ブログ「教育の広場」(第2マキペディア)

 2008年10月から「第2マキペディア」として続けることにしました。

NHKの広場、1、教育トゥデイ(校長の問題)

2005年07月05日 | NHKの広場
    はじめに

 私がNHKに手紙を出すようになったのは、多分、「教育ト
ゥデイ」への下記の件だったと思います。それは、1997年01月
のことだったと思います。当時はまだ出した手紙を残すように
していなかったので、はっきりは分かりませんが、周囲の状況
から考えてそうだと思います。

 その後、2000年秋にラジオドイツ語講座に質問したのです
が、それへの返事があまりにもひどいものだったので、疑いの
念を持つようになり、その後はラジオドイツ語講座にたびたび
質問なり意見なり批判なりを出しています。

 返事はもらったり、催促したら渋々くれたり、くれなかった
りと様々です。こういう学問的な事柄は、公の場で実名を出し
て議論するのが正しいと信じますので、ここに発表します。
(2000年07月05日)

  1、教育トゥデイ(校長の問題)

 (1) 最初に出した手紙は、「学校教育は『校長を中心とする
教師集団が行うもの』だから、校長の問題を取り上げるべき
だ」という意見で、短いものでした。

 それに対するNHKからの返事と、2回目の私の手紙とを載
せます。NHKからはその後の返事は有りませんでしたし、N
HKがその後校長の問題こそ中心だと考えた節はありません。

 (2) NHK からの返事
・・1月に教育トゥデイに対するご意見を頂きながら、お返事
を差し上げるのが遅くなってしまい申し訳ありませんでした。

 牧野様のおっしゃる通り、いま学校の中での校長のリーダー
シップというのは非常に重要だと思います。わたくし共の取材
でも、校長の姿勢によって学校の状態がかなり異なっているこ
とを実感しています。

 しかしそれをどのように問題にしていったらいいのでしょう
か。教育委員会での校長の決定などは秘密のベールに隠されて
います。私共も興味があります。情報など、ございましたら、
ぜひお教え下さい。

 次回の教育トゥデイは3月22日(土)いじめについてです。
 今後とも、ご意見、ご感想をお寄せください。
 末筆ながら牧野様の益々のご健勝をお祈り申し上げます。

 [1997 年] 03月14日
                 若井 俊一郎

 (3) 牧野からの2回目の手紙
 若井様、お手紙(私の1月の投書に対するお返事)を拝見し
ました。NHKとあなた方のやる気を感じました。率直な意見
を書きます。

1、日本の学校教育は、その大枠を、文部省一教育委員会一
校長の線で決められています。個々の教師と生徒たちの努力は
その大枠の中でのものでしかありえません。従って、この太枠
を論じないで、個々の教師と生徒たちの努力だけを考えていた
のでは、絶対に問題の解決にならないと思います。

2、学校内について言うと、学校教育は校長を中心とする教
師集団よって行われるものであると思います。

3、未成年者の教育は、家庭・学校・地域社会の三者で行わ
れるべきもので、その中での学校の正しい位置づけ(勉強を教
える)を確認しなければならないと思います。

 この点では、昨年の夏に、教育トウデイでも地域の力を特集
していて、好感が待てました。しかし、学校に過大な任務が課
されているという点の認識はまだまだ不十分だと思います。

 お手紙を読んで、以上の点について若井さんは私とかなり近
い考えをお持ちのようですので、嬉しく思いました。問題は、
それをどう映像化し、番組にし、社会に訴えていくか、という
ことだと思います。番組作りはあなた方の専門ですので、それ
以前の事について私見を述べます。

ここでは校長を中心にして、文部省と教育委員会も考えてみ
ます。

 (1) 調査すべき事項
・校長の資格試験はどのように行われているか。
  有資格者のうち誰がどのようにして校長に任命されるか。
・校長試験のための塾の実態

・どういう仕事をしているのか(小・中・高でかなり異なる)
校長と一般教師の聞係はどのようなものか。
校長のリーダーシップの実例。
実際にどのような校長がいるか。
・校長の仕事はどうチェックされるのか。
・校長の任期と転動はどう決められているのか。
・外国の校長ではこれらの点はどうなっているか。

(2) 周囲の問題
・職員会議はどのように行われているか。
・教頭、主任とはどのように決められ、どのような事をしてい
るか。
・教育委員会
どんな人がどういう風にして選ばれるのか。
日頃何をしているのか。
チェックはどう行われるのか。
・文部行政はどのように決められどのように実行されるのか。

(3) 調査方法
・対象
  識者に聞く。
  現・元教師、現・元校長、現・元教育委員、現・元文部官
 僚に聞く。
  生徒に聞く。
  校長塾の経営者や講師に聞く。

・方法
匿名のアンケートを取る。
面接して直接聞く。

(4) 理論的検討
なぜ校長の問題は大切か。

以上、思いつくままに書きました。参考になりますでしょう
か。

PS
3月22日の「いじめ」についての番組拝見しました。2年前
の「中学生日記」も拝見しましたし、ビデオにとってありま
す。

 今回のものは、出演した大人3人(アナウンサーを含む)も
認めていましたように、大人が生徒たちの問題提起に十分に答
えられないという、おかしな番組でした。ゲストの人選が不適
切だったと思います。

 保坂展人氏(社会民主党の衆議院殻員)とか鎌田慧氏(ルポ
ライター)に出てもらうとよかったと思います。大河内清輝君
の自殺の時、「校長が2~3年で転動していくから、校長はそ
の間、事が起きないことだけを考えている」と指摘したのは保
坂展人氏でした。最近も同趣旨の投書が朝日紙に載りました。
コピーを同封します。真の原因はどこにあるか、きちんと調べ
ている人には分かっているのです。

なお、教育トゥデイで取り上げて欲しい問題に「学生による
授業評価」があります。これは最近は少しずつ日本の大学でも
取り入れられてきたようですが、まだきわめて不十分です。N
HKでもそれを押し進める方向に力を貸して欲しいと思います
(大学の問題は教育トゥデイの守備範囲ではないのですか)。

 高校で「生徒による授業評価」に近いものをしている所もあ
ります。私は、今では、自分が作って学生に答えてもらうアン
ケートのほかに、学生が企画・実行・集計するものも始めてい
ます。ご参考までに、私が従来から行っているものと、今年初
めて学生が行ってくれたもののコピーを同封します。

 但し、これは教育トゥデイに差し上げるのですから、私に無
断で、他の人に見せたり渡したりしないで下さい。お願いしま
す。

 尚、ご希望なら、慶応大学のもの、北星学園のもの、東洋大
学のもの、ドイツの学生が企画したもの(フライブルク大学)
のコピーも差し上げます。

 私は在野の哲学者です。今では、文筆のかたわら、静岡人学
でドイツ語の非常動講師をし、後期だけは浜松市立看護専門学
校で哲学の講師をしています。よかったら、一度(何度か)私
の授業を覗いて、あなたが大学で受けた授業と比校してみませ
んか。その上で、一度話をしませんか。私の方はいつでも歓迎
します。

 お返事まで               草々
 〔1997年〕3月27日
牧野 紀之

(2000年07月05日)


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