ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

マスター・アンド・コマンダー(ピーター・ウィアー)

2007-11-23 | Weblog
ストーリー;1805年4月。ヨーロッパではナポレオンが大陸統一と英国への進出をうかがう中、フランスのフリーゲート戦艦アケロン号は南米で英国の捕鯨船を襲撃し、戦費調達をおこなっていた。ある霧の夜に、英国戦艦サプライズ号は霧の中に船影らしきものを発見するが‥
出演;ラッセル・クロウ ポール・ベタニー ピーター・ボイル
 海軍というとどうしても規律と軍規の世界というように短絡的に考えがちだが、士官候補生というのはかなり辛い立場である。映画から判断するに10代前半から実際に船に乗り込み、当直などの作業をしながら、仕事を覚えるとともに徴兵された水兵を指揮する。その中ではヨナの呪いをかけられた‥などの噂を船内でたてられるとともに、仕事のミスなどもありノイローゼになる海軍士官候補、発砲により腕に大きな損傷をこうむる十代前半の士官候補生、さらには突撃の最前線にたつ士官候補生などが描かれており、非常に興味深い。もちろんこうした任務の過程で相当な人命が失われたと想像できるのだが‥。ラッセル・クロウとポール・ベタニーは「ビューティフルマインド」に続く共演。前作では妄想の世界で主人公と親友であり、シャイクスピア専攻の文学者に扮していたポール・ベタニーだが、今回は軍医にして音楽演奏も行い、そしてまたガラパゴス諸島での博物採集にも興味を示す自然科学畑の人物を演じている。もともと大道芸人出身の英国俳優だが、演技力の確かさがすばらしい。(やや大げさなところもあるが。奥さんはジュニファー・コネリー)。フランスの帝国主義が1805年には南米にまで拡大していたという非常に面白い海洋ストーリー。またガラパゴス諸島といえば「適者生存」などダーウィンの1835年頃の活躍が有名だが、それもストーリーにちゃんと活用されている。撮影も海の色やガラパゴス諸島の風景を上手にされており、2003年度アカデミー賞撮影賞・音響効果賞を受賞。なんでもない工事の音などが微妙に重なり合って音も楽しめる映画となっている。食事なども時代考証がされており、非常に面白い。戦闘シーンや治療シーンなどがややくどいのだが、エンターテイメントであるがゆえのしょうがないシーンだったのかも。ビーグル号がガラパゴスを訪れる前の話なので、結局、ある程度の「オチ」は読めてしまう場合もあるが文句なしに2時間楽しめる映画だろう。音楽がいまひとつなのだが無理に作曲せず、マーラーあたりを使っても良かったのかもしれない。ちなみにラッセル・クロウの映画出演料はこの1本で24億円だとか‥

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