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オンチは楽器がうまくなる(カシオペア 向谷実)

2010年05月28日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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この本は、日本を代表するフュージョンバンド「カシオペア」のキーボード奏者兼作曲家の向谷実さんが、楽器が達人になる方法・簡単な曲作り法・バンド演奏上達術・バンドのコミュニケーション法・プロのミュージシャンになるには・向谷実さんの自伝について、分かりやすく丁寧に書かれた本です。

カシオペアでの長年の現役活動と、音楽大学での指導経験から書かれているため、どれも含蓄のある内容で、とても納得しました!

音楽が好きな学生や、バンド活動をしている方、特にギターやキーボードを演奏している方にはとても参考になると思います。

個人的には、20年ほど前にはカシオペアのコンサートにはよく行ったし、そのカシオペアのコピーバンドでキーボードをしていたこともあって、楽しく読めました。

この向谷さんのコンサートでの話術もすばらしく面白いです。


最近では、向谷実さんのライブにも行き、感動しました。

そのライブの内容は以下で鑑賞できます。

(1)向谷実ライブ(2010/4/2 第一部)
(2)向谷実ライブ(2010/4/2 第二部)


以下はこの本のポイントなどです!とてもオススメです!!

次は前作の「フュージョン狂時代」という本も読んでみたいと思っています。

・問題は、どうしたら、退屈な練習が楽しくなるかである。それは、人に聴いてもらうことだ。つまり、練習の成果を、人に聴いてもらうのだ。ヘタでもかまわない。人に聴いてもらえば、反応がある。反応があれば、うれしくなる。ボクが中学生になってすぐのときだったろうか。クラシック・ピアノの練習にも煮詰まってきた頃だ。あるとき学校に置いてあったエレクトーンで、当時流行っていたグループサウンズ、ジャッキー吉川とブルー・コメッツの大ヒット曲「ブルー・シャトウ」を、”耳おぼえ”で演奏してみた。ほんの遊びだったが、一気に女の子が集まってきて、演奏を聴いてくれた。男にとって、女の子の注目を集めることは、文句ナシの快感だ。「音楽ってなんてすごいんだろう。ボクには音楽がある!」当時、心底そう思った。ピアノ教室をやめて、エレクトーン教室に通いはじめた。それ以来、エレクトーンの練習が楽しくなった。音楽をやっていれば、人が集まってくれる!(特に女の子が!)

・必要なのが小指の特訓だ。小指をうまく動かすには、他の指とは「別メニュー」の特訓が有効なのだ。ピアノの場合は、左手でファソドレを繰り返す。右手はドレファソ。中指を抜く(使わない)ところが、このスケール練習のポイントだ。ギターの場合は、一本の弦だけを使う。1本の弦の、どこでもいいからフレットを中指で押さえる。中指はそのままに、半音高い音(1フレット上)を薬指で押さえて弾く。次は薬指を上げて、そのとなりのフレットを小指で押さえて弾く。この2音を繰り返す。実際にやってみるとわかるが、かなりきつい。だが、この2本がスムーズに動きはじめると、ギター演奏テクニックは、一段上のステージに上がるということなのだ。

・つまり、演奏のスタイルは、どんな音を出したいかによって、ある程度必然的に決まってくるのである。だから、好きなミュージシャンの演奏するポーズを真似ることは、きっかけは単なる憧れでも、じつは理にかなった行為なのだ。

・ミュージシャンとして「オトナ」になるためには、じつは溜め込んできた「手癖」から脱皮しなければいけないということなのだ。では、どうすれば、この「手癖」から脱皮できるのか。ひとつには、手癖のフレーズをみずから「封印」することだろう。速弾きの得意なギタリストなら、それをやめる。速く弾くことで自分の演奏をアピールするのではなく、メロディラインで勝負してみる。またネタの仕入先をがらりと変えてみる、つまりそれまでコピーしていたのとちがう分野の曲をコピーしてみることも効果的だ。要は、自分がもっている知識や技術に、絶えず何かをプラスしていくことが、演奏するうえでも、曲をつくるうえでも、とても大事なことなのだ。

