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「中国人のやる気はこうして引き出せ(塙 昭彦)」という本はとてもオススメ!

2014年03月14日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

「中国人のやる気はこうして引き出せ」の購入はコチラ

 「中国人のやる気はこうして引き出せ」という本は、以前このブログでも紹介した「人生すべて当たりくじ」という本と同じ著者で、セブン&アイHLDGS.顧問で、中国でのイトーヨーカ堂の店舗展開の礎をゼロから築いた方が、その経験を踏まえて中国事業を成功させるための以下のポイントについて分かりやすく説明したものです。

・中国での覚悟
・中国の理解・学び
・中国人との付き合い、交渉
・中国人の育て方、教え方
・中国人の評価、マネジメント
・中国での結果の出し方

 特に驚いたのは中国はいろんな面で変化がとても速く、そしてその変化に対応すれば成功できるということですね。
 共産主義なので土地は国の物であるから道路などインフラはバンバンできるし、成果主義で契約制なので優秀な人材の昇進は速いし年俸もすぐに上がり人材の流動性も高く、そしてそれに従って中国経済全体も驚くほど発展するし、素晴らしい国かと思います。

 そんな中国で成功するには、旧来の中国の習慣に全て倣うのではなく、誠実に商売を行い、支払い等の約束を守り、お客様に感動・感激を与えるサービスを行うことが大切で、社員に対しては発展空間のある会社にすること、厳格なルールを作ることが大切なんですね。

 そのほか、誰もが「外れくじ」だと思う境遇になったとしても「当たりくじ」だと思うことや、逆境のときどれだけ真正面から闘って自分に勝つかが大切についても書かれています。

 「中国人のやる気はこうして引き出せ」という本は、中国の実状を学べ、そして人生をよりよくするポイント等についても書かれていて、とてもオススメです!!

以下はこの本のポイントです。

・とりあえず中国、という風潮がなきにしもあらず。そんな印象が私にはあります。しかし、そんな甘い考えでうまくいくはずがない、というのが私の率直な意見です。まず、「とりあえず進出される」中国の立場に立ってみてほしいのです。日本という自国のマーケットが縮小しようとしているのは、わかる。しかし、どうして赤の他人の日本の会社に「儲けさせて」あげなければいけないのか。日本で儲からないから中国で儲けようという発想を、中国人が素直に受け止めてくれると思いますか。その前に、中国のために何をしてくれるのか、が必要でしょう。それこそが、「志」です。中国のために何ができるのか。中国人にどう喜んでもらいたいのか。それなしに、中国人が受け入れてくれるはずがないのです。

・どんな人を中国に送り出すつもりか、と聞くと、これもまた「とりあえず」が返ってきたりする。まずは日本の事業が大事だから、エースは日本で取っておきたい。「このくらいなら」という人材を送り込みたい、と。これもまったくの間違いです。エースをこそ、送り込まなければならないのです。なぜなら、いずれは日本よりも稼ぐようになるのかもしれないのですから。マーケットのスケールを考えれば、当然のことです。人口は10倍以上なのです。私も、いつか中国のイトーヨーカ堂が、日本のイトーヨーカ堂を助ける日が来る、と考えていました。そのくらいのポテンシャルのあるマーケットなのです。しかし、それだけに競争は厳しい。そんな場所に、中途半端な人材を送り込んでうまくいくはずがありません。さらに、中国人の優秀さがわかっていない。優秀な日本人を送り込まずして、優秀な中国人が来てくれるはずがないのです。とにかく、中国に行けばなんとかなる、などと思っているところに、大きな間違いがあるのです。

・支払い期日を守り、しっかりと支払う。中国人は素直でした。この会社に納品すれば、きっちり商品も売れるし、確実にお金を払ってもらえるとわかれば、そこに向かうのです。他の会社に回していた商品まで、優先的に持ってこようとするのです。その意味では、中国人は極めて頭がいい、と言えます。誠実さをしっかり理解できるからです。いずれ、支払いをめぐる今の常識は変わっていくと思います。そのほうが、商売はうまくいくからです。

・中国人が上司を選別する目が厳しいのは、それを間違えれば命の危険にさらされた歴史があるからではないでしょうか。それこそ三国志の時代には、頻繁に内戦が起き、大規模な飢餓にさらされていました。近代以降も、第二次世界大戦が終わった後、文化大革命もありました。あれだけの人口が住む中で、この人は信用できるか、この人についていったら殺されずにすむか、そういう感覚を磨かれ続けてきたのが中国人ではないかと私は思うのです。今はその対象が、会社になっています。この会社は伸びるか伸びないか。この上司は自分を幸せにしてくれるかどうか、自分は誰に仕官したらいいのか・・・。上司に対する選択眼は日本人以上に鋭いのです。

