昇交点

五藤テレスコープ的天文夜話

GTL125/1200APOで木星を観望

2016-03-23 09:17:42 | 12.5cm屈折望遠鏡

昨夜はGTL125/1200APO屈折を使い、木星を見てみました。

コンディションですが、20時から2時間くらいまではシーイングは比較的良く、高度が高くなったふたご座の二重星カストルを高倍率でみると回折リングがしっかり確認できます。しかし空は霞んでいたようで木星面のコントラストは物足りない感じでした。そのような状況ですが、アイピースはXO5mm(240倍) Or6mm(200倍) Or7mm(170倍)を使って木星を見ると、自分の目では飛蚊症の影響を軽減できるOr6mm(200倍)とOr7mm(170倍)が良く見えました。空が霞んでいた影響かコントラストが低めの印象を受けましたが、2本のしま模様のディテールは口径相応に見えていましたし色収差も感じません。この後は22時を過ぎたあたりから霞みがなくなり透明度が上がってきたのですが、ここからシーイングが悪くなってしまったので23時過ぎに終了としました。この時間からちょうど大赤斑が見えてくるので少々残念でした。

画像は23時01分にGTL125/1200APO屈折にバローレンズと延長筒で拡大し、CCDカメラで動画撮影したものを処理したものです。大赤斑が昇ってきたころなのでシーイングが悪かったもののこの画像くらいは記録ができました。これからも好シーイングを狙ってGTL125/1200APOレビューをお届けできればと思います。(kon)

添付画像と同じものは弊社ホームページのギャラリーにあります。
http://gototelesco.co.jp/gallery3_planet.html


GTL125/1200APOで観望

2016-03-18 10:34:52 | 12.5cm屈折望遠鏡





昨日は春めいた陽気となり、夕方になると上弦すぎの月が南の空に見えたので、GTL125/1200APOをマークX赤道儀にセットしてみました。当日はシーイング(気流)が良く、Or-18mm(67倍)で見るとシャープな月が目に飛び込んできます。さらに倍率をOr-10mm(120倍)、XO-5mm(240倍)と上げていくと月面の個々のクレーター・谷・山脈を楽しむことができます。この日は直線壁、アルザッケル・アルフォンスス・プトレマイオスの3クレーター、北側にはアルプス谷やプラトン(プラトー)が見え、125mmの口径もあるのでディテールが良くわかります。特にプラトンは筆者の目ではありますがクレーター内に3個小クレーターを確認することができました。

また、この日は五藤光学研究所からレンズ設計の担当者と研磨の担当者を呼んで見てもらいました。こうして実際に天体を見る機会というのはなかなかないもので、見れば性能確認ができますし、何より自分たちが関わった望遠鏡で天体を見るということは感動が大きいでしょう。筆者も関わっている方とこうした事について互いに共有できることを大切にしたいと思っています。

またデジタル一眼レフを取り付けて撮影した画像も掲載しましたので下記のリンクからアクセスしてください。眼視を意識した望遠鏡でPRしていますが撮影も十分楽しめます。

今後も筆者の独断はあるとは思いますが、GTL125/1200APOのレビューをブログを通じてできるだけお届けしたいと思っています。(kon)

このとき撮影した月画像(一番上に貼ってあります)
http://gototelesco.co.jp/gallery2_moon.html


天体望遠鏡博物館オープン

2016-03-15 09:11:56 | 望遠鏡・双眼鏡







3月12日の土曜日、香川県さぬき市の天体望遠鏡博物館がオープンしました。当日はオープン式典があり、こちらからは2名が出席しました。(残念ながら筆者は留守番でした。)

光学機器の展示に関してはこれまで国立科学博物館・国立天文台・日本カメラ博物館・ニコンミュージアム等がありますが、天体望遠鏡を専門としたところは同館が世界でも初めてになるかと思います。

収蔵・展示品は大小入れて200台と言われていますが、五藤光学研究所製について紹介すると15㎝屈折赤道儀と香川県の五色台少年自然の家(現:香川県立五色台少年自然センター)の25㎝屈折赤道儀が展示されています。25㎝屈折赤道儀は大型のスライディングルーフに格納され、夜間は観測ができるよう整備されています。

suzuによると、この望遠鏡の各種検査と現場で極軸調整作業をやったことがあり、この望遠鏡と45年ぶりの再会を果たすこととなり感慨深かったとのことです。

施設の方も廃校となった小学校を改修して利用、また、専門職員をおかずボランティアで運営するというスタイルとなっており、これまでの博物館施設とは趣が異なっています。いよいよ始まったというところですが、天文分野は天体望遠鏡が持つ役割は不可欠なものとなっていますので、今後の発展と活躍を期待したいと思っています。(kon)

天体望遠鏡博物館
http://www.telescope-museum.com/


3月9日の日食

2016-03-10 07:09:59 | 天体観測

昨日、国内では部分日食がありましたが、ごく一部をのぞき天候に恵まれませんでした。
筆者は職場にいましたが、あいにくの雨になってしまい2012年の金環日食以来になる日食を見ることはかないませんでした。

今回の日食はインドネシアで皆既日食となり、アクセスしやすいこともあって観測に出かけた方も多かったみたいです。

五藤光学研究所のサイト「どーむナビ」のfacebookで社員が観測した皆既日食の様子をUPしていたので紹介させていただきます。
もちろん赤道儀はマークXに弊社の2軸モータードライブが使われています。
facebookのアカウントをお持ちの方は「いいね!」を押していただければ幸いです。(kon)

ドームなび
http://www.domenavi.com/

どーむナビ facebook(皆既日食はこちらへ)
https://www.facebook.com/pages/DomeNavi/566483813485180?ref=hl