ハトが一般に考えられているよりも利口である可能性があるとした研究論文がCurrent Biologyに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。論文によると、ヒトや類人猿とほぼ同様にハトも時間と空間を判断できることが分かったということです。今回の論文は、鳥や爬虫類、魚などのいわゆる下等な動物が高度な意思決定能力を備えていることを示した最新の研究結果だそうです。研究ではまず、横線が2秒間または8秒間表示されるコンピューター画面をハトに見せる実験を実施。横線は24センチの長いものと5センチの短いものの2種類が用意。ハトは表示される横線が長いか短いか、表示時間が長いか短いかを、4種類の視覚記号の中の一つをつついて知らせることができたそうです。ちなみに正解すると褒美の餌が与えられたそうです。次に、課題をより複雑なものにし、空間または時間に関して無作為にハトをテストできるように、横線の長さのバリエーションを増やしてテストに変化を持たせたそうです。その結果、ハトは横線が長いほど表示時間も長くなることを判断でき、表示時間が長い横線ほど長さも長くなることを判断できたというのです。ヒトとサルを対象としたこれまでの実験でも同様の結果が示されていたとも。ですが、ヒトの脳でこの種の判断処理を行う部位の頭頂葉皮質は、ハトには存在しないように見えるそうです。これは、複雑な処理がハトの脳の別の部位で行われていることを示唆しているということです。
http://www.afpbb.com/articles/-/3154173?cx_position=13
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