経営戦略コンサルの洞窟

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批判的になれるか

2007-03-28 00:16:56 | Weblog
あらゆることに批判的になるのは難しい。我々は教育で批判的であることを習っていない。常に教科書・先生の言うことは正しく、それを理解することに全てを費やしてきた。この習性は今でも自分の中に染み付いてしまっている。

しかし、戦略コンサルをする上ではあらゆることに批判的でないと付加価値は出ない。人と異なる視点を出さなければならないから。

例えば、「リコーがIBMのデジタル印刷事業を約7億ドルで買収。リコーとしては過去最大の買収。」なんて記事を見ると随分派手な買収で、リコーもそういうことをするようになったか。M&A時代到来だな。なんて感じてしまう。

しかし、リコーの売り上げは連結で1兆9000億円。買収した事業の売り上げは1000億円。リコーにとって5%程度の規模の買収であればかなり堅実な行動だ、と考えたりするのが一つ。


この考え方が正しいかどうかは別として、新聞を読みながら字面以外のことを考えるのはよほど意識をしない限り日本人にはできない。しかも時間がかかって疲れる。

だから大前研一さんとかは本とかで、「情報を鵜呑みにしないで考えろ」「読んだらその数倍の時間をかけて考えろ」などとしつこくいっているわけだ。

特に新聞報道なんて誤解の塊だ。毎朝新聞に文句つけながら会社に行けば批判力はかなり鍛えられるはず。

ただ批判的になりすぎて回りの人に嫌われるのだけは気をつけよう。