ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

ハサミ男(池田敏春)

2008-01-13 | Weblog
ストーリー;成績優秀でおとなしいとされていた女子高生の連続殺人事件が発生する。犯行の手段がいずれも「ハサミ」だったことから世間では「ハサミ男」として騒がれるようになった。目黒西署管轄内で再びハサミによる殺人事件が発生し、所轄の刑事たちにくわえて警視庁本庁そしてキャリア警視正のプロファイラーも交えた捜査本部が設置される。しかしそんな中、「ハサミ」をめぐる三人の男女の間には、ぬきさしならない亀裂が生じてくる…。
出演 ;豊川悦司 、麻生久美子 、阿部寛
コメント;途中で落ちがある程度読めてくるのが辛いところ。映画の冒頭での江戸川区や埼玉県での犯行現場のシーンもいまひとつリアリティが欠ける。というより主役の麻生久美子がどうにも感情移入できないのだが、どうしてなのかなあ、と考えてみるに豊川悦司が淡々とした状態の演技でさらに麻生久美子も淡々としているとなると、あとは画面の構成で映画を見せてもらわないと出来の悪い「小津」以下になってしまうのだが、マンション室内の退屈なシークエンスやあまり知的レベルが高いとも思えない刑事や犯人の会話シーンなどに相当に時間がとられ、気がついたら眠たくなるほど退屈していた…というのが実態。所轄警察が独自に捜査を展開していく…というのはまるで「踊る大捜査線」の路線だが、「踊る…」が革新的にそれをやっているのに、この映画ってリアリティを追求してかえって逆に人工的な警察捜査になってしまったのが不可思議。こういうのが「感性」の問題っていうことなのかなあ。別にハサミでなくても良かったわけで、ラストシーンはもしかして爆笑の対象にもなりうるほどの「きわどさ」だったり。プロファイルやサイコキラーというからにはすでに「羊達の沈黙」のような際立ったキャラクターの映画があるため、その「むこう」をはるような知的レベルの高さが展開されないと、観客としてはただただ呆然とするばかり。何が悪いのか、っていうとやっぱり画面の「美しくないところ」がすべてかもしれないとも思ったり…。

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