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豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

なぜ「まつげ」はあるのか?

2015-03-14 08:30:06 | 研究
人や動物にある「まつげ」。まつげのある理由、考えたことがなかったですが、このことに関するニュース(AFPBB NEWS)を紹介します。これまでの仮説には、目の中に入りそうなものを捉えて集める機能があるとした説や、猫の頬にあるひげのような働きをするセンサーとして、風で運ばれる砂粒などの危険を目に知らせているとした説、そして表情を豊かにしてコミュニケーションや性的魅力のための目の影響力を高めるためにあると示唆する説などがあったそうです。Journal of the Royal Society Interfaceに発表された論文によると、空気中に浮遊する微粒子、細菌、ウイルス、ダニなどから目を保護するために、まつげは目の周囲の気流の向きを変えているのだというのです。また別の働きとして、眼球表面の保護膜が乾燥することを防ぐ効果も。まつげの長さは22種の哺乳類すべてで、目の幅の約3分の1であるそうです。これは、視界をさえぎることなく、目に当たる気流を最小限に抑えるために最適化された長さになっているそうです。ほこりの多い乾燥した環境に対処するため、まつげが多層状になっているキリンなどの動物種の場合にも、この規則は当てはまっていたとも。したがって、まつげが少ない人ほど、いわゆるドライアイに起因する目の感染症にかかるリスクが高くなるとの医学的所見の裏付けとなるそうです。また、アレルギーのある子どもは、そうでない子どもに比べ、まつげが約10%長く濃いことが判明しているそうです。これは、まぶたにある特殊な細胞が刺激物に反応し、目を保護する毛の成長を促す「プロスタグランジン」と呼ばれる化合物を放出するためだというのです。
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