折々のうま-当たらぬでもなし

泉下で涙する杉浦 千畝

第一次産業の苦しみは現金収入のない苦しみ

2009年07月23日 00時00分00秒 | 競馬
農家で何が辛いか。
とりあえず、食っては行ける。
しかし、収穫期までは現金収入がない。

かつては、農協が水商売のバンス顔負け(advance払いのことか)の
付け払いで借金漬けにして収穫期精算をしていた。

田舎はかつての共同作業の名残から、冠婚葬祭の経費が都市部では
考えられないほど多く、生活改善運動へとつながった。
現金がないのにこんなことばかりしている。

生活は切りつめても、病気になったり、子供を学校にやるときが困る。

過疎地問題を解決するには、
①医療
②教育
③現金収入
④住環境
⑤30分以内で行ける地方都市機能の集積

これだけだが、これが難題だ。

地方から出てきた派遣の人が、出身地以下の環境のところに行くわけがない。

これは贅沢だからではなく、やがて行き詰まるのを体験的に知っているからだ。

中山間地や漁村が成り立つためには、
①国保の補助を所得と人頭の2要素とする。
②現金収入がないのだから保険料・一部負担は思い切って減免する。
 財源も手当てする。
 近くに病院がないから低医療費だが、冬季に越冬入院で結果的に
跳ね上がっている保険者もある。
③奨学金は元の制度に戻し、成績優秀者は減免、国公立医学部進学者は免除、
産科、小児科、麻酔科、脳神経外科、心臓血管外科、救急医療、僻地医療の
志望者には就学資金援助もつけたらよい。
 現在の育英制度は志も学力もない人間に貸し付け焦げ付かせている、
小泉改革の悪しき象徴である。
 私は有為の人材には及ばずながら進んで私財をなげうってきた。
 ささやかではあるが「貧者の一灯」である。

中山間地や漁村をうち捨てておきながら、
汚染時のみ国産品確保に狂奔するのは笑止である。
私は取れないものは別だが、原則、県産、近隣、国産品購入である。
エンゲル係数は貧困世帯並みの指標だ。

派遣村批判を繰り返す人々よ。
それではホームレスの人たちはのたれ死にして構わないのか。
イデオロギーが嫌いなら、その人たちを極左や極右に向かわせない努力を
政府は行ってきたのか。
山谷地区やあいりん地区を見たことがあるのか。
オフト後楽園でスポーツ新聞を敷いている人を見ては、
あきれながらも、人生の墓場を見る思いだ。
働く気がないのと、もう働ける場所がないのとは違う。
世の中に失望し、今のままでいいと考える人を救うのは困難ではある。

しかしながら、これを放置するのは勝者の論理であり、
グローバリズム、ブッシュイズム、小泉改革である。
これでは、テロはなくならないし、暗黒大陸の解放など夢物語である。
コメント
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