膵がんの進行を遅らせるのに、皮膚がんの治療で使われる分子標的薬が有効であるとの動物実験結果が、Cancer Research電子版に掲載されたそうです(YOMIURI ONLINE)。膵がんは、がんの中でも最も治療が難しいと言われ、多くが進行した状態で発見されるそうです。研究では膵がんの進行メカニズムの解明に取り組み、今回、早期の上皮内のがんが浸潤がんに移行する際、がんを進行させる酵素を抑制する遺伝子がなくなることが明らかになったそうです。そこで、この遺伝子に代わって、酵素の働きを抑えることが有効な治療法と考え、動物実験で、膵がん細胞を移植したマウスに皮膚がんの治療で使用される分子標的薬を投与した結果、がんの増殖や転移を抑えられることが分かったというもの。分子標的薬を与えたマウスと薬を与えなかったマウスを比較すると、分子標的薬を与えたマウスが平均して約30日の延命効果も認められたそうです。
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