米国で処方されている抗生物質の3分の1近くは「不適当」であるとする研究論文がJAMAに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。抗生物質の過剰使用が原因で、米国では年間200万人が罹患、2万3000人が死亡している抗生物質耐性菌による感染症が増えているそうです。米国では2011年、2億6200万人の外来患者が抗生物質を処方されたそうで、人口約3億人の同国において、1人あたり1回処方の計算に迫る数字です。これら処方の不必要性を調べるため、国内で行われた複数の医療調査を分析し、年齢別と診断別に外来患者の経口抗生物質処方の割合を推測。その結果、対象となった外来受診18万4000件のうち、12.6%で抗生物質が処方されていたことが明らかに。全ての症状および年齢で、1000人あたりの抗生物質の処方は推定506件に。このうち、適切と考えられるのは353件にとどまったそうです。つまり、外来患者の推定30%に出された経口抗生物質処方は不適当だった可能性があるというのです。米国は、薬剤耐性菌に対抗するための国家行動計画において、2020年までに外来患者への不適切な抗生物質使用を50%削減する目標を設定しているそうです。
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