・中国人というのは、基本的にまじめで勤勉、というのが私の印象です。言い訳や人のせいにする人も確かにいます。自己主張なり、自我もはっきりしている。そうしなければ、自分を守れなくなる可能性がある、と思っているからです。しかし、一度こうだと自分で認めたら、あまり逆らったりすことはない。とにかく、それを徹底的に守ろうとするのです。私が中国で心がけてきたのは、「率先垂範、即断即決」でした。日本を出発し、中国に渡り、会社を創業して運営する。こんな場合に、100%日本に報告することなどできるわけがありません。よくできたとしても、20%から30%でしょう。それで業績不振になれば、責任を取ればいいだけの話です。日本の本社に細かなことまで報告をし、判断を仰ぐというのは、責任や非難をまぬがれるための免罪符になると思っているからでしょう。そんなことでは、誰もついてこない。大きなことは成し遂げられない。リーダーの責任の範囲、権限の範囲で実行し、大問題が起きたときには、潔く辞する覚悟をしなければいけないのです。とりわけ海外で仕事をする場合、日本で仕事をする以上に、その覚悟を明確にしておく必要があります。

・NHKの番組で、日本のアパレルメーカーを買収した中国企業の幹部が、「日本人は遅すぎる」と嘆いていたシーンがありましたが、私たちは中国人の言っていることがよくわかります。日本人は、相当に頭を切り替えないと、スピード感についていけないのです。その覚悟を持っておかないといけません。ドッグイヤーどころではない。日本人にとっては、マウスイヤーのスピードで改革しなければ、中国とのビジネスは成功しないと思ったほうがいい。そして日本は、その中国のスピードに学ばなければいけないと思うのです。なぜなら、そのスピードで、結果を出し続けているからです。

・中国で度肝を抜かれたといえば、「計画出産」があります。中国では、人口抑制のために一人っ子政策が採られています。しかし国とすれば、できるだけ年度ごとに出生数のバランスを整えたい。そこで、適齢期の女性が勤めている会社には、政府から今年おたくの社員は何人出産していい、とお達しが来るのです。女性社員には、結婚したら何年目くらいに子どもを作りたいのか、自己申告してもらいます。新年度になると、人事が今年子どもを産みたい人を募る。しかし、イトーヨーカ堂は新しい会社で若い社員も多かった。適齢期の女性ばかりなのです。産みたい女性が多くて、調整がつかなくなることもありました。また、あくまで計画出産ですから、計画通りにいくとは限らない。予定でなかった女性が妊娠してしまうこともあります。そうなると、罰金を払わないといけません。しかし、会社は払わないという。結局、社長の私が半分、女性の所属する部門長と本人が半分ずつ負担して罰金を払うことになりました。なんともすごい制度があると、驚かざるを得ませんでした。しかし、これが中国なのです。日本の感覚でいてはいけないのです。

・中国の小売りでは、「金の9月、銀の10月」という言葉があります。9月は中秋節、10月は国慶節というイベントがあるわけですが、9月に入ると、特に北のエリアはガクンと気温が下がります。そうすると、上着が欲しくなる。秋物と冬物の商品が、どっと売れていく。しかも、セール時期ではありませんから、値下げがまったく発生しない。したがって、このときに稼がなければいけません。春節に始まり、労働節、国慶節と、中国ではイベントをうまく活用して、より大きく売り上げを伸ばしていくことを考える必要があります。それが、1年の流れを作ってくれるのです。

・北京市政府は、経済を活性化させるための消費拡大を図ろうとしていました。日本のGDPに占める個人消費の割合は6割程度ですが、中国では4割程度しかない。この数字をどう高めていくか、いかに個人のお金を消費に回し、経済を成長させるか、奮闘していたのです。イトーヨーカ堂が2時まで営業して成功したことを知ると、びっくりするようなお触れが出ました。翌年6月のことです。「北京市内の繁華街は、大晦日は深夜12時まで営業すること」と法律で決めたのです。大晦日の夜中に店が開いていれば、北京市内は出掛けることに気がついたわけです。法律化には驚きましたが、この対応の速さがまた、中国のいいところだと思いました。

・最近では、人材バンクのような会社も増えてきています。弁護士事務所のような堅い会社が、人材派遣をやっているケースもあります。実際に優秀な人が登録していて、採用するだけなら難しいことではないのです。しかし、言葉が適切ではないかもしれませんが、ふっかけてくることも多い。採用される本人がふっかけてくるだけではありません。人材バンクや人材派遣会社もふっかけてきます。給料を高く設定すればするほど、自分のところの実入りも大きくなるからです。つまり、その金額が適当かどうか、見極めるだけの目が必要です。それは、優秀な人材にしか、なかなかできることではない、と私は考えます。

・イトーヨーカ堂の場合は、最初の北京は中国企業との合弁で事業がスタートしました。資本金のみならず、人材についても合弁相手か出してもらいました。人事部長もそのひとりで、非常に優秀でした。共産党員で、彼らしか見られない「だん案」という書類を確認できました。経歴が本当かどうか、それは「だん案」を見られる共産党員にしか、実はわかりません。彼らに任せるしかないのです。その意味でも、人事部長は極めて重要です。この人物なら確実だ、という人を見極める必要があります。経理・財務部長も出してもらいました。決算報告書は中国語で作成しなければなりません。場合によっては、日本語や英文のものも作成する必要がありました。この部長が、また優秀でした。管理が極めて厳格なのです。たとえば、細かなところまで把握している。ある部門では、出張費がいくらかかっていたが稼いだ粗利は1円もなく、経費も出せないくらいの赤字を出している、と初年度の年間会議でビシッと発言しました。しかも、予算オーバーを絶対に許さない。もし必要なら、役員会にかけて社長決裁をもらえ、という。日本以上の厳しさに、日本人の幹部たちは悲鳴を上げていました。しかし、これは正しいことでした。人事部長しかり、経理・財務部長しかり、非常に優れた人材が中国にはいます。だからこそ、しっかりと欲しい人材のイメージを確立しておかなければいけません。そうすることで、理想的な人材と出会える。そして優秀な日本人が中国に来ていれば、彼らも反応してくれるはずなのです。

