ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

マシニスト(ブラッド・アンダーソン監督)

2008-01-09 | Weblog
ストーリー;約1年間にわたり眠っていないというトレバーは機械工場で働いている。「つきあい」が悪くなった、それ以上やせると死んでしまうなどといわれつつタイムカードを押して工場に通う毎日。昼休みに外にでてくるとアイバンという見かけたことがない男が話しかけてきた…。
出演;クリスチャン・ベール 、ジェニファー・ジェイソン・リー、アイタナ・サンチェス=ギオン
コメント;クリスチャン・ベールの端正な顔立ちが見事にやせこけている。それでいて演技が過剰になるわけでなく、妙な感情移入を要求するわけでもないあたりが好ましい。ロバート・デニーロタイプの役作りかもしれないが、あまりの「痩せ方」にやや衝撃を受けると共にデニーロとは一味違う身体作りを見せてくれる。ラストで痩せる前のクリスチャン・ベールも画面に顔を出すのだが多少メイクの効果があったとしても身体作りも顔づくりも効果満点。スペインとアメリカの合作になるので画面に現れる町並みはスペインのようだ。青空と坂道が非常に美しい光景。「アイバン」と「トレバー」の関係については、すでに同じタイプの映画がいくつもあるので途中で観客は気づくことになるが、だんだん「誇大妄想的に」身近な人間関係を破壊して世界観を構築していく様子がひたすら怖い。クリスチャン・ベールの演技のみでこの映画は逆にもっているような面もあって、例えば赤い車がただちらっと画面にでてくるあたりの演出はもっとなんとかならんかなあ、などと思う。何かを「抑圧」してラストに「解放」されるというシナリオだが、なぜ空港の喫茶店で「マリー」に出会うのか。あるいは意味ありげな看板(「escape」(逃げろ))などと画面に出てくる文字はすべてラストへの伏線になるし、ルート66は地獄への道などとつぶやくシーンも印象的。アナグラムは「ミラー」と「キラー」を引っ掛けたものなど、マニアックな脚本もそれはそれで悪くはないのだが、「何かが起こった後」と「何かが起こる前」の対比が画面に出てこないので、個人的には不満が残る。あと少しだと思うのだが…。

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