつけた。
日本でも正規に販売されているオーストリアのレッドブルが、本家レッドブル、タイのは元祖レッドブルってとこだろう。
元祖には炭酸が入っておらず、悪甘く、いかにも興奮剤、体によくなさげなテイストである。
でも、やっぱり東南アジアにいるときは、元祖でょ!安いし。
元祖を飲み干し、ブーツはLeft BaggageにS$3であずけて、シンガポールドルを調達したら、MRTで町に出よう。
MRTのチャンギ・エアポート駅には、閑古鳥が鳴いていた。券売機に向かうと、2台のうち一方は、ひたすら路線図をのぞきこむドレッドの男性と、そのGFらしきコイルパーマの女性にはばまれ、もう一方は、日本人かチャイニーズか不明のアジア人のつるつる頭のオヤジが、シンガポールのコインと格闘中。各列1組だけなのに、列は停滞。この様子じゃ、みんな土地不案内なツーリストだから、私がきっぷを買うのには時間がかかりそう。まあ、まだお金を投入していないうえに2人分買うドレッド・コイルペアより、コインはもう出ているつるつる頭の方が早いだろうからと、つるつるの後ろに並ぶと、すかさずドレッドが振り向き、「シティホールにゆきたいんだけど」と尋ねてきた。なんか、一昔前のTRFのDJ KOOとダンサーを彷彿させる。たぶん私のことをシンガポリアンだと思っている。「あいにく私はローカルじゃなくてね。どれどれ!?」とのぞきこむと、なぜか瞬時に「CITY HALL」の文字が目に飛び込んできた。「ここ!」「サンキュー」と、他人の目的地はすぐに見つかったのに、かんじんの、自分が行きたいサマセットはなかなかみつからない。
せっかくiPhoneアプリで、MRT路線図をダウンロードしてあったのに、事前に、何色の路線かくらい、見ておけばよかった。
チャンギからは、緑のEast West Lineしかないから、まずはこれに乗って、サマセットは赤いNorth South Lineだから、緑と赤がぶつかるシティホールで、東西線から南北線に乗り換えて2つめね、結局、私も、シティ・ホールかぁ、と把握した頃には、電車が1本行ってしまった。きっぷは3ドル、190円強で、こっちの物価にしては高いなあ、と思ったが、うち1ドルはデポジットで、あとでリファンドするから、130円弱ってところだ。
チャンギからの電車は、東西線の支線であり、同じ緑の東西線でも、2つめのタナ・メラという駅で乗り換えなくてはならない。しかし、なぜだか、チャンギの次のエキスポ駅で、さっきのドレッド&コイルが乗ってきた。1本早い電車で去ったはずなのに、2つめと1つめを間違って降りちゃったようだ。何も、私とたまたま同じ車両に乗らなくても、真ん前にすわらなくても、と思うのだが、コイルと目があいがちな位置で、気まずいのか、ひたすらコイルは微笑みかけてきた。
チャンギからシティ・ホールまで11駅もある。タナ・メラまではガラガラだったが、タナ・メラ乗り換え後は、土曜日なのに電車はけっこう混んでいて、シティ・ホールまではずっと立ったままだった。
「るるぶ」による「6大ローカルフード」
旅行情報誌の「るるぶ」をして、シンガポールの6大ローカルフードは、「チキンライス」、「チリ・クラブ」、「フィッシュヘッド・カレー」、「ラクサ」、「カヤ・トースト」、そして、「アイスカチャン」。
どれもマレーシアのもんじゃん。
まあ、マレーシアから独立した国だからあたりまえか…。
そうは言っても、アイスカチャン以外は、いただきたいものウィッシュリスト入り。
(アイスカチャンは、かき氷にコーンが乗っているのに、どうしてもなじめない…。)
できれば飲茶、ハイティーもいっときたい。
でも、今回はお一人さまじゃらんじゃらんなので、チリ・クラブやいろいろつまみたい飲茶は現実的ではない。
モルディブにゆけば、毎日カレー♪だから、カレー系もパスしとこう。
それに、機内食で深夜のサパーと朝食をしっかり食べているので、そうそう入るわけでもなく、朝食は、軽めに(?)カヤ・トーストにすることに決めた。
カヤ・トーストは、単純にカヤ(ココナッツ)ジャムをぬったトースト。
カヤジャムは、マレーシアでも、スーパーやパン屋で、よく売っていて、おいしいし安いので、私は常備している。
きっとKKにもカヤ・トーストを出す店はあるにちがいない。