・中央政府と地方政府の認可では、大きく違う点がひとつあります。中央政府の認可があれば、省を超えた展開が可能ですが、地方政府の認可では、省を超えた出店は基本的に認められず、新たに出資して法人を作る必要がありまう。背景にあるのは、税の問題です。どこに税金を落とすか、ということには、極めてセンシティブなのが中国の役人なのです。同様に、本社の移転も大変だと考えておいたほうがいい。同じ北京や上海内でも、区を超えて移転するときは、許可がもらえないことがあります。移転されるほうは、税金が落ちてこなくなるからです。

・重要なのは、ルールです。中国人が、なぜ道徳心のない行動をとってしまうのか。それは、道徳心がないのではなく、ルールがないからです。それは悪いことだ、という認識そのものが欠けていることが少なくないのです。ならば、ルールを作ればいい。それは間違っているのだ、ということを教えればいいのです。

・ありときは、トラブルが起きて警察を呼んだら、警官から賄賂を求められたことがありました。しかし、私は断固として断りました。それは正しいことではないからです。いくら中国の慣習であっても、正しくないことはすべきではないのです。売り場にある商品が、内部の人間によって盗まれてしまう。そういうこともあります。中国のイトーヨーカ堂でも当初、どう考えても従業員の犯行としか思えない盗難が起きたりしました。びっくりするような盗まれ方も経験しました。社内の検品担当者とグルになって、納入業者のトラックが納品書だけ出してそのまま帰ってしまう、なんてこともありました。高級ウィスキーの箱や瓶は無事だと思ったら、中身だけごっそり抜かれていた、ということもありました。必要なのは、適正な対策です。盗難が起きない環境を作ることです。不正が起きるのは、不正が起きる土壌があるから-私はそう考えています。土壌から変えていく必要があるのです。倉庫の管理を厳しくする、鍵の管理を不正ができないような仕組みにしていく。不正ができない土壌を作ることこそが必要なのです。この不正ができない土壌を作ることこそ、トップリーダーの経営哲学であり、経営理念なのです。トップリーダーが自ら実践し続けることは、もっと大切です。それを徹底的に実践することによってのみ、それが社風となり、社訓となるのです。

・架空の納品伝票を偽造して、納品したのに入金されていない、とクレームを受けたこともありました。しかし、伝票番号と日付、サインをチェックすれば、簡単に偽造は見抜けました。まさかイトーヨーカ堂では完璧に書類が管理されているとは知らず、騙せると思ったのでしょう。ところが、すべての書類が完璧に保管されていました。しかし、実際には、管理がいい加減で騙せる会社はたくさんあるのでしょう。だから、騙そうとする人たちが出てくる。大事なことは、そういう会社にしないことです。不正が起きないようなルールを作り、あの会社は嘘をつかないのだ、という信頼関係を築く。とてもここでは悪事は働けないと思わせる。それが大事なのです。この会社は騙しやすいとわかったら、一度でもうまく騙せたら、相手は際限なくやってきます。だからこそ、最初が肝心なのです。ダメなものはダメ、とつっぱねる。厳格なルールと管理を徹底させる。そこから始めることです。

・不正対策でびっくりしたことがあります。中国では、万引き犯は見せしめのために店内で捕まえられ、その場で手錠をかけられるのです。首根っこをつかまれ、ときにはボコボコに殴られ、引きずられて連れていかれる。日本ではちょっと考えられないことで、見るに見かねて間に割って入りかけましたが、これだけは中国流でやらせてほしいと警察に言われ、従うことにしたのでした。これは、内部の不正もそうですが、みんなの前で手錠をかけることで、抑止力にしようとするのです。日本人的な性善説では、通用しない面もあることを知りました。

・中国で会社を訪問するなら、中国人と交渉するなら、といったアドバイスを中国人や周辺にいる日本人がさかんに言い立てている印象があります。それが中国でのビジネスの常識だ、と。しかし、そんなものを真に受ける必要はまったくないと私は思っています。

