ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

バトルシップ(ピーター・バーグ監督)

2012-04-22 | Weblog
キャスト:テイラー・キッチュ、ブルックリン・デッカー、アレキサンダー・スカルスガルド、リアーナ、浅野忠信、リーアム・ニーソン
ストーリー:2005年にNASAは恒星からの距離が地球と近似し、水が存在すると考えられる惑星に集中して電磁波を発信し、その基地局をハワイ・オアフ島に設置した。それから約7年後、ハワイ沖で環太平洋合同演習が開催され、アメリカ海軍、日本、マレーシア、オーストラリアなどの戦艦、駆逐艦が模擬演習に入ろうとした矢先、謎の飛行物体が海面に落下した…
コメント:宇宙からきたエイリアンはオアフ島からバリアを築いてしまったため、実質的に宇宙人と戦ったのはアメリカ海軍所属の駆逐艦2隻と日本の海上自衛隊の護衛艦「みょうこう」の1隻のみ。監督のピーター・バーグはかなりの日本好きと見た。なにせアメリカの星条旗と同じかそれ以上の日章旗の登場で、しかも交流サッカーでは日本が勝利するというストーリー構成。一部ではこの映画の日本偏重に韓国では異論もでているというが、ま、それは映画の話だし。
 合同演習中に海上自衛隊が宇宙人と交戦してもとかく世間で騒がれる様子もなく、これって1970年代や80年代だったら大騒ぎだったのだろうなあ…などとふと思う。ちなみに「みょうこう」は実際に海上自衛隊に存在する護衛艦である。日本の艦長役を浅野忠信が勤め、英語でアメリカ海軍の将校と会話。環太平洋合同演習で北のある国やユーラシア南西部のGDP2位の国を想定して合同演習ということであれば、やはり日本の海上自衛隊の一定のクラス以上は英語は必須になるだろうとそれは納得。日本では憲法9条第2項で「交戦権は認めない」とされているが「交戦権」については具体的・一般的解釈がまだ確立していない。実務的な側面は部隊行動基準に「武器等の防護のための武器の使用」(2006年改正)として定められており、この映画の海上自衛隊(とアメリカ海軍)はそれぞれ宇宙人に対しても部隊行動基準にのっとった戦術を展開(これは意図的ではないかもしれない)。浅野忠信もオアフ島に上陸してまでは宇宙人とは交戦しておらず、的確な任務遂行に徹している。おそらくアドバイザーがいて、「この映画では香港が宇宙人に破壊されるシーンは出しても北京はやや問題があるかも」「リムパックに韓国海軍を出すとそれがまたややこしくなるかも」といったアドバイスがなされたのかもしれない。
 で、映画そのものは迫力満点でこれは自宅でテレビの画面で見るよりも映画館の大きなスクリーンで見たほうが絶対に面白いだろう。銃撃戦の連続でやや疲れる部分もあるが、それぐらいの「交戦映画」はここ数年の間では珍しいかもしれない。その上で見ているうちに「物語」の疑問な点がいくつか。
1.26歳まで職も貯金もなかったアレックス・ホッパーが海軍に入隊して数年で「中尉」になる…なんてことがありうるのだろうか。いくら実力主義のアメリカであっても伍長ぐらいがせいぜいではないかと思うが…
2.日本の長田一佐は映画の途中でアメリカ海軍駆逐艦JPJの艦長となり、指揮権を得るのだが、果たして国籍の違う、また所属機関の違う人間に「駆逐艦」の指揮権を讓ることができるのかどうか。いや、日本人としてはなかなか胸の熱くなる場面ではあるのだが。
3.それをいっちゃあ…ということになるのだが、派遣元の惑星ではとりあえず5つの先遣隊を送って、しかし帰ってこないし連絡もこないということになれば、もっと大軍でやってくるのではないか…。あ、それがPART2になるわけか。ただあれだけのスピードで襲来してきたエイリアンが地球の太平洋沖ではそれほどのスピードでもない(もっとスピードは速いはず)のが気になる。●●光年を移動できるテクノロジーがあるわりには方向転換のスピードなどはアナログだ。
 まあ、でもそれだけ珍しい造りの映画で、しかもハイテクのようでいてローテクな題材で構成されているっていうあたりが、面白いのかも…。

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