子どもの読解力と計算力の習得には共通の遺伝子が関与しており、遺伝子の微小な変異がそれぞれの能力に影響を及ぼしているとの研究論文が、先日英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。初歩的な計算能力や読み書き能力は部分的に遺伝することが知られているそうですが、これに影響を及ぼす遺伝子については、これまでほとんど明らかになっていなかったそうです。研究では、英国の家族が多数参加しているデータベース「双生児初期発達研究(Twins Early Development Study)」から、約2800家族の12歳児のデータから、計算力および読解力と読みの速さを調べるテストの成績について、双生児と血縁のない子どもを比較して調査した後、子どもたちのゲノム(全遺伝情報)の照合を行ったそうです。その結果、読解に関与する遺伝子の10~50%が、計算にも関与していることが分かったというもの。論文によると、これらの遺伝子に存在する微小な変異が子どもの能力水準に影響を及ぼしているそうです。こうした学習能力に対するDNA単独の影響について評価したのは今回の研究が初めてだそうです。今回の研究で特定された遺伝子変異は「読解力や計算力」の特異的遺伝子ではないとも。これらの遺伝子変異は、学習能力に対して多数の遺伝子がそれぞれに小さいが一体となった影響を及ぼしており、さらに複雑なメカニズムの一部を成すものだということのようです。子どもたちがどの程度、学習を簡単に感じるか、難しく感じるかには遺伝的な違いがあり、こうした個人差を認識して尊重する必要があると著者らは指摘しているようです。また、このような強い遺伝的影響が見つかったとはいえ、学習を困難に感じる子どもに対しては、どうすることもできないということではないともと述べており、遺伝とは何か変更がきかないものを意味するのではなく、子どもを十分な水準にまで育成するために、親や学校、教師の努力が通常より多く必要になるかもしれないという程度の意味でしかないということです。
先日、米国インターネット小売り大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)が、フランス国内での無料配送を禁止する法案を同国議会が可決したことへの対抗策として、1ユーロセント(約1.4円)での書籍配送を開始することを決めたというニュースが報道されていました。フランス議会は先月、小規模の書店の保護を目的として、アマゾンなどのネット小売り大手による書籍の無料配送を禁止し、現行法の下で許されている最大幅である5%の値引きを認める法案を可決。新法は今月8日に発効したそうです。アマゾンの利用者らには現在、1セントでの配送サービスが提供されているそうです。フランスアマゾンの「よくある質問」ページには、新法が発効して以降、「残念ながら書籍の無料配送ができなくなりました」とした上で、「よって私たちは、皆様の注文する書籍の最低価格を系統的に保証するため、アマゾンが発送する書籍を含む注文1件につき、1セントの配送料を設定しました」と説明されているそうです。考えさせられますね。
網膜色素変性症の患者からiPS細胞を作成し、病態メカニズムを再現することに成功したというニュースが先日報道されていました(マイナビニュース)。ロドプシン遺伝子変異のある網膜色素変性症患者の皮膚の細胞からiPS 細胞の作成に成功し、iPS 細胞のロドプシン遺伝子変異を、遺伝子組換え技術を利用して修復し、iPS細胞から分化誘導した桿体視細胞を観察したそうです。ロドプシン遺伝子変異のあるiPS細胞から分化誘導した桿体視細胞は、修復したiPS細胞から分化誘導した桿体視細胞細胞よりも細胞死が亢進しており、この原因が従来の小胞体ストレスに加えて、オートファージ-と呼ばれる別の機構が働いていることが判明したというもの。また、この遺伝子変異による細胞死は、ラパマイシンが効果的に抑制することも発見したそうです。
精子や卵の形成に必要不可欠な遺伝子が明らかにされたそうです(財経新聞)。現在、子供を望む夫婦のうち10組に1組が不妊により子供ができない悩みを抱えており、不妊治療に対する遺伝子レベルでのメカニズム解明が望まれているそうです。今回の研究では、変異性薬剤の投与によって精子や卵などの生殖細胞の分化に異常のあるマウスの遺伝子を解析したところ、Rev7遺伝子・Tdrd12遺伝子などのDNAが損傷しないよう守る働きを持つ遺伝子に突然変異が起きていることが分かったというものです。今回の研究成果は、人間の不妊症や家畜の繁殖障害の原因を特定し、治療法を確立することに大きく貢献すると期待されているそうです。
