ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

127時間(ダニー・ボイル監督)

2012-05-14 | Weblog
キャスト:ジェームズ・フランコ、ケイト・マーラ、アンバー・タンブリン、クレマンス・ポエジー、トリート・ウィリアムズ
ストーリー:誰にも行き先をつげずに出かけたアーロンは自分の第二の故郷キャニオンランズ公園へまっしぐら。途中車ですれちがったサイクリングのメンバーに手をふることもせず自分のことだけ考えて走り出す。そして2人のキャニオニングを楽しみにきた女性2人を案内したあと、洞窟で右手を岩にはさまれ動けなくなる。手持ちの水は150ミリリットルとなり事態は絶望的になっていた…
コメント:2003年4月25日、ユタ州キャニオンランズ国立公園にでかけたアーロン・ラルストンの実話を描く。ダニー・ボイルは「スラムドッグ&ミリオネア」でアカデミー賞を受賞しているが、そんなことはまるで気にしていないかのような低予算映画。キャストはほとんどジェームズ・フランコ一人だが、この難しい役をジェームズ・フランコが飄々と演じているのが好ましい。これがロバート・デニーロ風の重苦しい演技だったら1時間半は観客は責め苦を受けているような気持ちになっただろう。岩に右手をはさまれたラリーは精神が錯乱してくると同時に過去の悲しい失恋の様子なども想起していくが、野球場で一人うつむいているジェームズ・フランコの斜めから観た顔がなかなか。「バレエ・カンパニー」(ロバート・アルトマン監督)でも恋人のために料理を作って一人で帰宅するときの背中がなかなか良かったのだが、「猿の惑星」とかで無理にハイテンションな演技をするよりもダニー・ボイルや亡くなったロバート・アルトマンといった監督の作品のほうが本人も演技しやすいのではなかろうか。サム・ライミの「スパイダーマン」シリーズにも出演していたが、こういうビッグな監督に見出される才能の根源は「寂しげな顔と背中」にあるのではないか、というのが私見である。
 映画のなかではトラブルにまきこまれた主人公が「think,think」といいながら、まず自分の手持ちの道具を一覧にして確認するとともに時計で計測を始めたのが印象的。結果的に命が助かるのだが、この冷静な判断力と状況確認が凡百の映画とは一線を画している。


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2 コメント

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Unknown (けん)
2012-05-14 11:10:00
この作品はジェームス・フランコじゃなかったら、ここまで評価されなかったんじゃないかな~って思います☆
「寂しげな顔と背中」とは巧いこと言いますね。
納得♪
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Unknown (ごとりん)
2012-05-14 23:05:13
>けんさん コメントありがとうございます。もともと「スパイダーマン」のオーディションにはピーター役に応募したそうなのですが、サム・ライミ監督に「この映画の主役はブサイクな男優と女優でいきたいから」といわれて、トビー・マグワイアに決まったそうです。キルスティン・ダンストも。
 で、この「127時間」ではダニー・ボイル監督は最初トビー・マグワイアを考えていたそうですから、人生は面白いですね=
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