ブログ「教育の広場」(第2マキペディア)

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NHK の広場、16、ドイツ語(15、定形の位置)

2005年07月18日 | NHKの広場
 NHKラジオドイツ語講座、荒井 訓 様

 前略
 1月の最後の週に「定形の位置」について説明されました
が、質問があります。

 従来の説明は、「主語と定形の位置の関係は、定形正置、定
形倒置、定形後置の3種ある」とする説明1と、「定形第2位
の法則」として説明する説明2の2つだったと思います。

 つまり従来の説明は、主語と定形の位置の関係という観点
と、定形の〔文内での〕絶対的な位置という観点との2つの観
点をただ並列しただけのものだったと思います。

 それに対して貴下は定形の位置を、2位、1位、後置の3種
に分けましたが、これは主語と定形の位置の関係の観点を除い
て、定形の絶対的位置だけに着目して、この観点だけで分類し
説明しようとするものだと思います。

 しかし、もしそのようにするならば、「後置」ではなく「文
末」と言うべきではないでしょうか。「後置」という言葉は昔
からの用語で、その場合は位置(文末)を表しておらず、
「〔主語のすぐ後ではなく〕文末に置く」という意味だと思い
ます。

 又、貴下のような用語法を使うと、いわゆる「変則的定形後
置」はどう名づけるのでしょうか。その場合の定形の位置はど
う呼ぶのでしょうか。

 又、「1位」よりは「文頭」の方が既にある言葉ですから、
分かりやすいし適当なのではないでしょうか。

 ドイツの学会でそのような用語法が一般化しているのでしょ
うか。

 更に根本的には、主語と定形の位置の関係という観点はやは
り必要なのではないでしょうか。私は次のように分類するのが
適当ではないかと思います。

定形の位置   主語との位置関係

定形第2位  定形正置文
      Er lernt jetzt fleissig Deutsch.

       定形倒置文
      Jetzt lernt er fleissig Deutsch.

定形文頭   定形先置文
      Lernt er jetzt fleissig Deutsch?

定形文末   定形後置文
   Ich weiss, dass er jetzt fleissig Deutsch lernt.

 つまり、従来の説明では倒置文と先置文の違いが無視されて
います(この2つの文は性格が全然違いますから、分けるべき
だと思います)。それに対して貴下の説明では正置文と倒置文
の違いの説明が難しくなると思います。

 いつも充実した内容で感謝していますが、この点について更
にお考え下さい。
                       草々
〔2003年〕02月06日
 牧野 紀之


 批評

 これに対しても返事はありませんでした。荒井訓氏(早稲田
大学教授)は全然返事をしない人のようです。
   (2005年07月18日)


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