・実はお酒を飲もうが飲むまいが、まったく関係ないのです。自分が飲みたいのなら、中国人と楽しく飲めばいい。しかし、飲みたくないのなら、飲まなくていい。中国人は気にしません。お酒を飲まなくても、信頼関係はできるのです。逆に、お酒が入ったから大丈夫、無礼講でいいだろう、何があっても大丈夫だろうといった日本人的な感覚は、中国人には通用しません。それこそ、実は注意のしどころかもしれません。部下との飲みニケーションも、中国では通用しませんし、必要ありません。ただ、一緒に食事をするのは、とても大事なことです。飲みに行ったり、カラオケに行ったりす必要はない。食事に行って、いろいろな話をする。これは、とても喜ばれます。このときに私たちがこだわっていたのが、仕事場を離れたら、仕事の話は一切しない、ということです。そして部下と飲みに行くときには、基本的には上司がごちそうするのが、中国のルールです。中国では、割り勘という考え方はありません。誰かひとりがまとめて払う。同僚と食事に行くときも、今日はAさんがまとめて払い、次の機会でBさんが払う、Cさんが払う、といった仕組みにしている。持ち回りで、一人が払うのです。そしてそこに目上の人間がいれば、目上の人間がすべて払う。これが当たり前なのです。

・自分は誰から給料をもらっているのか。なぜ、会社の仕事をがんばらないといけないのか。実はこれは、日本でも徹底的に最初に教え込まなければいけないことです。ましてや、つい最近まで、国営企業が当たり前だった中国では、今なお注意して伝えていかなければならないことです。

・中国はもともと共産主義で計画経済体制の中でモノを作り、商品を配給していました。1990年代の初め頃まで、配給は厳然と残っていました。やはりというべきか、売り手は威張り散らしていました。同じように飲食業も、「いらっしゃいませ」もなければ「ありがとうございました」もありませんでした。国営はもちろん、そうでない小売りや飲食でも配給の名残があって、買わせてやる、という意識が強かったのです。しかし、中国では、それは当たり前の光景でした。商品でもレストランでも、店員の態度は横柄で、平気でおしゃべりしたり、壁に寄りかかったりしていた。頭を下げるなんてことは、考えられないことだったのです。こんな状況の中で、まずは礼と挨拶を指導するところから始めなければならなかったのが、中国のイトーヨーカ堂でした。

・私がよく使う言葉に、「変わらなければ、変われない」があります。自分が変わらなければ、何も変わらないのです。人が変わらなければ、自分も変わらない、では何も変えられない。これもよく使う言葉で、「脱皮できない蛇は死ぬ」があります。成長していくためには、常に脱皮しなければいけない、蛇は成長できません。自分がひと皮むけなければ、物事の成功も成長もないのです。

・どうして、それをしなければいけないのか。そこが理解できれば、行動にきちんと結びつくのが、中国人なのです。逆に理屈がわかっていなければ、やらない。きちんと説得すれば、理解をして納得して初めて、行動が変わるのです。いきなり行動だけを変えさせようとしたり、行動のスピードを速めさせようとしても、無理なのです。行動につなげるまでの説得や納得がないからです。それを飛ばしていては、中国人は現場で働いてくれないのです。そして同じことを言い続ける。ひたすら言い続ける。違うことを言ってはダメです。同じことを、ひたすら言うのです。

・総経理自らが、ゴミ拾いおじさんをしている。中国ではあり得ないことだったようです。しかし、それを見ていた中国人のスタッフたちは、次第に自らゴミを拾い始めてくれるようになりました。やがてイトーヨーカ堂は、ゴミが落ちても、あっという間に拾われてなくなる店になりました。そして、ゴミを落とされることがなくなっていきました。率先垂範というのは、確実に効果をもたらします。ポジションが上の人であればあるほど、その効果は高まるのです。中国ではリーダーはそんなことはしないのでしょう。しかし、自分がしなかったら、目的は果たされたでしょうか。常識など、どうでもいいことです。リーダーは、誰よりも先に立って、模範を示さなければいけないのです。やるべきことを、やればいいのです。それが、リーダーが求めている結果を生むのです。

・私が心がけていたのが、「半分オウム返しの術」でした。相手が思っていることと、こちらが思っていることが違っていれば、何も解決しないし、ともすればケンカになってしまいます。そこで、まずは相手の言うことを受け止めるのです。私は海がいいと思っている。相手は山がいいと言う。そのときに、山のことも認めるのです。山はいいね、空気もきれいだし。その通り、よくわかる、と。でも海は広いよ。世界は海とつながっている、白い砂浜もきれいだし、泳ぐのも気持ちがいい。夏は太陽に当たらないとね、とつなげる。このとき、山のよさを否定してはいけません。山を受け入れたうえで、海のよさを伝える。海はもっといいんだと説得し、納得させる。これが「半分オウム返しの術」です。相手の言っていることを受け入れつつ、こちらのほうがもっといいよ、という言い方をするのです。

・もし大勢の従業員の前で、ひとりの中国人の部下に「バカヤロー」などという言葉を発したら、訴えられて罰金を取られます。単なる罵倒は絶対にしてはいけない。そして、それを見ている人数が多ければ多いほど罰金は高くなる、と覚悟しておく必要があります。まず、ただ罵倒するような言動は慎まなければなりません。何も聞かずに、いきなり「バカヤロー、お前は何をやっているんだ」という日本式は絶対に通用しません。叱るときは個別に呼んで、個人に叱るきおとです。そして、じっくりと、なぜ叱るに至ったのか、を語っていく。

