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ブログ「教育の広場」(第2マキペディア)

 2008年10月から「第2マキペディア」として続けることにしました。

教育の広場、第257号、提案3・本庁舎の改築

2007年03月03日 | 政治関係
教育の広場、第257号、提案3・本庁舎の改築

 〔浜松〕市役所の本庁舎の改築は政令指定都市になったら間もな
く日程にのぼるでしょう。そこで、未完成ですが、前から考えてい
る事を提案します。

 01、ホテルコンコルド脇の体育館を解体・撤去すること。

 02、合わせて、そこにある駐車場もなくすこと。

 03、その解体で出来た地所を既存の浜松城公園と現在の本庁舎の
地所と元城(もとしろ)小学校の地所とを一体として総合的に考え
ること。広い公園の中に本庁舎と小学校「も」あるという風にする
こと。

 04、新本庁舎は木造建築にすること。

 設計は超一流の建築士に頼むこと(下らない所で金を惜しむな。
公園全体の設計も頼むとよい。新公園も新本庁舎も観光資源になる
ようなものにして、元を取ることを考えるべきである)。

 ここには最低限の機能だけ集めて、後は分散させてインターネッ
トでつなぎ、ネットワーク型の市役所にすること。

 05、元城小学校も立て替え時期にきているなら、統一的に考える
こと(外国人も学ぶことを前提したものにする。これは一部修正で
もよい)。

 06、この新公園には他に次の設備も備えること。レストラン、カ
フェ、市場、舞台、大道芸場、駐輪場。

 07、レストランとカフェは1つずつでいいが、起業したいという
人の実験場として、1年契約で貸すこと(清水のエスパルスプラザ
のすし屋横町にもそういう店が1つあるとか)。

 08、市場は屋台等のためです。

 09、舞台は主として楽団のためなのだが、大道芸場と一緒にして
どちらかが使うということでもよいと思う。とにかく、私のイメー
ジとしてはウィーンの市立公園をモデルにしたい(経験が少なくて
ほかの例を知らない)。

 10、ホテルコンコルドと今の駐車場の間の道を自動車禁止にする
こと(いわゆる「家康の散歩道」ほど歩いているだけで楽しい道は
めったにないから、それを長くしたい)。

 以上、未完成ですが、皆さんの甲論乙駁でより良い提案にしてい
ってほしい。

 (これも或るブログへのコメントです)


第256号、夢を語り合いましょう

2007年02月28日 | 政治関係
教育の広場、第256号、夢を語り合いましょう

 康友さんがマニェストの草案を出して市民の意見を聞く集会を開
いてくれるそうです。

 我々も近所でその集会が開かれる時には参加するのはもちろん、
積極的な提案を出して協力しなければならないと思います。

 提案と論争は今から始めてもいいと思います。他者の提案や意見
への批判もいいと思います。

 但し、「元気で楽しい浜松を作る」という目的にそった親切で建
設的な態度が要求されると思います。

 まず隗(かい)より始めよ。手始めに2つの提案を出します。

 提案1・道路や建物の工事のホームページでの説明を。

 道路や建物の工事が予定されたり、実施される時、市はホームペ
ージに次の事を発表してほしいと思います。

 (1) 現状の写真と完成後の様子のCG(コンピューター・グラフ
ィックス)
 (2) その工事を行う理由
 (3) 工事期間
 (4) 受注業者名と受注金額

 もちろん市民の意見欄も作ってほしいと思います。


 提案2・すぐやる課の設置

 引佐町の鎮玉診療所に行くと「中日新聞」が置いてあります。ほ
とんど読む人がいません。これは必要ないと思います。

 この種の「小さなムダ」を無くす提案を受け付けてどんどん実行
する部署がほしいと思います。

 「すぐやる課」では少しイメージが違うというなら「改善する課
」でもいいと思います。名前にはこだわりません。

  (これも或るブログへのコメントです)


教育の広場、第255号、浜松市の合併の真実

2007年02月24日 | 政治関係
教育の広場、第255号、浜松市の合併の真実

 さる2006年11月05日、広報「はままつ」に合併後の職員給与が初
めて発表されました。そこには平均給与についてこう書いてありま
す。

職員総数、5679人
平均年俸、 664万4000円(23万6000円減少)
給与総額、 377億3049万円
(かっこ内は前年比)

