未知との遭遇・宇宙線 続続
1947年、ロチェスター(英)、バトラー(英)は霧箱写真の中に、今まで見たことのないV型の飛跡を2例観測した。霧箱の写真の中で発見した不思議な2 本の軌跡(図の1 と2)は鉛の層(図の中央の黒い部分)で作られた中性粒子(飛跡がうつらない)が霧箱のガスの中で崩壊して、正の電荷をもったパイ中間子と、負の電荷をもったパイ中間子になったと考えられる。1と2 の飛跡がV字形になっているので、V粒子と名付けられた。今日ではK 粒子と呼ばれている。
その後、アンダーソンやブルーノ・ロッシらも同様の飛跡を観測した。これらの飛跡については、1953年、西島和彦、中野董夫、マレー・ゲルマンにより、ストレンジネスと呼ばれる量子数を導入することで理論的に説明された(中野・西島・ゲルマンの法則)。
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