ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

レベル・サーティーン(M・チューキアット・サックヴィーラクル監督)

2009-03-16 | Weblog
キャスト:クリサダ・スコソル・クラップ 、 アチタ・シカマナ 、 サルンヨー・ウォングックラチャン

評価:☆☆☆☆

コメント:タイの映画はひさかたぶりに見たが、ここまでえげつない描写で人間の「残酷さ」を表現するとは…。
 これでも抑制して映画を作ったのかもしれないが、日本と共通する社会様式もかいまみえて興味深い。「核家族化」現象というのも日本だけでなくタイにも同様に存在することや農村から都会への人口流出、高齢者問題、ドメスティックバイオレンス、人種差別など社会現象としてみても興味深い。
 タイの街角で日本のYAMAHA楽器を売る営業マン。金管楽器の練習をするタイの高校生。携帯電話にボーイスカウト。車の中のヘッドフォン携帯。日本の普通の風景と変わらない上、どこかしら懐かしい雰囲気すら漂う。ただ会話の中に「水かけ祭り」には故郷に帰る…というあたりがやはりタイだなあ、という感じで。「ゲーム」が13回行われ、勝者と敗者に分けられるというよくあるストーリーではあるが、ゲームの内容はもはやハリウッドや日本では描写は倫理規定にひっかかって上映不可能だろう。途中「日本刀」が使用されてなんだか禍々しいイメージを醸し出す。日本といえばYAMAHA以外にSONYのCDも登場。さりげなく日本の影響力も画面に醸し出されている。タイの独自の文化も国際化の流れを受け、主人公はタイ人とアメリカ人の混血という設定だし、小道具には日本製のものがよく出てくる。その中でオリジナリティやアイデンティティに不安を感じるのも当然かもしれない。もちろん最後は「あ」という結末だが続編も作成可能な結末に。新しいタイ映画の可能性を感じる。ただ「えげつない」ことはえげつなすぎるので、そのあたりはいろいろ論議が分かれるところだろう。個人的には「必殺仕事人」を連想する場面もあったが…。

ストーリー;サハモンコル楽器の営業をしている32歳のプチット・プンナートンは今日もやり手のブレムに先を越され、自分のエリアの聖ニコラス学院の楽器注文を取り逃した。また恋人のメウは有名な歌手になって自分から去り、車のローンを滞納して車は差し押さえられ、新しいシステムが導入されたのをきっかけに退職勧奨を受ける。どうにも行き場のなくなったプチットの携帯電話に見知らぬ電話番号から電話がかかってくる…。

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