日暮れ直後の西空では木星と土星が接近していますが、今日21日は一番接近し、200倍の倍率でも望遠鏡の視野内に両方見えるくらいまで近づきました。なんでも今回は約400年ぶりとかと言われています。そんな珍しい現象をMX-HD赤道儀に9cm屈折望遠鏡と同架してとらえることができました。今回は昼間のセッティングなので、水準器を使い水平出しを行った後、原点復帰から南の空の月を導入し、月が写野中心になるように高度・方位を合わせて簡易的に極軸を合わせ、その後木星を導入します。鏡筒は子午線で反転しましたが、それでもファインダーの中央エリアに導入されたのでうまくいったようです。
撮影は露出を変えながら、両星の形状が分かるものと、衛星が分かるものにしてみました。しかし、低空のため気流が悪く形が歪んでしまうのはやむを得ないところです。一通り撮影した後はアイピースを取りつけ200倍で観望すると確かに視野内に2惑星が収まっています。このような高倍率で木星と土星が一度に見えるのはなかなかありません。あとは100倍に下げてコンパクトデジタルカメラでも撮影しこのランデブーを見届けました。
2020年はコロナ禍のため、天文活動はいろいろやりにくかったことかと思いますが、今回の木星と土星接近は本年最後で誰もが楽しめる現象だったかと思います。
MX-HD赤道儀もはやぶさ2に続きこの貴重な現象も立ち会うこととなりました。