・どうすればアドリブがカッコよく決められるのか。まず、「スケール」という考え方がある。たとえば、キーがCメジャーの曲なら、そのキーの音階(ドレミファソラシド)のうちファとシを除いた5音。この組み合わせでメロディをつくっていく。はじめてアドリブに取り組むとき、まずは、いろいろ弾こうと思わずに、展開していくコード進行の中に共通するひとつの音を見つける。たとえばDm、G7、Cというゆうに展開していくコード進行があったら、この3つに共通する音、ずっと鳴らしていてもいい音は何か。それを見つけることだ。見つかったら、とにかく、その音を弾き続けてみる。

・ある程度、楽器をマスターした人は、小さなステージでもいいから「ライトを浴びる」ことを経験してみてほしい。楽器を演奏することの最大の楽しさが、そこで味わえると思うのだ。人間が、舞台上でライトを浴びたときに感じる刺激の量というのは、一般的な日常生活の中で受ける刺激の量の何十倍、何百倍にもなるらしい。アドレナリンがどばどばと出て、誰でも一瞬、躁状態になるというのだ。「役者は3日やったらやめられない」などといわれるのも、そのあたりに原因があるらしいが、ボクにはその気持ちがよくわかる。ミュージシャンというのも、ほんと、「3日やったらやめられない」職業だと思うのだ。

・まず、いちばん実用的なアドアイスをいえば、「リズム練習をやりなさい」ということだ。バンドとしてすこしでも早くうまくなりたいと思うのだったら、何はなくともリズム練習をするのがいいと思う。それも、繰り返し繰り返し、飽きるほどやるのが、バンドの演奏力を高める近道だ。カシオペアもアマチュアの頃、飽きるほどリズム練習を繰り返した。メトロノームに合わせて、まずは8分音符でジャッジャッジャッジャッジャ、次は16分音符でスンタッズンタッズンタッ。はい、じゃあ次は3連符・・・という感じで20分も30分もやり続けるのだ。これは大きかった。リズムに安定感が出ると、互いに他の楽器の音を聴けるようにもなった。ちょっとしたミスをしたときも、バンド全体のリズムがきっちりキープできていれば、あわてる必要がない。リズムのしっかりしたバンドには、演奏の余裕が生まれる。余裕があれば、演奏の局面局面で自由な発想が生まれやすい。

・アマチュアのうちは、自分の演奏を聴くことに必死で、他人の音は聴こえないものだ。楽器がうまいかヘタか、その分かれ目となるのが「他人の音が聴けるかどうか」だと思う。

・モニターPAというものがある。いわゆる観客に聴かせるためのPAとはまったく別のラインで、バンドが出している音を各楽器のプレイヤー自身に聴かせるために設置するPAのこと。ドラムセットの後ろやステージのへりにギタリストの方を向いて置いてあるスピーカーが、モニターPAのスピーカーだ。もし余裕があれば、アマチュアのうちにちゃんとしたモニターで演奏しておくことを経験するといいと思う。自分たちの音がきちんと聴こえれば、演奏する力もじゅうぶん発揮される。ちゃんとしたモニターがあるだけで、バンドの演奏は飛躍的に良くなるものなのだ。

・ミュージシャンとちえの演奏技術以外に、メンバーの人間性や相性が、バンドをつづけていくうえで、ものすごく大事だということだ。もし、練習やライブで演奏する時間以外はまったくメンバーが顔を合わせないようなアマチュア・バンドがあったとして、そういうバンドが長続きするとはとても思えない。

・バンドを結成して練習をはじめたばかりの頃、とかくほかのメンバーの「ダメな部分」にばかり目がいきがちになる。欠点を指摘しあって、矯正していくという練習方法も、意味がないわけではないと思うが、あまりおすすめしない。それよりも、相手の得意な演奏、よい部分を引き出すよう心がけたほうが、ずっと実りが多いと思うのだ。たとえばドラマーが、ハイハットを使ったフィル(おかず)はとてもうまいのに、タムを使うとどうしてもモタるとしたら「ハイハット中心にやってよ」、指弾きよりもチョッパーが得意なベーシストがいたら、「チョッパーでちょっと盛り上げてよ」といってあげる。これは、「おだててのせる」ということとはちょっとちがう。ミュージシャンにとって、自分の演奏のよい部分を自覚するということはとても大切なことだし、特にアマチュアのうちは自分の欠点ばかりが気になって、「よい部分」には気が付かないことが多い。もうひとつ。他のミュージシャンからよい部分を引き出そうと思うことで、相手の音をよく聴くようになるという効果もある。相手の音を聴いて、じゃあそこに自分はどのような演奏を合わせていくのか。