・きちんと自分のことを上司の上司にあたるマネージャーたちや店長、さらには経営者が目にかけてくえているか、それをとても重視しています。もちろん日本人も、です。きちんと自分の売り場に、マネージャーや店長が見にきてくれるか。声をかけてくれるか。関心を持ってくれるか。それは、中国人にとって、極めて重要なことなのです。ですから、日本人の幹部たちは、常に現場の社員に声をかけることを意識していました。常に「声かけ運動」です。私はよく、握手もしていました。「ニイハオ」と声をかける。「今日はどう?」と尋ねる。もっと笑顔を増やそうと、こちらからニコッとして話しかける「ニコポン運動」もやりました。上司が職場を巡回しているときに、部下に出会ったら”ニコッと笑って、肩をポンと叩くこと”をこう呼んでいます。とにかく目にかえて関心を持つ。となれば、通訳がいたとしても、必要最低限の中国語は、使えなければなりません。また、このときに重要なのがあ、平等に扱うことです。また、このときに重要なのが、平等に扱うことです。ひとつのフロアなら、すべてのスタッフに声をかける。ひとりくらいいいや、ではいけません。フロアを一巡するのは大変ですが、これを怠ってはいけない。担当の売り場については、中国人の名前をフルネームで覚えている日本人幹部も少なくありませんでした。大変な数です。挨拶するときに、名前を呼ぶ。これは相当なうれしさだったようです。

・もし中国ビジネスの幹部全員が日本人で、はなから中国人を幹部に入れる気がないとすれば、どうして中国人は頑張れるでしょうか。だから、私たちは1店舗目を出したときから、宣言していました。いずれ店長は中国人にする、と。ポストは青天井だということです。なぜなら中国にある現地法人なのですから。これは、当たり前のことです。そして3店舗目ができた頃から、中国人社員は「発展空間(発展性)」という言葉を使い始めました。採用の面接でも「この会社には発展空間があるから」という志望動機を語る学生や若い人が増えました。会社が伸びていき、自分自身にも将来に夢があることが、彼らには極めて重要なモチベーション・エンジンになるのです。

・主たる中国の雇用形態は期間を決めた契約である点が、日本との明確な違いです。しかし、中国では多くの会社が、この形態なのです。プロ野球やサッカー選手たちの雇用形態と同じと考えてよいと思います。イトーヨーカ堂でもそれに倣い、担当者はすべて1年契約です。3ヶ月の試用期間後に、正社員に移行しますが、契約は1年単位です。契約期間は、職位が上がるほど長くなっていきます。係長クラスで3年、課長クラスで5年、そしえ部長クラスでは7年。それでも、全社員が期間を決めた契約制です。当初は、共産国家・中国ですから終身雇用で、正社員を途中で解雇するなんてとんでもないことなのかとイメージしていたのでした。ところが、まったくそんなことはなかったのです。

・新たにパートとアルバイトの採用を進めました。このとき、最も大量に採用できたのが、学生のアルバイトです。アルバイトというより実習、インターンシップのようなものです。しかも、大学生ではなく、高校生でした。彼らは2年生まで商業を学び、3年生で実社会を経験する。働けば単位ももらえます。そういう仕組みですから、安価に採用できました。学校側からの依頼で、窓口の先生との間で契約を行います。これも、中国の慣習のひとつだと知りました。もちろん、若いアルバイトと併せて、新聞広告で採用した中高年のパートも大きな戦力となってくれました。

・中国の雇用慣行では、もうひとつ驚いたことがありました。それは、全社員が成果報酬制である点です。中国のイトーヨーカ堂では、基本給と成果給を半々に設定しました。仮に、月給1000元(1万5000円)で人を採用する場合は、固定給が500元、残り500元はプールしておいて、成果に応じて配分されるのです。成績が上がった部門に配属する社員は、500元が750元になり得るし、逆に成績がよくなかった部門の人は250元しかもらえない。つまり、同じ1000元の契約でも、月に750元しかもらえない人もいれば、1250元もらえる社員もいるということです。ボーナスになると、もっと大胆に明暗が分かれ、極端に言えば、200%から75%くらいまでの差が出ます。

・昇格も、こうした評価を経てダイナミックに行います。年功序列はありません。実力主義です。職位が上がれば、職務職能給のウェートが高くなっていきます。ポジションが上がれば、ものすごく給料が高くなるのです。店長と副店長とでも大きく違う。だからこそ、中国人は職位にこだわるわけです。昇進すれば給料が跳ね上がることを、中国人はみな知っています。日本では考えられないほど、大きな差が出ます。そして尊敬されるのは、結果を出せる上司です。当然かもしれません。チームの業績が給料に反映されますから、結果を出せない上司の下にいたら、給料はぜんぜん上がらない。

・結果を出せば、しっかり評価し、報酬や職位で報いることが大切です。ただし、昇進させるときには、しっかり人間性を見極めることが求められます。嘘をつかない。有言実行する。正しいことにこだわる。おかしいと思えば上司にでもたてつく。人のせいにしない・・・。そういう人を昇進させなければなりません。そして、誰を昇進させるのか、を中国人はよく見ています。いくら結果を出せても、人間性が優れていない上司の下では、中国人はついていかなくなるからです。