でも、私にとって、KKでの朝食といえば、ミースープ(汁麺)か、ブブール(粥)が主流なので、トーストはシンガポールで食べておこう。
キリニー・コピティアム(Killiney Kopitiam)
カヤ・トーストは、サマセットの「キリニー・コピティアム」と、チャイナタウンの「ヤクン・カヤ・トースト」という店が有名らしい。
どちらも、国内外に多くの店舗を構えており、ヤクンにいたっては、豊洲ららぽーとにもあるそうなので、キリニー・コピティアムにした。
実は、チャンギ国際空港の、第2、第3ターミナルのトランジットエリアとパブリックエリアにも、キリニー・コピティアムがあるが、空港というツーリストむけ空間ではなく、本場な感じを求めて、あえてサマセットまで足を運ぶことにした。情報は、本屋で立ち読みした「るるぶ」がすべてで、「るるぶ」のマップを凝視した記憶と、iPhoneのノートにメモした「Comcentre」、そして、「Eber RoadとKilliney Roadがぶつかるところを右」だけをたよりに店を探す。
Comcentreのコムは、きっとテレコムのことだろう。
サマセット駅の、エキジットAから外に出ると、通りを隔てて、SingTelの表示が目に飛び込んできた。
ケータイのローミングで、よく出てきた名前だから、これが、Comcentreなわけだ。
駅を背に左手にすすむと、ほどなくキリニーロード(killiney road)にぶつかった。
これを右に曲がればよいのだ。
るるぶには、サマッセット駅から徒歩5分と書かれていたが、そんなにかからない。
キリニーロードぞいには、2階だてがいっぱい並んでいて、カフェが多い。
そんな中に、「やあ、ミシュラン!」
と、ミシュランをすぎると、すぐにとりわけ混んでいる店があった。
それがキリニー・コピティアム。
店に入ったときは、満席。たまたま帰る人がいてラッキーだったが、その後も、ひっきりなしにお客が入ってくる。
待望のカヤ・トースト。
なんのしゃれっ気もないもりつけ。
開くとこんなん…。
カヤジャムにたっぷりバター。チープなおいしさ。
「るるぶ」には、コンデンスミルクが入ったコピ(マレー語のコーヒー)とどうぞ、と書かれていたが、私は、ミルクなしのジンジャーティーにした。
おお、これぞ私が求めていたジンジャーティーの味。
あまり甘くなく、ピリッとしていておいしい。
よく、アジアのスパで出してくれるタイプのジンジャーティー。
日本で買えるジンジャーティーは、いろんなスパイスが調合されていて、それはそれでおいしいのだが、ちょっとちがう。
日本の寒い、寒い、冬。こんなのをいつも飲んでいたい。
この店のワイヤレスで、きのうの夜からたまっていたメールをダウンロード、あとは、次の目的地、セントーサへの行き方をチェック。MRTなら、まずはハーバーフロント駅まで行けばよいということだけおさえて出発。「テーブルでいいよ!」と、店の男の子が遠くからジェスチャーで言っているが、キャッシャーにならんでいる販売品見たさに、フットワーク軽くみずから精算にゆくと、ジャムの瓶が並んでいるのを見て、どうしても欲しくなって1本買っとく。
トースト、ジンジャーティー、そしてジャムでS$8.00(520円弱)也。
サマセット駅へ戻りながら、小さなプラスチックバッグに入ったカヤジャムをとりだしてみてみると、微妙にベタベタしてる。たいへん!ただ、もっとたいへんなことにも気づいた。そういえば、私、今夜は飛行機に乗るんだった。キャリーオンしかないし…。ということは、液体にあたるジャムは没収の運命だよなぁ…。
あ~、やっちゃった。
*** つづく ***
まだ暗い。
そして、マーレゆきフライトの出発時間は20:40。
成田から、シンガポール18時着の、マーレへもっと乗り継ぎのよい便があるが、あえて半日トランジット。
目的はジュゴンに会うこと、ダイビング器材をみること、そして、できるだけ多くのローカルフードを食べること。
羽田からのフライトは、チャンギのターミナル3のいちばん端っこに着き、到着ホールははるか彼方。
急ぐこともないので、動く歩道で歩くことはせず、10分くらいかけて、ゆるゆる移動。
途中、トイレに寄って、半そでに着替え、足元はブーツからブーサンにはきかえ、シンガポールに入国。