 この前年比とは、旧浜松市のそれとの比較です。昨年(2005年)
は新市の統計は発表されませんでした。

 そこで真実を明らかにするためには、合併直前の給与と比較しな
ければなりません。

 2年前の全12市町村では以下のようでした。

職員総数、5749人
平均年俸(無意味だから出しません)
給与総額、 370億6610万円

 合併によって職員総数は70名減りましたが、給与総額は
  約6億6000万円(!)
増えたのです。

 なぜでしょうか。

 旧浜松市以外の11市町村の職員の給与が「合併しただけで」大幅
に増えたからです。

 11市町村の2年前の平均給与を以下に書きます。

浜北市   656万円
天竜市   580万円
細江町   580万円
三ヶ日町  516万円
引佐町   564万円

水窪町   519万円
佐久間町  330万円
春野町   540万円
舞阪町   588万円
雄踏町   610万円
龍山村   378万円

(参考)
浜松市   698万円

 これらが、どこでも、 664万4000円になったのです。

 「合併しなければやっていけない」と言いながら、実際は合併で
給与総額は増えたのです。

 そして、それを隠すような「情報公開」をしているのです。

 こういう市長を支持できますか。

 なお、勤労者の全国平均年収は約 440万円です。

 1世帯当たりの平均年収は約 620万円です。

  (これも或るブログへのコメントです)


教育の広場、第254号、なぜ北脇市長は変節したのか

2007年02月21日 | 政治関係
教育の広場、第254号、なぜ北脇市長は変節したのか

   お断り

 私は最近、浜松市長選に強く係わっています。出掛けていって何
かをするということはしていませんが、ネットで論陣を張っていま
す。立候補予定者のブログのコメントへの書き込みが主です。

 内容的には、一般的な意味のあるものもあるので、それをメルマ
ガにも転載しようと思います。

 浜松の事情に通じていない方には分かりにくい部分も少しはある
でしょうが、仕方ないでしょう。なお、「康友さん」というのは、
私の推している対立候補で鈴木康友氏のことです。かつて民主党の
代議士でした。(牧野 紀之)


  なぜ北脇市長は変節したのか

最近、康友応援団の1つである「新しいまち(政令都市浜松)を
つくる会」からその設立趣意書が送られてきました。

 そこに同封されていた或る文書には、北脇市長が民主党の国会議
員だった時の発言と市長になってからの行動との違いを示す証拠が
沢山書かれていました。

 これらはみな、事実だろうと思います。

 私は市長に沢山の質問や意見をして、返事をもらってきましたが
、その回答を見ましても誠意がなく、「市民への約束」が実行され
ているとはいえません。

 さて、市長の変節を事実として確認した我々はどう考え、どう行
動したらいいのでしょうか。

 最近とみに評判の高い畑村洋太郎さんの失敗学を実行することだ
と思います。それは、責任の追及の前にまず、「なぜ、どのように
して失敗が起きたのか」を究明するべきだというものです。

 そこで表題のテーマになります。これについて私見を出します。

 市というのはサービス業を営む1つの経営体だと思います。収入
源とか法的権限とかが普通の私企業とは違いますが、経済行為とし
て見ればこうなると思います。市長というのはその組織のトップで
す。

 すると、その組織は内部のあり方については合理化しなければな
りませんが、それは自己目的ではありません。市民により良いサー
ビスを提供しなければならないのです。これが政策です。

 そのためには想像力(創造力)がなければなりません。しかし、
北脇市長は新しいサービスなり、新しいやり方なりを考え出す知恵
とイマジネーションのない人だったのだと思います。小さい頃から
「学校秀才」ではあったようですが。

 そのため、その政策を幹部職員に丸投げすることになりました。
職員は長年の経験がありますから、これまでのやり方で、予算を使
い、見てくれはいいかもしれないけれど市民への実質的なメリット
はほとんどない「事業」を見つけてきて、市長に進言したのだと思
います。

