街道を歩く

日本の街道を歩き、その旅の思いを綴る

道路は誰のもの?

2006-12-31 17:34:18 | Weblog
年の瀬も押し詰まり、ついに大晦日。やっとブログに向うこととあいなった。

最近気になっている話題を一つ。ご存知の方も多いと思うが、警察庁から道路交通法の改正試案が出された(警察庁のホームページにあり)。酒酔い運転など危険運転者への処罰強化、高齢者に着目したの運転ルールの変更、自転車利用者対策、その他取締り強化などがその骨子。今の道路上のいろいろな課題、問題点への対応策である。パブリックコメントも求めている。道路に出てウォーキングもするし、自転車にも乗り、また車を(高齢者)運転するので、自分もまさに対象者である。

この中で最も矛盾を抱えていると思われる自転車への利用対策について、意見を述べてみたい。道路交通法上、自転車は軽車両で車道を走るのが原則である。これは世界の多くの国でもそうなっているらしい。ところがある時、交通量の増加によって追い出された格好で、「指定された歩道では自転車走行可」と変更された。歩行者と自転車が一緒になっているマークがある歩道であり、都市に多い。今の都会の現実は、自転車が増えたためか、上記の指定された道路以外にもどんどん進出してきており、お年寄りをひやひやさせたり、歩行者との事故も増加している由。また、歩道上の駐輪も大きな問題である。この試案では、「児童、幼児が普通自転車を運転する場合、車道を通行することが危険である場合等、普通自転車が例外的に歩道を通行することができる場合の要件を法律で明確に定めることとします。」とある。一見するともっともと感じられるかもしれないが、児童・幼児はともかくことはそう簡単ではない。自転車の走る道が基本的に考えられていない日本では、こうすると自転車を今まで以上に歩道にあげてしまうことになる。歩行者の多い都市部では深刻な問題になろう。

交通事故の統計を見ると、交通事故の死者は減っているが、事項数は増えているのが最近の傾向。シートベルト、ヘルメット或いは車両の安全対策強化などで死者は減っているが、運転免許者数の増加、高齢者、自転車などで、事故数は増えていることのようだ。京都議定書の約束である6%のCO2削減が、できないどころか6%以上増えている。唯一工場など生産現場は減っているが、家庭と路上ではCO2は二桁以上増えているとのこと。50年後、100年後地球はどうなってしまうのか?
もう自動車を増やすべきではなく、もっと自転車を活用すべきではなかろうか?そのため自転車の存在を認めて、少しづつでもよいから欧州でやっているように自転車のためのレーンを設けて欲しいのだが。

30日の朝日新聞にも、NPO法人自転車活用推進研究会の理事の疋田智さんという方が「自転車の歩道通行」として立派な意見を述べられていました。
私は同年代の仲間からなるサイクリングクラブに入っており、自転車を貸してくれる場所を探して、お弁当を持ってママチャリ等に乗り、1日ゆっくりと走行を楽しむということをやっています。このことはそこで最近のトピックスになっていたことで、関心事であり利害者である次第です。