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恐竜VSほ乳類 1億5千万年の戦い

2006年11月10日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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 この本は恐竜やほ乳類の進化を分かりやすく丁寧に、そしてカラーのCG画像を使って恐竜を親しみやすく?書いてあり、また昔から疑問に思っていたこと等を明快に説明してあるため、とても面白い内容となっています。

 2歳の息子も意味は分からないようですが、ページをめくっては、恐竜のCG画像を楽しんでいます^_^;)

 この本は、どうもNHKスペシャルで放映した内容のようですが、独立した本としても、しっかりとした内容で、恐竜ファンにとっては必ず手に入れておきたい良書だと思います。お勧めです!
またDVDもありますので購入をお勧めします!

 特に面白かったポイントは以下の通りです。

・恐竜は2足歩行をしていたため他の生物に比べて有利だった
・鳥類も持つ肺の気嚢システムが恐竜の巨大化を可能にした
・シダ植物や裸子植物の低栄養の植物及び高二酸化炭素濃度が恐竜の巨大化を生んだ
・ティラノサウルス等は羽毛恐竜
・ほ乳類の夜行性が脳を強大にした
・植物の進化がほ乳類の進化に密接に関係
・寿命が短い生物ほど進化が早い

 以下はその他面白かった内容の抜粋です。

・舌に吸い付くのは化石の証拠です。化石にはたくさんの小さな穴がたくさんあって、それが水分を吸い上げるんです。

・恐竜とは意外なほど爬虫類に似ていなくて、どちらかといえば私たちほ乳類に似ている。爬虫類と恐竜の共通点は卵生にとどまっているぐらいである。直立歩行や途中で成長速度が変わる成長パターン、内温性などはほ乳類に似ている。

・鼓膜に近いツチ骨と、さらに内側のキヌタ骨は、音の振動を内部へ伝える橋渡しの役割を持ち、テコの原理で振動が増幅される。このおかげで小さな音や、とくに高周波の音(高い音)が聞こえやすい。この骨は爬虫類にはないほ乳類だけの特長である。そしてこの進化がほ乳類を夜へ進出させることになる。また、ほ乳類の内温性も気温が低い夜の進出を可能にする。

・ほ乳類にとって、その短い寿命は大きな武器だったと考えられる。寿命の短さは世代交代の早さを意味するからである。スーパーサウルスが100年生きたとすれば、その間にほ乳類は50世代目に突入します。この短い命のサイクルが進化を結果的に加速させるのです。

・大型化したほ乳類レペノマムスは50センチほどでイノシシをずんぐりしたような姿だが、恐竜の一種、プシッタコサウルスを食べていたようで、ほ乳類の最初のヒーローである。

・母乳で育てる動物の特徴は、乳歯を持つことだ。最初は歯がないままで生まれ、やがて乳歯を持つ。これは授乳する母親を守るための仕組みだ。授乳されない生物はみな歯を持って生まれ、乳歯・永久歯などの区別はなく、抜けた歯を順次補って過ごす。

・卵生・ほ乳の時代のあと、有袋で子どもを育てる新しい段階が始まる。この方法はお腹の中で子どもをかえしてしまうことだ。次に胎盤を持つという進化が続く。胎盤は簡単にいえば、胎児をより大きな状態で生む仕掛けだ。卵の殻なしで生む有袋類システムに比べ、より確実に子どもを育てることが出来る。

・羽毛恐竜のディロングは分析の結果、ティラノサウルス類に属すると判定された。頭蓋骨に共通の特徴があったためである。つまりティラノサウルスの直接の祖先は羽毛恐竜であり、ティラノサウルスに羽毛があった可能性が高い。

・ジュラ紀のアロサウルスは、姿が似ているため、白亜紀のティラノサウルスになったと考えられていたが、ディロングが発見され、ティラノサウルスがアロサウルスとはまったく違う羽毛のあったグループから進化したことが分かった。

・世界中のいたる場所で肉食恐竜の集団化石が見つかっている。だからティラノサウルスも集団で暮らしていたと考えられる。

・以前から恐竜時代の植物として1億年前の「ウォレマイ・パイン」という化石は知られていたが、最近オーストラリアの山奥にひっそりと生き残っていたのが発見された。最近増やすことに成功して、観賞用植物として売り出すらしい。呼び名は「ジュラシック・ツリー」というそうだ。

・シダと裸子植物と被子植物は子孫の増やし方が違う。シダは胞子で乾燥に弱いので水辺環境から遠く離れることはなかった。裸子植物の受粉は「風媒」といい、風に乗せて大量の花粉をばらまく。被子植物は昆虫や鳥を蜜で誘い、その身体に花粉をつけて運ばせる。「虫媒」「鳥媒」と呼ばれるやり方である。

