くらぶとろぴか

きもちはいつもシパダンの海の中。シパダンとコタキナバル旅の備忘録、ときどき弾丸、そしてホームワークアウトおたく。

波乗守を求めて...弾丸志摩旅(1)安乗編 

2021-12-01 21:56:40 |  旅行
波乗守

ふと、海むけのお守りってないかなぁ、と画像検索していたら、サメの刺繍をほどこしたお守り袋を見つけた。
安乗神社の、その名も「波乗守」。
波乗守という名まえから、サーファーに人気だそうだ。
今はサーファーじゃないけれど、ダイバーにも波とサメは大切な要素。
これは絶対持っておかないと。
ところで・・・


安乗神社はどこにあるの?
って調べると、私には未知の志摩半島。
安乗へは、公共交通機関なら、近鉄志摩線の鵜方から出ている路線バスで25分。
ただ、そのバスは、2時間に1本くらいしかないので、そうとう足回りが悪い。
(ちなみに、車だと、安乗の道が細く、くねくねしているので面倒という噂。)
私の休み=ダイビングなので、ダイビングなしの旅自体が現実的ではなく、縁ないなぁと波乗守のことは半ばあきらめていたが、そこに昨今の軽石問題発生!
予定していたダイビングを見送ることになったので、これも何かの巡り合わせ、行くなら今!
日の短いこの時期、暗くなる前に戻りたいので、使えるバスのパターンとしては、
①往路:鵜方08:05発→安乗08:29着、復路:安乗11:05発→ 鵜方11:29着
②往路:鵜方10:28発→ 安乗10:53着、復路:安乗15:48発→鵜方16:12着
の2択!
まずは安乗神社に電話をかけて、社務所が開いている時間を問い合わせると、9:30から16:30とのこと。
「志摩観光ナビ」のサイトによれば、バス停から安乗神社は、徒歩だと片道20分。
社務所が開いてる時間帯なら、10時台のバスで行き、15時台のバスで戻るのがよいが、Googleマップを見る限り、神社周辺の観光スポットは、灯台しか見当たらない。
その灯台は、安乗崎灯台といって、「喜びも悲しみも幾年月」という昭和の名作映画の舞台だという。
あと、灯台のそばに、「きんこ芋工房上田商店」というスイーツずきには知られたお店による「灯台カフェ」がある。
灯台は9時から、灯台カフェの営業時間は平日は午前10時から。
おそらく最初で最後の安乗旅だけれど、5時間近くを安乗で過ごすのは難しそう。
なので、8時台のバスで安乗に着いたら、ゆっくり神社に向かい、お参りをして、社務所が開くまで30−40分待っていよう。
神社のあとは灯台へ行って、お芋のスイーツ食べて、11時のバスで帰ろう。
ただ氷雨と黒い海は悲しいので、雨天中止と決めていた。
でも、しっかり晴れてくれたので、1.5日の弾丸トリップ決行!


鵜方
まずは志摩半島の玄関口と言われる鵜方で1泊。
東京から志摩半島なら、名古屋経由が妥当だが、あえて大阪まわりで鵜方に着いたのは夜。
鵜方駅近くには、ビジネスホテルが3件あるが、どれも古いし、駅前は辛口の口コミが目立ったので、あえて駅から徒歩15分の、それでもいちばん高評価のビジネスホテル藤にした。
夜と言っても、まだ20時前だというのに、駅前だというのに、道ゆく人も数人しかおらず、街灯もあるのに、とっても暗い。
それに、半島だから、温暖であることを期待していたが、とても寒い。


ビジネスホテル藤

いまどき珍しく、オンライン予約ができなくて、電話予約で素泊まり5500円/泊。
電話からていねいな対応で、チェックインのときも親切だった。
部屋もビジネスホテルにしては広めでよい。


旧式なユニットバスだけれど、掃除が行き届いている。


湯呑み茶碗とお茶がケースに入っているのもやさしい感じで、近所のコインランドリーに洗濯物持って行けるよう、カゴが置いてある親切さ。

部屋には、SHARPの空気清浄機も置いてあって、プラズマクラスター放出できる。

夜明けにカーテン開けると、ホテルの前は川だった。


明るくなると、水鳥も浮かんでいた。

このホテル、駅からはちょっと歩くけれど、徒歩1分のところにコインランドリー、2分のところにローソンがあって、車だったら、なかなか使い勝手がよいと思う。
ちなみにホテルの1階には焼肉屋もある。


安乗へ
翌朝、いよいよ鵜方駅前からバスに乗って、安乗へ!

バスは都バスを一回り小さくした感じ。
3人しか乗客がおらず、年配の運転手さんがつど、発車します、止まります、曲がります、揺れます、とアナウンスしているのが微笑ましかった。

終点の安乗で降りれば・・・


そこは漁港。

上空から、トンビがぴーんよろろーと鳴いてるのが聞こえてくる。
バスは折り返し、志摩病院行きとなり、10人くらいのおじいちゃんおばあちゃんが乗りこんで行った。

さて、右も左もわからない安乗なので、信じていいのかわからないGoogleマップたよりに出発。
いざナビさせれば、徒歩11分表示。
WEBの各種情報では徒歩20分なので、本当にこの道であってるの?と猜疑心のかたまりとなって矢湾沿いを歩く。
海は超凪ぎていたけれど、砂浜は黒っぽいし、さびしく、下りてみる気にはならなかった。
道中、赤い鳥居にガラス戸のほこらが点在していて、信心深い土地柄のようだ。
やがて、前方の小高いところに、赤い鳥居が見えてきて、Googleマップが目的地と認識しているのもそこ。