 ハコモノを建てるのはその典型的な例ですが、今回誘致した「モ
ザイカルチャー」とかいうのもその1つでしょう。

 つまり、本当に市民のためになる事業を考え出す能力があるか無
いかの問題なのだと思います。換言するならば、北脇市長の変節
は、節操の問題である前に、何よりもまず、能力の問題だったので
す。

 浜松を元気で楽しい街にする政策を企画する能力の無い北脇さん
には、幹部職員の担ぐ御輿に乗るしか選択肢はなかったのです。

 こう考えますと、現下の康友応援団にも危惧の念を禁じえません
。なぜなら、「無駄を省く」ことしか言わないからです。康友さん
自身の「政策」も今のところ、立候補表明の時に述べた、「市長の
退職金の全廃」と「市長公舎の売却」の2つだけです。

 これらは当然の事ですが、内容的にはあくまでも「これまでの間
違いの尻拭い」であって、浜松を元気で楽しい街にする積極的な政
策とは言えません。

 一部には、この後者の政策も全部、康友さんに考え出してもらお
うと考えている人もいるようです。これには賛成できません。

 康友さんは北脇さんとは違うでしょうが、我々市民がどんどん建
設的な提案をしていかなければならないと思います。支持者にはそ
の権利も義務もあると思います。

 康友さんを第2の北脇にしないために我々はどうしたらいいか、
私見を述べました。


 追記

 少し前の朝日新聞でも、改革派の首長が長続きしないといった趣
旨のことを書いていました。青島都知事は論外としても、美濃部さ
んも田中康夫さんも物足りなかったと思います。

 その理由として、朝日新聞は、後継者がそれらの人の仕事を引き
継がなかったという点を挙げていたと思います。たしかにこれもあ
ると思います。

 「引き継ぐ」以前に、青島さんの場合は都市博の中止以外何も出
来ませんでした。田中康夫さんは政策では新しいものを出したと思
いますが、議会対策等が失敗でした。

 世の中を変えるのは本当に難しいものだと思います。


教育の広場、第 251号、議員候補の公約

2007年01月15日 | 政治関係
教育の広場、第 251号、議員候補の公約

 今年は選挙の年です。既に立候補予定者の多くは活動を始めてい
ます。

 最近はマニフェストとかが強調されるようになってきています。
結構な事だと思います。

 そこでマニフェストも含めて議員候補の公約について考えてみた
いと思います。なぜならそれは首長の公約とは原理的に異なる面が
あるからです。

 すぐにも分かりますように、首長は「行政の長」ですから実行す
る権限を持っていますが、議員は「立法府」に属し、しかも「ワン
・オブ・ゼム」ですから、実行する権限を持っていないのです。も
し権限があるとするならば、それは調査権です。

 すると、議員になったとして、出来る事は次の3種になると思い
ます。

 A・議会などでの発言で首長に実行を要求すること。議会で多数
を獲得した場合には、法律や条例を作って首長に実行を強制出来る
こと。

 B・同じ考えの議員仲間と一緒に実行できること。

 C・自分だけで実行できること。

 Aは一番大切な事ですが、1人でするのは難しいでしょう。する
と、始めから首長派になるのが最も適当ということになりますが、
首長の姿勢に問題が多い時には、首長派になるは正しくないし、か
といって多数派を形成するのも難しいということになると思います


 そこで、この種の公約は「それを必ず実行します」というもので
はなく、「そういう立場で発言します」ということになります。

 Bは同じ志を持つ議員仲間で集まればいいわけで、出来ない事は
ありません。例えば、「政務調査費の使い道を領収書を付けて全部
明らかにし、余った金は返す」といった公約は、1人でも出来ます
し、仲間と一緒にも出来ます。

 こう考えればすぐにも分かる事は、BはCに帰着するということ
です。

 Cは「1人でも出来ること」つまり「自分だけでもやろうと思え
ば出来る事」ですから、これこそが本当の公約だと思います。

 では、議員の場合、自分だけで出来る事で重要な事は何でしょう
か。

 議員の第1の仕事は政策の提案と行政の監視ですから、その前提
として、市政や県政などを日頃から研究していなければなりません
。又、そのために調査権があるのです。

 その結果をホームページにまとめるべきだと思います。つまり、
自分で「役所のホームページ」を作ることです。私はこれを「カウ
ンター・ホームページ」と呼んでいます。役所の作ったホームペー
ジに対抗するものだからです。