今朝、BBCのニュースで、イギリスKing's College Londonの研究者が、将来アルツハイマーになるかどうかを血液検査で予知する方法を確立したというニュースが報道されていました。ちょうどKing's College Londonから大学院生が来室して研究をしていますので、非常にタイムリーな話題。ただ、実用化までにはまだ数年かかるということでした。
心理ストレスを受けた時に体温を上昇させる神経回路が明らかになったそうです(財経新聞)。人間を含む多くの哺乳類は、心理ストレスを受けると体温・脈拍・血圧などが上昇するため、現代社会ではストレスによる高体温など、様々なストレス疾患が増えているのはご存知の方も多いでしょう。今回、人間関係ストレスの動物モデルである社会的敗北ストレスを与えたラットを用いて実験をおこなったところ、視床下部背内側部と延髄縫線核という脳内2箇所の神経細胞がストレス反応の発生に機能していることが分かったそうです。今回明らかになったストレス信号の神経伝達経路は、脳内のストレス信号を交感神経系へ伝えて、熱の産生や体温の上昇という生体反応を生み出すそうです。実験から、この神経伝達経路は、他にもストレス性の頻脈にも関わることが示唆されたそうです。強度の慢性ストレスを受けた時には、この神経伝達経路が過剰に活性化し、心因性発熱などのストレス疾患を引き起こす可能性が考えられるとも。
人が賭け事や投資を行う時の行動には、遺伝子が大きな役割を持つことを示する研究結果が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。シンガポール国立大学の学生217人のゲノムを解析し、およそ70万個の遺伝子多様体を探索し、そのうちドーパミンの調節にかかわる遺伝子12個種に着目。学生たちには、匿名の相手とコンピューター上で賭けをするゲームをしてもらい、その時の脳の様子をMRI画像で解析したそうです。その結果、相手の考えを想像し、その行動を予期して対応することに長けた学生には、脳の前頭前皮質内側部でドーパミンの働きに影響を与える3つの遺伝子に変異があることがわかったそうです。一方、試行錯誤的な学習を得意とする学生では、主に脳の線条体部分においてドーパミンに影響を与える2つの遺伝子に変異があったとも。遺伝子によって脳内のドーパミンの働きが左右されることが示されたのは初めてだそうです。また、遺伝子が複雑な社会的行動に関与していること、ドーパミンの働きが、幅広い分野での価値観に基づく意思決定の根底にあることが強く示唆される結果のようです。
体育・スポーツ医科学分野の学生さんやクラブ活動に励んでいる学生さんにとって、スポーツ障害の予防や回復、トレーニング効果の発現を取り扱うスポーツ医学は比較的身近な学問(研究)分野ではないでしょうか。スポーツ医学、スポーツ活動に伴って生じる身体の諸問題を解決しようとする学問です。その歴史は、他の分野に比べて若いとう特徴があります。スポーツと言えば、正常な身体機能つまり健康な身体は必要不可欠です。したがって、スポーツ医学は健康科学の一分野、あるいは両分野は共通する部分をあると捉えることができます。さらに、骨格筋機能は必要不可欠ですね。ですので、骨格筋研究はスポーツ医学分野においても重要な領域の1つとなっています。こうしたスポーツ医学研究はどこでできるのでしょうか?もちろん私の研究室でできます。私の研究室では、分子生物学的な手法を用いて問題の本質に迫ります。本研究科は理学療法士や看護師など医療系の資格を持つ方だけに入学資格があるわけではありません。スポーツ医学研究をはじめ健康科学について研究してみたいという方に入学いただけます。特に私の研究室は、日本体力医学会や日本運動生理学会、日本生理学会そして日本宇宙航空環境医学会など健康・スポーツ分野の学会での発表が多くなってます。でも、内容をよく知らない大学院に入るのはなかなか勇気がいるものです。ですが、そうした心配は無用です。研究仲間は自然とできます。私の研究室での研究活動に興味がある方は、質問のある方は一度連絡ください。きっと、新たな視点が得られると思います。
理学療法士の方、あるいはこれから理学療法士になる方で、大学院への進学について興味を持っている方も多いでしょう。
でも、大学院に進学してどうなるのか?という疑問を持っている方も結構いると思います。
そこで、理学療法士が大学院に進学することについて少し私の考えを書いてみたいと思います。そのPART3です。
これまで同様、あくまでも私の個人的な考え方ですので、特定の大学や組織の考えを代表するものではありませんので、予め承知してください。
(Q)豊橋創造大学大学院健康科学研究科に入学すると、仕事はやめなければならないのか?
