芭蕉が東の松島とともに思いを馳せていた象潟を訪れた。芭蕉が訪れた頃(1690年)は、海水は入り込む潟で中に99の島があったといわれる。が、1804年の鳥海山噴火に伴う地震で土地が隆起して潟は消えてしまった。今は黄金の稲の海に昔の島がいくつかぽっかりと残っている。遠くにその鳥海山が望まれ、感慨深い景観であった。
昨年歩き始めた奥の細道。松島まで歩いたが、東日本大震災でその先は当面不可能となる。そのため、日本海側に回り、鶴岡、酒田から象潟へ向かう。鶴岡、酒田では芭蕉ゆかりの跡を訪ねた。その後、象潟へ向けて出発。芭蕉も歩いたという海浜の道をゆく。現代は風力発電の風車の並ぶ海浜の道である。