・カシオペアの場合は、リーダーの野呂君がお金や時間に関して厳格だった。うやむやにすませたりしなかったのだ。当時は、「なにもそこまで」と思わないでもなかったけれど、こうして20年以上バンドが続いている理由のひとつに、そうしたルールのおかげで音楽以外の部分で神経をすり減らさずにすんだことがあると、いまになってみると思うのだ。「せっかく夢を抱いてバンドやっているのに、そんな細かいことをいちいち・・・・・」なんて考えているバンドにかぎって、その「細かいこと」が原因で解散したりするものなのだ。本気でプロを目指すからこそ、バンド内のルールが必要なのである。

・ところがやがて、そんな時期が過ぎて「停滞」がやってくる。どうしたって来るのである。おそらくは誰もが経験する苦境である。乗り切るための早道などないのだろう。けれどやっておくべきことはある。なによりまず、バンドとしての「目標」を定めておくことだ。このコンテストを目指す。何月何日のオーディションに向けてがんばる。あるいはこの日のライブのために、オリジナル曲を何曲つくる。「目標」はできるだけ具体的なほうがいい。誰でも、先の見えないゴールに向かって、やみくもにがんばることはむずかしい。メンバーが共有できる、わかりやすい「目標」を掲げておけば、なかなか結果の出ない苦しい時期も、なんとか乗り切っていけるものなのだ。

・カシオペアがライブに出ようとしたのは、もちろん人に聴いてもらうためだった。だが、実際にステージに立ってみると、そのほかにもいろいろなメリットがあった。回数を重ねることで「バンドらしさ」が確立されていったのだ。まず、レパートリーが増えた。ライブハウスでは、一時間、あるいはそれ以上ステージを持たせなければいけない。その経験を積むうちに、自然にレパートリーが増えていったのだ。また、ステージに出れば、客に受けているかどうかの判断をつけることができた。「あ、ここはみんなしらけてるな」とか、「おお、以外にいい反応!」とか、そうした客の反応を肌で感じることができる。それが演奏にフィードバックされることで、徐々にバンドの力がつき、方向性も固まっていった。バンドは、現場でもまれてなんぼ、なのだ。

・プロのミュージシャンに向いている性格というものがあるのだろうか?ほがらか、陰気、几帳面、ずぼら、わがまま・・・・・音楽を趣味でやっているぶんにはどんな性格でもいいけれど、プロとして続けていくにはある程度、性格の向き・不向きがある。まず、喜怒哀楽の激しい人のほうが大成するように思う。音楽表現は、さまざまな感情が原動力になっているからだ。ただし、喜怒哀楽の激しさをふだんからストレートに表に出す必要はない。ふつふつと湧き上がる思いを内に秘め、音楽で一気に爆発させればいいのだ。自己顕示欲が強かったり、自己中心的なところのある人は、一般社会ではつまはじきにされがちだけれど、音楽業界ではそういう要素が多少はないとやっていけないと思う。ただし、自己中心的であっても、他人に対する気配りは必要だ。音楽制作は共同作業だ。他人との協力なしには、どんな音楽もやってはいけない。自己中心と気配りは相反するようだが、じつは両立できるものだと思う。

・音楽専門学校は、「自分と戦う」場所を提供してくれるところだと思う。講師に手取り足取り教えてもらおうと期待しているなら、それはお門ちがいというものだ。音楽学校では、講師から教わるのではなく、講師と戦うと思ったほうがいい。講師の言うことは絶対ではない。いや、誰の言うことも「絶対」なんてありえない。立場は講師と生徒であっても、ライバル同士だと思っていいのだ。もちろん礼節はわきまえるべきだが、音楽をつくる上では同じ土俵にいると考えていい。

・ミュージシャンにとっての情報とは、何も音楽だけではない。美術や芝居などさまざまな芸術にも、音楽のクリエイティビティを刺激する要素がたくさんある。政治や経済、世の中の動きも、音楽に反映される重要な要素かもしれない。そういう影響を一切受けずに自分だけの音楽をつくつといって無人島にこもるなどということは現実的ではない。仮に独自の進化をとげたガラパゴスの動物みたいに、誰も聴いたことがないようなすごい音楽ができあがったとして、それに希少価値はあっても、多くの人の共感は得られないだろう。