・実は中国の小売業では、自社の展開するフロアよりも、いわゆるテナントが展開するフロアのほうが圧倒的に多い。イトーヨーカ堂も、日本に比べるとテナント比率はかなり高いです。そしてテナント同士で激しい競争をします。毎月の成績表がランキングで出てきますが、下位3分の1に入っていると、契約を更新されなくても仕方がない、というルールがあるのです。売れなければ、出ていkなければいけなくなる。個人商店のテナントにとって、それは失業を意味します。だから、必死になるのです。とにかく売らなければいけないと、一生懸命になって売る。それはもう、大変な迫力です。だからこそ、活性化するのです。

・最近は日本でも大きな課題になっている、品減りの問題があります。売上げ登録ミスや検品ミスを除けば、その原因になるのは万引きや内部不正による盗難です。開業当初こそ、トラブルにも見舞われましたが、以降、中国のイトーヨーカ堂では、基本的に品減りは限りなくゼロに近くなっています。日本のイトーヨーカ堂は、チェーンストアの中では品減り率が極めて低いことで知られていますが、中国のイトーヨーカ堂は、さらにその3分の1です。それには、理由があります。品減りもまた社員個人の罰金になるからです。中国人の社員個人も含めた共同責任体制にしている。したがって、全員が厳しくお互いに管理監督をしているのです。

・声をかけられた人は、相当数にのぼったようです。この頃から北京では、イトーヨーカ堂は、「北京にある百貨店・スーパーの人材養成学校」と言われるようになります。しかし数ヶ月経ち、意外なことが起きました。マイナスの影響を覚悟していましたが、売上げはむしろ上がっていたのです。マネージャーは引き抜かれましたが、2番手だった社員たちが、ようやくマネージャーになれたと奮闘し始めたのです。結果的に、組織が活性化したのでした。しかも、1年、1年半と経つにつれ、イトーヨーカ堂を辞めた社員が「戻りたい」と言ってくるようになりました。引き抜きにあって給料が上がっても、せいぜい1年契約。実績がを上げられなければ、下がってしまいます。また、結果を作り出せたのも、ひとりでできたわけではない、まわりの仲間たちやイトーヨーカ堂の信用があってのことだったとわかるようになります。引き抜き先に行っても新参者ではやりたいことができず、決められたことを実行するだけだった、と語る社員もしました。しかし、私はこう断言していました。「金に溺れていったん辞めた人は、どんなことがあっても採用するな。親の病気ややむを得ない理由で辞めた者が、どうしてもというなら、2ランク落として雇え」私は、この原則を守り抜きました。

・登用は学歴不問でした。衣料部長をお願いした女性はこう言いました。「自分は中卒ですが、いいのでしょうか」私は「まったく問題ない」と答えました。実力があって、一生懸命頑張る人。そういう人材を抜擢するのは当然であり、それが会社の風土や文化を作っていくと思っていたのです。実際、その通りでした。彼女は本当に喜んでくれました。それまで以上に頑張ってくれました。イトーヨーカ堂にいてあちこちから引く手あまたになっても、みな簡単には辞めなくなりました。中国人はすぐに条件がいいところに行ってしまう、と日本人からよく聞きますが、条件に関係なく、ここにいたほうがよいと思えば、中国人とて簡単には辞めないのです。そういう会社を作り上げればいいのです。

・イトーヨーカ堂の中国本社には、額に入れて社是として掲げられている言葉があります。「三感の実践」です。私は北京でも成都でも、これを何度も繰り返して中国人の社員に伝えてきました。
【三感の実践】
感動する商品、売り場
感激する接客、サービス
感謝する心情、礼節

人生を生き抜いていくために、「感動、感激、感謝」は、とても大切なことです。感動や感激があるから、人生は豊かになるのです。心豊かな人生を送るためには、日々感動することだと私は思っています。

・人が感動するのは、今までに出会ったことがないことや、想像以上のものに直面したときです。人と同じことをやっていたとしても、誰も感動しません。今までに出会ったことのない風景、見たこともない商品を体験したときの、初めての味わいに感動があるのです。そして、人を感動させるためには、真剣に努力し続けることが第一の条件です。接客業では、ひたすらに、ひたむきに、努力することから、感動が起こります。手品師は「種も仕掛けもありません」と言いますが、実はある。人が人を感動させるためには、必ず種を仕掛けもあるのです。見えないところでの努力があるからこそ、人は感動するのです。