すでに理学療法士として働いている方の中には、多いのではないでしょうか。答えは「多分辞めなくても大丈夫です」。昼間仕事で働き続けたいのであれば、夜間の授業(18時10分から21時20分)を選択してください。夜間授業だけ履修しても、修了することは可能です。ですが、夜間の時間を授業だけではなく研究にも充てる必要がありますので、多くの場合2年間での修了は難しいと思います。もちろん、寝る時間を削って頑張れば何とかなるとは思います。こうした場合、1年間に履修する授業科目を減らして、計画的に3年あるいは4年間で修了を目指すこともできます。こうした制度を「長期履修生制度」と言います。本学大学院ではこの長期履修生制度があります。ですので、予め3年間あるいは4年間で修了することを決め、計画的に履修を進めます。授業料などの学納金が不安でしょうが、大丈夫です。長期履修生として認められれば、学納金の総額は2年間で修了した場合と同じです。ただし、長期履修生は計画的に履修することを目的に申請して認められるものですので、在学中での変更は難しいのもがありますのでご注意ください。長期履修生制度についてもっと詳しく知りたい方はお問い合わせください。
また、平成27年度よりインターネットを利用したテレビ会議システムを活用し、遠隔地からでも授業に参加できる「遠隔授業」を導入します。「遠隔授業」とは、遠隔地にいながら、双方向かつリアルタイムに参加する授業のことです。インターネットに接続できる環境で、Webブラウザを利用できる端末(PCやタブ レット、スマートフォン)を介して、世界中どこからでも授業に参加できます。テレビ会議システムを利用しますので、もちろん双方向リアルタイムでの参加となります。自宅や職場にいながら、本学で実施されている授業に参加し、講義室内で行われている授業中のやり取りを見聞きすることができますし、気になった ことはリアルタイムに発現や質問することができます。また、パワーポイントをはじめとする授業中に提示される資料を自分の端末に表示することもできますし、自分が作成した資料を講義室の教員や学生に提示することも可能です。この「遠隔授業」が導入されるのは一部の科目です。また、遠隔授業が導入された科目であっても、実施されるすべての授業を遠隔地で受講することはできませんので、ご注意ください。また、開講される授業の中に は遠隔授業では受講できない授業が含まれています。従いまして、一度も通学せずに単位を取得することはできません。詳細はお問い合わせください。
(Q)研究に対する支援体制
現在の研究活動には、修士論文執筆をはじめデータ収集やその解析などPCは欠かせないものになっています。そこで希望者には、可搬型PC(ノートPC)を修学期間中貸与する制度があります。また、大学院での研究成果を在学中に学術集会(学会)などで発表する際には、参加登録費および旅費を補助する制度があります。この制度の利用には、研究指導教員からの利用申請が必要となるなど、利用にはいくつかの制限があります。詳細はお問い合わせください。
(Q)その他
大学院進学に関して、この他にも疑問を抱いている方がいると思います。何か質問があれば連絡ください。答えられる範囲で答えます。
でも、大学院に進学してどうなるのか?という疑問を持っている方も結構いると思います。
そこで、理学療法士が大学院に進学することについて少し私の考えを書いてみたいと思います。そのPART3です。
これまで同様、あくまでも私の個人的な考え方ですので、特定の大学や組織の考えを代表するものではありませんので、予め承知してください。
(Q)豊橋創造大学大学院健康科学研究科に入学すると、仕事はやめなければならないのか?