・高校生になってからカシオペアでデビューしてしばらく後まで、「音楽」という技を生かしてボクはたくさんのアルバイトをした。音楽教室の募集時期に楽器屋さんの前で1日4回演奏するエレクトーンのデモンストレーターが最もよくやった仕事だが、他にもアルバイトでよく演奏した。結婚式でのエレクトーン演奏もそのひとつ。音楽出版社での仕事もした。いわゆるレコード評を書いたり、コピー譜、楽器教則本のゴーストライターのような仕事もやった。カシオペアが正式にデビューしたのは1979年だが、その後もしばらくは生活は苦しかった。いわゆるスタジオミュージシャンもずいぶんとやった。いってみればボクはこの時代、音楽業界という巨大な魔窟のような世界の周辺でいろいろな活動をしなががら、「音楽で身を立てる」ということの意味を学んできたのだと思う。自分たちのバンド名義でCDを出して、コンサートをやる。その収入によって生活する。それができれば、それに越したことはない。でも、それだけが、「音楽の仕事」ではない。音楽業界にはさまざまな役割の人たちがいて、そういう人たちのおかげで表舞台に立つミュージシャンの活動が成り立っている。そんな音楽業界のしくみを、いわゆる下積みの時代に学んだのだ。

・デモテープは、自分たちの音楽を知ってもらうための大切なツールだ。演奏自体は練習でレベルアップさせるとして、録音のクオリティには極力こだわりたい。デモテープといっても、いまはカセットテープではなく、CD-RやDVD-Rに焼くのがスタンダードになっている。メディアの再生能力が高いことを考えても、録音環境にこだわることは決してムダではない。機材のそろったレコーディング・スタジオを借りて制作することをオススメする。きちんとしたデモテープをつくることは、楽器を買うのと同じくらい、いや、それ以上に価値のあることなのだ。第一に、自分たちの演奏のレベルがはっきりとわかる。整った録音環境は、演奏の長所を忠実に記録してくれるが、短所もさまざまと見せつけてくれる。演奏の粗さに気づけば、「これじゃだめだ」と発奮できるだろう。また、レコーディング・スタジオを使うとバンドが引き締まる。

・コンテストにもいろいろあって、優勝すればプロデビューへの道筋をつけてくれるという、夢みたいなコンテストもあるし、賞品が賞状1枚というものもある。また、結果によらず、演奏に人をひきつけるものがあれば、レコード会社やプロダクションなどの業界人の目にとまってスカウトされることもある。ただし、コンテストでグランプリや優秀賞を獲得したバンドの、プロとしての成功率は決して高くない。それは、コンテストでの優勝をバンド活動の頂点だと錯覚してしまうからだと思う。それなりに名の知れたコンテストに優勝すると、勲章を受けたような気になってしまい、自分のなかで「優勝者」という肩書きが一人歩きしはじめるのだ。プロとしてやっていけるかどうかは、また別の話なのだ。

・はじめてオルガンで音を出したときの楽しさ、大きなピアノの鍵盤を押さえたときの驚き-。この時代の出来事の1つひとつが、ボクの音楽の原点だ。そしてなにより、「音楽ができるということは、最も平和なことだ」というオヤジの信念は、知らず知らずのうちにボクの音楽を支えてきたのだと思う。なぜなら、いまもボクにとって音楽を演奏しているときがいちばん幸せを感じるし、聴いている人にも幸せな気分になってもらいたいと思っているからだ。ボクは基本的に、音楽こそがこの世でいちばんピースフルなものだし、そうあるべきだと思う。それこそがオヤジに教わったいちばん大切な信念なのだと思うのだ。

・この浪人時代は、ボクが一生のなかでいちばん親権に勉強した時代でもある。両親にそれだけお金を出させているのだから、必死にやるしかない。そのかいあって、ネム音楽院に入学することができた。

面白かった本まとめ(2009年下半期)


<今日の独り言>
6歳の息子がベイブレードにハマっています。ようやくランチャーが2個揃い対戦できるようになったのですが、結構難しいですね。駒を回すのは簡単なのですが、すぐはじき飛ばされたりします^_^;)

コメント
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