・SARSの際に資金に困っていたのは、私たちだけではありません。どの小売店もメーカーも、軒並み売上げが急落していたのです。あるテナントの社長が、私のところにやってきて言いました。「あなた方の支払いは、中国で一番速い。この支払い条件は今後も守れるのか。守れないこともあるのか。塙さん、私たち取引先に明言してほしい」私はこう言いました。「どんなことがあっても、あなた方には、1日たりとも遅れずに支払い続ける。命にかけても支払う」それまでもイトーヨーカ堂は、支払いをきっちりと行っていました。取引先の社長たちは、私の言葉を信用してくれました。SARSが発表される前に買い集めたマスクは、1枚残らず、北京市政府に寄贈しました。こんなときに、高く売ろうなどというケチな考えを起こしてはダメなのです。同時に、日本のイトーヨーカ堂にお願いして、日本にあるマスクを全量買い集めました。26万枚ほど集まりました。これもすべて、北京市政府に寄付しました。変化が起きたのは、しばらく経ってからでした。取引先は、イトーヨーカ堂がきちんと支払いをしてくれる、信頼できるとわかって、全面的に協力してくれたのです。中でもテナント各社は、北京中の売れ筋商品をすべてイトーヨーカ堂に集荷して、販売しました。イトーヨーカ堂なら、確実に支払ってくれるから、と言われました。イトーヨーカ堂に行けばよい商品が買える、となれば、お客様も増えます。いい循環が生まれました。6月に入り、騒動はぐっと鎮静化しました。そしてこの間、イトーヨーカ堂h何度も新聞に取り上げられていました。店内の消毒風景、マスクの寄贈、商品が豊富に陳列された光景などが、写真入りで報じられたのでした。6月以降の売上げは、前年比20%増のペースでした。7月以降も、前年比130%、140%という快進撃が続きました。2003年度の売上げは、前年比128%になりました。すべての取引先が協力してくれて、売上げは大変な勢いで伸び続けました。

・四川大地震の際は「成都のイトーヨーカ堂はどんなときでも開けている。必要なものが手に入った」。お客さまから喜ばれ、感謝の投書が新聞に載りました。市政府や共産党幹部からも「困難なときによく店を開いてくれた」と感謝されました。三枝総経理は、食料や毛布、テントなどの支援物資を持って被災地にも行きました。中国のイトーヨーカ堂、さらには日本のセブン&アイ・ホールディングスは、中国赤十字への寄付も行いました。2012年、「四川大地震終息宣言」が出されました。中国政府は、発災の年2008年、「改革解放30年」を記念して、これに貢献した企業を表彰しました。その中に、唯一の外資系企業として最優秀賞に選出されたのが、成都のイトーヨーカ堂と三枝総経理でした。

・どうしてイトーヨーカ堂は、中国で多くの人に支持をいただくことができたのか。多くのお客さまに来店いただくことができたのか。端的に言えば、商売について誠実でありたいと考えてきた、という点に尽きるのではないかと思います。日本のイトーヨーカ堂の社是である、誠実さや約束を守ることへの強いこだわりこそが、実は中国での評価にもつながったと思うのです。お客さまに対しても、取引先に対しても、誠実に対応する。まじめに、真摯に向き合う。自分たちが大切にしなければいけないと思ったこと、正しいことは貫く。基本を重視する。挨拶、清潔さ、必要なときに欲しい商品がある、お客さまが買い物を楽しめる、さまざまな取り組みがある・・・。もちろん、今もなお中国のイトーヨーカ堂では、この基本をいかに徹底できるか、努力を続けていると思います。理想はいくら追求しても、追求し切れるものえはないからです。そのためにも大切なのは、「志」だと思います。中国のお客さまに、イトーヨーカ堂は何ができるのか。それを、常に念頭に置いて行動してきました。そして私が今、何より思うのは、中国進出にあたって「利益など求めはいけない」ということです。利益は、ご褒美であ、結果なのです。何のご褒美で結果なのかといえば、人が成長した結果です。中国の人材が育ち、その結果といて売上げが上がる。そしてその結果として、利益が上がる。

・私たちイトーヨーカ堂には、日本で学んだ最新の流通小売りのテクニックが、たしかにあります。しかし、私が中国に置いてきたのは、そんなものではありませんでした。人を採用し、育て、相手のことを思い、人間として立派になる。自分だけよければいい、なんていう人間になってはいけない。人として成長することこそ大事なのです。生きるうえでの本質です。そのことをこそ、中国で伝えたかった。そして、イトーヨーカ堂の中国のスタッフは、それを理解してくれたのでした。実はそれは、2500年前に孔子によって説かれていることです。発祥は中国なのです。論語の言葉を、一生懸命覚えて、私たち日本人は人間形成をしてきた。しかし今、中国でこの話をすると、「それは誰の言葉ですか」と文化大革命を経て忘れられている。だから、それを伝えにきたのだ、私たちはお返しにきたのだ、と思っています。

・私はたくさんの人の運命を見てきました。不平不満ばかり言っている人がいました。「外れくじだ」「こんな仕事、嫌だ」「今の仕事が気に入らない」「もっと楽しい仕事がやりたい」・・・。しかし、現状や現在に不満な気持ちを持ち続け、嫌々仕事をやっていると、いつかはその仕事が本当に嫌になってきます。誰もがうらやむようなポストに昇進しても、不満を言う人もいました。そんな人は、何年かのうちに降格し、消えていきました。逆に、世間の人たちが誰もが「外れくじだ」と思っていても、本人が「これは当たりくじだ」と思っている人がいました。こういう人が、やっぱりうまくいくのです。世間の人の言うことなど、どうでもいいことです。すべては本人の気持ち次第なのです。