シンガポールのイミグレーションには、いつもキャンディーがおいてあるので、グレープ味をいただくことにしているが、
アメちゃんを袋から出すか出さないうちに、入国手続き完了。
羽田での疲労感は消えていたが、これから1日じゃらんじゃらん。
デイユースのホテルもないし、スパにゆく予定もないから、ひたすら動く1日になるだろう。
翼をさずかりにコンビニに寄って、レッドブルをぐびっと1本。
日本でおなじみの紺とシルバーのカンと、こちらはシュガーレスの水色とシルバーのカンもある。
シュガーレス♪と思って手にとるが、レジの近くに、タイ系のクラシックをみつけた。
日本でも正規に販売されているオーストリアのレッドブルが、本家レッドブル、タイのは元祖レッドブルってとこだろう。
元祖には炭酸が入っておらず、悪甘く、いかにも興奮剤、体によくなさげなテイストである。
でも、やっぱり東南アジアにいるときは、元祖でょ!安いし。
元祖を飲み干し、ブーツはLeft BaggageにS$3であずけて、シンガポールドルを調達したら、MRTで町に出よう。
MRTのチャンギ・エアポート駅には、閑古鳥が鳴いていた。券売機に向かうと、2台のうち一方は、ひたすら路線図をのぞきこむドレッドの男性と、そのGFらしきコイルパーマの女性にはばまれ、もう一方は、日本人かチャイニーズか不明のアジア人のつるつる頭のオヤジが、シンガポールのコインと格闘中。各列1組だけなのに、列は停滞。この様子じゃ、みんな土地不案内なツーリストだから、私がきっぷを買うのには時間がかかりそう。まあ、まだお金を投入していないうえに2人分買うドレッド・コイルペアより、コインはもう出ているつるつる頭の方が早いだろうからと、つるつるの後ろに並ぶと、すかさずドレッドが振り向き、「シティホールにゆきたいんだけど」と尋ねてきた。なんか、一昔前のTRFのDJ KOOとダンサーを彷彿させる。たぶん私のことをシンガポリアンだと思っている。「あいにく私はローカルじゃなくてね。どれどれ!?」とのぞきこむと、なぜか瞬時に「CITY HALL」の文字が目に飛び込んできた。「ここ!」「サンキュー」と、他人の目的地はすぐに見つかったのに、かんじんの、自分が行きたいサマセットはなかなかみつからない。
せっかくiPhoneアプリで、MRT路線図をダウンロードしてあったのに、事前に、何色の路線かくらい、見ておけばよかった。
チャンギからは、緑のEast West Lineしかないから、まずはこれに乗って、サマセットは赤いNorth South Lineだから、緑と赤がぶつかるシティホールで、東西線から南北線に乗り換えて2つめね、結局、私も、シティ・ホールかぁ、と把握した頃には、電車が1本行ってしまった。きっぷは3ドル、190円強で、こっちの物価にしては高いなあ、と思ったが、うち1ドルはデポジットで、あとでリファンドするから、130円弱ってところだ。
チャンギからの電車は、東西線の支線であり、同じ緑の東西線でも、2つめのタナ・メラという駅で乗り換えなくてはならない。しかし、なぜだか、チャンギの次のエキスポ駅で、さっきのドレッド&コイルが乗ってきた。1本早い電車で去ったはずなのに、2つめと1つめを間違って降りちゃったようだ。何も、私とたまたま同じ車両に乗らなくても、真ん前にすわらなくても、と思うのだが、コイルと目があいがちな位置で、気まずいのか、ひたすらコイルは微笑みかけてきた。
チャンギからシティ・ホールまで11駅もある。タナ・メラまではガラガラだったが、タナ・メラ乗り換え後は、土曜日なのに電車はけっこう混んでいて、シティ・ホールまではずっと立ったままだった。
「るるぶ」による「6大ローカルフード」
旅行情報誌の「るるぶ」をして、シンガポールの6大ローカルフードは、「チキンライス」、「チリ・クラブ」、「フィッシュヘッド・カレー」、「ラクサ」、「カヤ・トースト」、そして、「アイスカチャン」。
どれもマレーシアのもんじゃん。
まあ、マレーシアから独立した国だからあたりまえか…。
そうは言っても、アイスカチャン以外は、いただきたいものウィッシュリスト入り。
(アイスカチャンは、かき氷にコーンが乗っているのに、どうしてもなじめない…。)
できれば飲茶、ハイティーもいっときたい。