・被子植物は昆虫を多様化させ、そして高エネルギーの昆虫を食べるほ乳類が大臼歯を進化させて食性を広げる。また被子植物の果実は高エネルギーで大きな消化システムを発達させる必要がないため、小型のほ乳類や鳥にとってこの果実出現の意義は大きい。この果実の出現によって、ほ乳類は棲む場所、移動方法、さらには歯列を特殊化させる。

・霊長類はビタミンCを体内でつくることはできない。これはほ乳類の中では特殊だ。ほとんどのほ乳類は体内でビタミンCを合成できるのだ。最近の遺伝子研究の進展で、その原因がわかっている。私たちの遺伝子を調べてみると、ビタミンCをつくる合成作業の最終段階で、ある遺伝子が突然変異を起こして働かなくなっていたのだ。途中までつくられたビタミンCもどきはそきおで無駄になっているのだ。これは本来ならばマズイことなので突然変異が起きたときに排除されてもおかしくない。ところが、霊長類はビタミンCを外からふんだんに摂れる暮らしをしていたので、自らはビタミンCをつくれなくなっていることに気付かないままだったのだ。霊長類がいかに果実に頼っていたかが分かる。

・被子植物は裸子植物に比べて寿命が短いものが多い。針葉樹は数千年も生きるものさえあるのに、被子植物の木はせいぜい数百年。また被子植物は早いもので花粉が柱頭についてから1時間以下で受精完了となるが、裸子植物のマツの場合は1年以上かかる。子孫を早くつくり、世代交代も早い被子植物は、次々と進化して多用な種を生み出していき、次第に勢力を強めていった。その花を利用した昆虫たちも寿命が短く、進化の早い両者はお互い競いあうように多様性を築いていった。また花に集う昆虫を主食としてきた私たちほ乳類も当時は寿命がせいぜい数年と短く、短命同士の共進化に加わっていた。


<目次>
ほ乳類VS恐竜 それぞれの進化
三畳紀~白亜紀のほ乳類と恐竜 大きさ比較
本書に登場する化石発掘現場と取材地
プロローグ 「恐竜VSほ乳類」が意味するもの
第1章 表舞台への登場 三畳紀後期~チャンスの時代に降り立った両雄
 それは小さな小さな”ネズミ”からはじまった
 探訪チンリワールド
 最初期の恐竜との出会い
 赤い土から蘇った強敵
 乾燥化が旧世界生物を死に追いやる
 恐竜が身につけていた”武器”
 恐竜VS人類 直立二足歩行に至る道
第2章 戦いの第1ラウンド ジュラ紀後期~恐竜たちが君臨する世界
 7000万年後 ほ乳類の意外な姿
 探訪モリソンワールド
 モリソンワールドの王者
 スーパーサウルス巨大化の謎
 気嚢システムという飛躍
 試練の低酸素時代
 高二酸化炭素が植物を変える
 巨大恐竜を生んだ低栄養の食物
 スーパーサウルスの一生
 生物界のエネルギー革命
第3章 新天地を求めて ジュラ紀後期~逃げるように夜に進出したほ乳類
 ”小さなネズミ”が成し遂げた革新的進化
 ほ乳類の大冒険
 今なお残る私たちの「夜行性」
 夜という魔の世界
 ほ乳類に起こった大改造
 夜が脳を強大にする
 200年生きた恐竜!?
第4章 戦いの第2ラウンド 白亜紀前期~熱河生物群が教えてくれたもの
 進化の歴史を塗り替えた大地
 新たな伝説・羽毛恐竜の発見
 「羽毛」の持つ意味
 火山が封じたタイムカプセル
 恐竜を食べるほ乳類!
 熱河生物群を生んだ力とは?
第5章 最強の恐竜VSほ乳類の新戦略 白亜紀後期~進化のレースに生き残れ!
 ほ乳類の新たな進化
 鳥-その子育て戦略
 生まれ変わったティラノサウルス像
 ティラノサウルスは走れない?
 最強伝説の再検証
 「群れ」という可能性
 覇者ティラノサウルスの狩り
 ほ乳類が見つけたパートナー
 現在の生態系はどう生まれたか
 花が育む世界
 樹冠ワールドの形成と霊長類
 命短きものの連携
第6章 最終ラウンド「ゴール」 1億5000万年に及ぶ戦いの終焉
 恐竜時代とは何か
 最後の夜
 恐竜との再会
あとがき
索引

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<今日の独り言>
 2歳7ヶ月の息子は、可愛いお手手で、肩もみや足もみをしてくれます。うれしい限りです^_^)

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