霧の玉手箱1ーウイルソンの霧箱
まえがきー科学教育の基礎 好奇心・実験・ものずくり
人間は分からないものに対して、その理由や意味を知りたいという本能的欲求がある。未知の世界に踏み込んで物事の真髄を見極めたい、それを支配する普遍的原理を
見抜きたいという強い興味・好奇心をもつ。ものを表から見、裏から見、ひっくり返してみようとする貪欲さがある。
夢や好奇心や欲望を実現するために人間は“ものづくり”をする。そして物を作る楽しさ、いい物を作る達成感、わくわくする期待感、創造意欲のさらなる刺激がある。
かくして好奇心をもち夢を見続ける限り、科学は発展し技術の世界も限りなく広がり積み重なって今日の社会を作り上げてきた。
その科学や技術の発展の歴史を知ることは人類に対する理解を深める上でも重要である。また大きな感動・驚き・畏敬がある。さらに人間のドラマや歴史的事件も絡み合って興味をそそられる。
次回から、原子から宇宙に及ぶ人類の壮大な探求に寄与した“霧の玉手箱”ともいえる“ウィルソンの霧箱”について紹介する。あわせて宇宙線、ラジウム、放射能、原子核物理などをキーワードにしてトピックス的に科学の発展の一端を紹介する。
現在では人類にとって放射線エネルギーの利用・応用分野は余りにも広く深く、人類の存続にも究極的な影響があることも強調したい。
次回に続く
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