でも、今回はお一人さまじゃらんじゃらんなので、チリ・クラブやいろいろつまみたい飲茶は現実的ではない。
モルディブにゆけば、毎日カレー♪だから、カレー系もパスしとこう。
それに、機内食で深夜のサパーと朝食をしっかり食べているので、そうそう入るわけでもなく、朝食は、軽めに(?)カヤ・トーストにすることに決めた。
カヤ・トーストは、単純にカヤ(ココナッツ)ジャムをぬったトースト。
カヤジャムは、マレーシアでも、スーパーやパン屋で、よく売っていて、おいしいし安いので、私は常備している。
きっとKKにもカヤ・トーストを出す店はあるにちがいない。
でも、私にとって、KKでの朝食といえば、ミースープ(汁麺)か、ブブール(粥)が主流なので、トーストはシンガポールで食べておこう。
キリニー・コピティアム(Killiney Kopitiam)
カヤ・トーストは、サマセットの「キリニー・コピティアム」と、チャイナタウンの「ヤクン・カヤ・トースト」という店が有名らしい。
どちらも、国内外に多くの店舗を構えており、ヤクンにいたっては、豊洲ららぽーとにもあるそうなので、キリニー・コピティアムにした。
実は、チャンギ国際空港の、第2、第3ターミナルのトランジットエリアとパブリックエリアにも、キリニー・コピティアムがあるが、空港というツーリストむけ空間ではなく、本場な感じを求めて、あえてサマセットまで足を運ぶことにした。情報は、本屋で立ち読みした「るるぶ」がすべてで、「るるぶ」のマップを凝視した記憶と、iPhoneのノートにメモした「Comcentre」、そして、「Eber RoadとKilliney Roadがぶつかるところを右」だけをたよりに店を探す。
Comcentreのコムは、きっとテレコムのことだろう。
サマセット駅の、エキジットAから外に出ると、通りを隔てて、SingTelの表示が目に飛び込んできた。
ケータイのローミングで、よく出てきた名前だから、これが、Comcentreなわけだ。
駅を背に左手にすすむと、ほどなくキリニーロード(killiney road)にぶつかった。
これを右に曲がればよいのだ。
るるぶには、サマッセット駅から徒歩5分と書かれていたが、そんなにかからない。
キリニーロードぞいには、2階だてがいっぱい並んでいて、カフェが多い。
そんな中に、「やあ、ミシュラン!」
と、ミシュランをすぎると、すぐにとりわけ混んでいる店があった。
それがキリニー・コピティアム。
店に入ったときは、満席。たまたま帰る人がいてラッキーだったが、その後も、ひっきりなしにお客が入ってくる。
待望のカヤ・トースト。
なんのしゃれっ気もないもりつけ。
開くとこんなん…。
カヤジャムにたっぷりバター。チープなおいしさ。
「るるぶ」には、コンデンスミルクが入ったコピ(マレー語のコーヒー)とどうぞ、と書かれていたが、私は、ミルクなしのジンジャーティーにした。
おお、これぞ私が求めていたジンジャーティーの味。
あまり甘くなく、ピリッとしていておいしい。
よく、アジアのスパで出してくれるタイプのジンジャーティー。
日本で買えるジンジャーティーは、いろんなスパイスが調合されていて、それはそれでおいしいのだが、ちょっとちがう。
日本の寒い、寒い、冬。こんなのをいつも飲んでいたい。
この店のワイヤレスで、きのうの夜からたまっていたメールをダウンロード、あとは、次の目的地、セントーサへの行き方をチェック。MRTなら、まずはハーバーフロント駅まで行けばよいということだけおさえて出発。「テーブルでいいよ!」と、店の男の子が遠くからジェスチャーで言っているが、キャッシャーにならんでいる販売品見たさに、フットワーク軽くみずから精算にゆくと、ジャムの瓶が並んでいるのを見て、どうしても欲しくなって1本買っとく。
トースト、ジンジャーティー、そしてジャムでS$8.00(520円弱)也。
サマセット駅へ戻りながら、小さなプラスチックバッグに入ったカヤジャムをとりだしてみてみると、微妙にベタベタしてる。たいへん!ただ、もっとたいへんなことにも気づいた。そういえば、私、今夜は飛行機に乗るんだった。キャリーオンしかないし…。ということは、液体にあたるジャムは没収の運命だよなぁ…。
あ~、やっちゃった。
*** つづく ***