ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

ダークナイト(クリストファー・ノーラン監督)

2009-01-03 | Weblog
キャスト:クリスチャン・ベール,ヒース・レジャー,アーロン・エッカート,マギー・ギレンホール,ゲーリー・オールドマン,マイケル・ケイン,モーガン・フリーマン,ロン・ダーン,チン・ハン,メリンダ・マクグロー

評価:☆☆☆

コメント:マゾタイプのヒーローが2人登場するという珍しい映画だ。「スパイダーマン」も自分自身のヒーロー像に苦しむのだが,そのスタンスはどちらかといえばサド的。しかしこの映画ではバットマンは自ら敵地に乗り込んで生身の身体がいたぶられ,傷だらけとなる。
 他のスーパーヒーローと異なる点は,現実の世界でも他人から揶揄されるような生活をおくり,ヒーローの世界でも一般市民から糾弾されるという継続的にいたぶられる生活が続くということだ。
 一方,ヒース・レジャーが演じるジョーカーも「痛み」を好む。ひたすらいたぶられ嫌われるのだが,この二人は最終的にはどちらが欠けても生存意義がなくなるという点ではサドとマゾの関係というよりも相互依存の関係になる。そしてマゾであるがゆえ,ジョーカーはラスト間際で歓喜の声を上げつつ落下し,その後落胆するわけだ。  

  役者の中ではいつも映画ごとに身体ごと改造してしまうクリスチャン・ベールがさらにスリムになって端正な演技をみせる。またゲーリー・オールドマンがかつての「大げさ演技」から脱皮して落ち着いた物腰のジム・ゴードン刑事(市警本部長)を演じているのも興味深い。  
 アクション・シーンは他のハリウッド映画に比べると明らかに意図的にスピードを落として重厚な雰囲気を醸し出す。
 タイトルが「ダークナイト」だけに「光のナイト」役のゴッサム・シティの地方検事ハービーは,伝説の鳥「ハービー」と同じような両面を見せていく展開だ。
 また映画の中では香港マフィア,ロシアのボリショイバレーのプリマドンナなどが脇役で登場。国際色がさらに豊かとなり,ゴッサム・シティという限定の世界よりも「州兵」などアメリカの一部としてのゴッサム・シティというように世界観が拡大しているのも興味深い。

ストーリー:刑務所に服役中のマフィアのボス,ファルコーニの跡目を継いだサルヴァトーレ・マローニ。病院に入院していた元泥棒で傷害罪でも前科のあるジョーカーを開放し,バットマンの殺害を狙う。同時に香港マフィアのラウはゴッサムシティのマフィアの資金を警察が差し押さえる前に投資ファンドに移動。そのままマフィアから逃亡を図ろうとする。そしてバットマンは,ジョーカーと対決をすることになるが…。

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