すでに理学療法士として働いている方の中には、多いのではないでしょうか。答えは「多分辞めなくても大丈夫です」。昼間仕事で働き続けたいのであれば、夜間の授業(18時10分から21時20分)を選択してください。夜間授業だけ履修しても、修了することは可能です。ですが、夜間の時間を授業だけではなく研究にも充てる必要がありますので、多くの場合2年間での修了は難しいと思います。もちろん、寝る時間を削って頑張れば何とかなるとは思います。こうした場合、1年間に履修する授業科目を減らして、計画的に3年あるいは4年間で修了を目指すこともできます。こうした制度を「長期履修生制度」と言います。本学大学院ではこの長期履修生制度があります。ですので、予め3年間あるいは4年間で修了することを決め、計画的に履修を進めます。授業料などの学納金が不安でしょうが、大丈夫です。長期履修生として認められれば、学納金の総額は2年間で修了した場合と同じです。ただし、長期履修生は計画的に履修することを目的に申請して認められるものですので、在学中での変更は難しいのもがありますのでご注意ください。長期履修生制度についてもっと詳しく知りたい方はお問い合わせください。
また、平成27年度よりインターネットを利用したテレビ会議システムを活用し、遠隔地からでも授業に参加できる「遠隔授業」を導入します。「遠隔授業」とは、遠隔地にいながら、双方向かつリアルタイムに参加する授業のことです。インターネットに接続できる環境で、Webブラウザを利用できる端末(PCやタブ レット、スマートフォン)を介して、世界中どこからでも授業に参加できます。テレビ会議システムを利用しますので、もちろん双方向リアルタイムでの参加となります。自宅や職場にいながら、本学で実施されている授業に参加し、講義室内で行われている授業中のやり取りを見聞きすることができますし、気になった ことはリアルタイムに発現や質問することができます。また、パワーポイントをはじめとする授業中に提示される資料を自分の端末に表示することもできますし、自分が作成した資料を講義室の教員や学生に提示することも可能です。この「遠隔授業」が導入されるのは一部の科目です。また、遠隔授業が導入された科目であっても、実施されるすべての授業を遠隔地で受講することはできませんので、ご注意ください。また、開講される授業の中に は遠隔授業では受講できない授業が含まれています。従いまして、一度も通学せずに単位を取得することはできません。詳細はお問い合わせください。
(Q)研究に対する支援体制
現在の研究活動には、修士論文執筆をはじめデータ収集やその解析などPCは欠かせないものになっています。そこで希望者には、可搬型PC(ノートPC)を修学期間中貸与する制度があります。また、大学院での研究成果を在学中に学術集会(学会)などで発表する際には、参加登録費および旅費を補助する制度があります。この制度の利用には、研究指導教員からの利用申請が必要となるなど、利用にはいくつかの制限があります。詳細はお問い合わせください。
(Q)その他
大学院進学に関して、この他にも疑問を抱いている方がいると思います。何か質問があれば連絡ください。答えられる範囲で答えます。
理学療法士の方、あるいはこれから理学療法士になる方で、大学院への進学について興味を持っている方も多いでしょう。
でも、大学院に進学してどうなるのか?という疑問を持っている方も結構いると思います。
そこで、理学療法士が大学院に進学することについて少し私の考えを書いてみたいと思います。そのPART2です。
前回(その1)同様、あくまでも私の個人的な考え方ですので、特定の大学や組織の考えを代表するものではありませんので、予め承知してください。
(Q)大学院で何を研究していいかよくわからないけど、でも進学には興味があるが・・・・・
こういう方、多いのではないでしょうか。大丈夫です。私の研究室では少なくとも全く問題ありません。よく話し合って、テーマを決めていきます。修士課程は2年間です。長いようで短く、あっという間です。本学大学院では、2年目の1月中旬には修士論文を提出しなければなりません。ですので、できるだけ早い時期に研究テーマを決めていきます。もちろん、出願時に研究計画書を提出しますので、予め面接をしてなんとなく持っている疑問や興味などを活かしたテーマを設定するように努力します。本研究室の設備や実験経験など勘案して、最終的に研究テーマを決めます。それでも実験を始めるまでに、いろいろな手技をマスターするのに数か月はかかります。具体的なテーマは、ここでは控えます。というのは、テーマ=実験のアイデア=論文になります。基本的には、国際誌に原著論文として掲載できるような研究を目指します。