・逆境のとき、どれだけ真正面から闘って、自分に勝ったかどうか。それが問われます。自分の心を強くし、闘い、勝つ以外、解決の道はないのです。その前提となるのが、「人生、すべて当たりくじ」です。大丈夫。きっと、あなたなら、乗り越えられます。この本を読んでくださったのですから。

<目次>
はじめに イトーヨーカ堂は、なぜ中国で成功することができたのか
Chapter1 中国で覚悟する 並みの努力では勝てない、とリーダーは心得よ
 利口はいらない。バカもいらない。必要なのは、大バカ者だけだ
 中国に染まれ。ただし、染まりすぎるな!
 「とりあえず中国に」などと考えるなら、進出はやめなさい
 中国人に言われた「詐欺師ほど、立派なパンフレットを作ってくるものだ」
 お客さまは来ない、取引先は売ってくれない、銀行は貸してくれない
 支払いが遅れそうになったら、全財産を売ってでも支払いなさい
 上から5年、下から1日。中国人ほど人を見る国民はいない
 必要なのは、リーダーの指針と胆力。見せかけの威厳などはいらない
 商人としては中国人が大先輩。骨を埋めるほどの覚悟でないと
 中国人にどんどん任せていったほうが、絶対にうまくいく
 オレがやなきゃ誰がやる、と全員が思えるか
Chapter2 中国を理解し、学ぶ 日本人は中国がまったくわかっていない
 日本での成功体験はすべて捨てる。本気で捨てる
 日本人は「下向き」、中国人は「直向き」。たったひと文字で、これだけ違う
 「日本人は遅すぎる」と中国企業。スピード感の圧倒的な違いに気づけ
 中国のことはだいたいわかる、と言う日本人を信用しない
 ゴミ回収車が来る前に、袋を全部開けて、中身を調べた
 チラシ配布で学んだこと。自分のモノサシで物事を考えない
 小売りビジネスで忘れてはならない「金の9月、銀の10月」
 絶対にうまくいかない、と中国人が語った「大晦日の深夜営業」
Chapter3 中国人と付き合い、交渉する 日本人は中国人から驚くほど見られている
 面接で嘘を言うのも平気。幹部採用は顔を見ろ
 ”人治国家”中国で陥りがちな罠。人脈に過度に頼ってはいけない
 通訳では中国人には通じないと思え。日本語から注意しないといけない
 日本人幹部は、驚くほど中国人に見られていることを知らない
 ダメなものは、ダメ。自分の基準を動かしてはならない
 不正が起きるのは、不正が起きる土壌があるから
 騙される人たちは、騙されるべくして、騙されている
 中国人を信頼する。でも、信頼しすぎてはいけない
 飲みニケーションは通用しない。中国人への偏見をこそ、捨てよ
Chapter4 中国人を育て、教える 日本人が変わらなければ、中国人も変わらない
 涸れた井戸から、水は汲めない。まずは、その理解から
 礼儀がまったくできていない。愛想も笑顔もまるでなかった
 知らず知らずのうちに、日本人は上から目線になっていることに気づけ
 説得し、納得すれば、行動が変わる。理解すれば、日本人以上に動く
 イトーヨーカ堂からゴミをなくした、総経理の率先垂範
 中国人とのコミュニケーションを円滑にする「半分オウム返しの術」
 「叱る」と「怒る」を区別せよ。効果を生む「日本人に激怒する」
 直接の上司を超えて、現場の部下に指示を出してはいけない
 中国人に目標と夢を持たせよ。発展性のない会社では、やる気は出ない
 中国人スタッフを動かした言葉「遠くの美人より、隣のおばあさん」
Chapter5 中国人を評価し、マネジメントする 成果主義でなければ、中国人は頑張れない
 「社員」も契約制の1年契約。管理職も複数年の有期契約制
 基本給と成果給が半々。一般社員でも手取りに差が出る成果報酬システム
 品減りが限りなくゼロに近いのは、共同責任体制を敷いているから
 一度辞めた人材は再採用しない。戻すなら、2ランク下げて戻す
 責任の所在を転嫁する傾向がある。それを認識したうえでマネジメントを
 常に真剣勝負でぶつかる。例えば、発表の評価基準5原則
Chapter6 中国で結果を出す 何より、正しいことをせよ
 1店舗当たり売上高で全中1位。それは、正しいことを貫いたから
 お客さまのために何ができるか、それをひたすら実現していった
 売り上げはお客さまからの支持、利益はお客さまからのご褒美
 真剣な努力が売り上げを生み出す。中国で言い続けた「三感の実践」
 ほらも、達成すれば、ほらじゃない。大バカ者なら、なんだってできる
 何がピンチをチャンスに変えたか。SARS騒動を救ったのは「誠実さ」
 井戸を掘るだけが役割ではない。水をわき出させ続けることが大切
 利益など求めるな。人を育てれば、それは勝手についてくる
付録1 資料で見る中国イトーヨーカ堂 成長の軌跡
付録2 三枝富博・現イトーヨーカ堂執行役員中国総代表に聞く 中国イトーヨーカ堂の「今」
おわりに ”人生すべて当たりくじ”と思いなさい

面白かった本まとめ(2013年下半期)

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