わーい、着いたー!20分なんてかからないじゃん!
いそいそ足元の悪い段々を上がり、鳥居にたどりつくと、そこにはまたほこらがあるだけの行き止まり。
Googleマップめ・・・。
そういえば、WEBで見てきた安乗神社の鳥居は、石造りってことをすっかり忘れていた。
安乗神社の入り口はどこ?
でも、目の前の石垣は、しめ縄に白い紙(紙垂って言うらしい)だから、きっとこれは、神社の外壁。
まあ、ALMOST THEREには違いない。
ロストしてたら面倒だな、と思いながらも、そのまま道なりに歩いてゆくと、いきなり第二鳥居の前に出て、意図せずショートカットしちゃった。

安乗神社にゆくには、的矢湾側ではなく、太平洋側の通りを歩いたほうが、ちゃんと参道を歩けてよい。
でも、まあ、おかげで階段手前にある清掃の行き届いた公衆トイレに出会うこともできたし、これも神の思し召し?


安乗神社
手水舎で手を洗おうとしていると、「おはようございます」と声をかけてくれる男性がいた。
宮司さんだ。
本殿の扉も開いているし、宮司さんも活動中だから、まだ早いけれどと思いながら、「お守りは何時からいただけますか?」と尋ねると、「9時半ですけれど、いいですよ。開けますから」と神社だけに神対応。



こうしてついに念願の波乗守GET!
お守りに込められたのは、「漁業にマリンスポーツに、平安を望むすべての人々が人生の荒波を安全に乗り越え、開運の波に乗れますように」
そして、鮫は、古より神様と深い関係にあり、安乗神社のご祭神、錦津見命は海の神様で、その娘は鮫であったとの言い伝えとあった。
安乗、安心して乗るで、他にもサイクリストのための自転車守りなんかもある。

そして、かわいらしいフグは、おみくじ。

安乗って安乗フグで有名らしい。
おみくじあんまりひかないんだけど、かわいいので、ひいてみた。
あと、御朱印もいただいた。

時計はまだ9時前。
少し休ませてもらいます、って、境内でしばし休憩。
阿児町指定文化財鉄製砲身があって、その前のベンチに座って・・・。

フグのお腹から(?)出てくるおみくじ。

中吉だけれど、いいことしか書いてなくて、ほくほく。

小さな境内だけれど、その小ささが心地よく、気持ちも休まるし、パワースポットなのだ。

手水舎。


本殿。

あとから安乗神社のブログを見つけたけれど、二礼二拍手一礼のあとに、太鼓をドン、ドン、ドンドンを3回たたくのが、安乗神社のお参り作法だそうだ。
叩きたかった・・・

本殿近くの狛犬さん、あ。


狛犬さん、うん。


鳥居近くの狛犬さん、あ。


狛犬さん、うん。


帰りは、ちゃんと参道通りましょう。




神社の入り口からは、すぐ海。


来てよかった!

いつかまた来れたらいいな。


安乗崎灯台
神社を出て、安乗崎灯台へ出発。
伊勢市のデザインマンホール(?)。


またまたGoogleマップにナビらせていくと、途中で灯台への道標がある。
日向ぼっこしていたおばあさんが、私のことをひとしきりガン見したあと、「右に歩いて行きなさい」って聞かなくても教えてくれた。
御意。
歩いていくと、民家もとぎれ、木の茂った公園っぽいエリアに出る。
そして、灯台の標識に向かってすすむと、いきなり視界が開けた。

春夏は、最高だろうな。




この四角い灯台には、300円で登れる。

でも、あずまやで見られる崖と灯台でじゅうぶん、ってケチってしまった。



なかなか素晴らしいパノラマ。

入らなかったけれど、資料館もある。

安乗崎灯台は、徳川幕府が燈明堂を建てたのが起源という歴史ある灯台だというので、とりあえず入ればよかったな、と思うけれど、帰りしなにその存在胃に気がついた。

空にはとんびだらけ。こんなにとんびが飛んでいるの、はじめて見た。

とんびってよくカラスにいじめられてるとか聞いたけれど、ここのとんびはなかなか強気。
中には魚を咥えて、私のすぐ近くをゆうゆうと飛んでいくものもいた。
灯台カフェが開くのを小一時間待って、10時になったら、即、IN。


灯台カフェ
「きんこ芋工房上田商店」の灯台カフェ。


とってもきれいで、見晴らしのよい、シンプルだけれどおしゃれなカフェ。


きんこ芋は、志摩の郷土食で、海人さんのおやつだそうだ。
かんじんのきんこ芋は、今シーズン分は売り切れてしまっていたが、一番人気らしいスタンダードな「蜜芋プリン」をオーダー。

プリンに乗っている蜜芋うまっ!
そして、プリンなめらかすぎて、おいしすぎて、笑っちゃう。

鵜方のホテルを出てから、スマホにナビらせてばかりいたので、バッテリーが30パーセント台まで低下。
カフェでなんとか50パーセントまで盛り返したところで、安乗を去る時間になった。
戻りは、「安乗」ではなく、「安乗先灯台口」から出るバスがある。
灯台からバス停まで1キロくらい、海を左手に、ひたすら歩いていけばよい。

誰もいないバス停。

しばらく堤防沿いで海を見ていた。


そして、バスはやってきて、定刻に出発。


無事、鵜方に帰れる!
さあ、このあとは、これまた念願の、ジュゴンとスナメリに会いに鳥羽へゆこう!