(Q)大学院で学ぶこと
前回も述べたように、大学院では研究のプロセスを学びます。大学時代に行った卒業研究と何が違うのかと思う方もいるかと思います。大きな違いはないと思いますが、強いて言えばそれは「研究論文を書く」ということでしょう。「修士論文」を書くことになります。どんなに良い実験をして、どんなに良い結果が得られても、それを「論文」にまとめられなければ修士号は授与されません。「研究の背景」「目的」「方法」「結果」「考察」「参考文献」という基本パターンに沿って、自らが行った研究を要領よくまとめ、その論文を読んだ人であれば同じ研究をして同じ結果が得られる。これが研究論文です。なかなか大変な作業です。この論文を書く作業が、研究の中で最も重要なことであるといっても過言ではありません。というのは、自らの研究を説明して納得してもらって初めてその研究の価値が生まれるからです。
(Q)その他
大学院進学に関して、この他にも疑問を抱いている方がいると思います。何か質問があれば連絡ください。答えられる範囲で答えるつもりです。
メールアドレスは
goto「アット」sozo.ac.jp
です(「アット」の部分を@に変えてください)。
次回は、本学大学院に入学した場合の授業(履修)について説明してみたいと思います。
でも、大学院に進学してどうなるのか?という疑問を持っている方も結構いると思います。
そこで、理学療法士が大学院に進学することについて少し私の考えを書いてみたいと思います。そのPART2です。
前回(その1)同様、あくまでも私の個人的な考え方ですので、特定の大学や組織の考えを代表するものではありませんので、予め承知してください。
(Q)大学院で何を研究していいかよくわからないけど、でも進学には興味があるが・・・・・
こういう方、多いのではないでしょうか。大丈夫です。私の研究室では少なくとも全く問題ありません。よく話し合って、テーマを決めていきます。修士課程は2年間です。長いようで短く、あっという間です。本学大学院では、2年目の1月中旬には修士論文を提出しなければなりません。ですので、できるだけ早い時期に研究テーマを決めていきます。もちろん、出願時に研究計画書を提出しますので、予め面接をしてなんとなく持っている疑問や興味などを活かしたテーマを設定するように努力します。本研究室の設備や実験経験など勘案して、最終的に研究テーマを決めます。それでも実験を始めるまでに、いろいろな手技をマスターするのに数か月はかかります。具体的なテーマは、ここでは控えます。というのは、テーマ=実験のアイデア=論文になります。基本的には、国際誌に原著論文として掲載できるような研究を目指します。
(Q)大学院で学ぶこと
前回も述べたように、大学院では研究のプロセスを学びます。大学時代に行った卒業研究と何が違うのかと思う方もいるかと思います。大きな違いはないと思いますが、強いて言えばそれは「研究論文を書く」ということでしょう。「修士論文」を書くことになります。どんなに良い実験をして、どんなに良い結果が得られても、それを「論文」にまとめられなければ修士号は授与されません。「研究の背景」「目的」「方法」「結果」「考察」「参考文献」という基本パターンに沿って、自らが行った研究を要領よくまとめ、その論文を読んだ人であれば同じ研究をして同じ結果が得られる。これが研究論文です。なかなか大変な作業です。この論文を書く作業が、研究の中で最も重要なことであるといっても過言ではありません。というのは、自らの研究を説明して納得してもらって初めてその研究の価値が生まれるからです。
(Q)その他
大学院進学に関して、この他にも疑問を抱いている方がいると思います。何か質問があれば連絡ください。答えられる範囲で答えるつもりです。
メールアドレスは
goto「アット」sozo.ac.jp
です(「アット」の部分を@に変えてください)。
次回は、本学大学院に入学した場合の授業(履修)について説明してみたいと思います。