 これは現今の「情報公開」や「説明責任」の実情を見ればますま
すその重要性が増すと思います。今や「情報公開」や「説明責任」
を言わない人の方が少ない時代になりましたが、実際には「本当の
情報公開」はほとんどなされていないからです。特に公的機関の情
報公開がお粗末です。

 前号で論じましたように、本来、完全に近い情報公開をしていて
おかしくない学校ですら、お粗末そのもののホームページが沢山あ
ります。役所のホームページも同様です。

 こういう現状に対して、多くの候補者が「行政の情報公開」とい
う公約ないし政策を掲げます。

 しかし、この「行政の情報公開」こそが首長の姿勢でほとんど決
まるのです。これは、これを要求して戦っているオンブズ関係の人
達の間では常識です。

 すると、この事自体はAに属する公約になります。しかし、する
と官僚首長には求むべくもないということになります。

 これまでの議員はここで終わっていたと思います。では、どうし
たらいいのでしょうか。

 例えば、県会議員候補者は「県庁のカウンター・ホームページを
自分で作り、議員の権限を使って調べた事をみなホームページに発
表します」という公約を掲げるべきだと思うのです。

 市議会議員候補者は「市のカウンター・ホームページを自分で作
り、議員の権限を使って調べた事をみなホームページに発表します
」という公約を掲げるべきだと思うのです。

 議会はシンクタンクになれと言った人がいます。その通りです。
しかし、現状はシンクタンクの「シ」の字もないと思います。議員
活動の原点は行政の調査研究でり、それをカウンター・ホームペー
ジに発表することです。

 このほかに、「週に1度は養護施設(とか学校とか行政の出資し
ている機関等)を1ヵ所は視察して実情調査をします」といった公
約も考えられますし、必要です。

 しかし、これはカウンター・ホームページにまとめてこそ意味の
あることですから、事実上、カウンター・ホームページを作ること
に帰着します。

 しかるに、市役所でもそうですが、まして県庁となると、その守
備範囲は膨大で、1議員では調査し切れないと思います。

 たしかに議員には1千万を越える年俸がありますし、政務調査費
もありますから、それらを使って手伝ってくれる人を集めることは
できます。この事自体はぜひ必要です。

 しかし、それでも1人の議員で全部を調べて「真ホームページ」
を作るのは難しいでしょう。そこで考えられるのが、同志を集める
ということです。何人かの議員が協力すればかなりの力になると思
います。

 私は1市民として「浜松市役所の真ホームページ」を作っていま
す。自治会長をしていた頃から集め始めた情報が今、役立っていま
す。

 先日は「合併の真実」と題する文を発表して、「合併で職員給与
の総額は増えた」という事実を明らかにしました。

 しかし、市民では調査といっても限度があります。時間も金も人
手も足りません。私は1人でも続けるつもりですが、本来は議員こ
そがこれをするべきだと思います。

 最近、議員の特権を廃止しようという運動を始めた議員たちがい
るようです。当然の事です。遅すぎたくらいです。しかし、「特権
廃止」程度では議員の活動として不十分すぎます。

 もっと大きく、議員の活動の根本たる県政や市政の調査結果をカ
ウンター・ホームページにまとめる運動こそするべきでしょう。


教育の広場、第 234号、統一戦線とは何か

2006年07月16日 | 政治関係
  第234号 統一戦線とは何か

 小沢一郎氏は民主党の代表に就いて以来、「反自公」と「非自公
」で過半数を取ることを最大の目標に掲げています。

 就任直後の朝日新聞とのインタビュー(04月11日同紙)でも「非
自民、非共産で選挙協力していくのか」という質問に対して、「選
挙協力かどうかは別だけれど、共産党だけはいらないと言う必要は
ない」と述べています。

5月には徳島市を訪れた小沢氏は、「今の自民党のあり方、やり
方ではダメだという考えのグループで戦えるなら大いに結構だ」と
語り、「自公を過半数割れに追い込むという一点で協力できればい
い」(05月29日同紙)と述べています。

 これについては民主党内に少し異論があるようで、07月14日の同
紙「丁々発止」欄で1頁全部を割いたインタビュー記事に出ていま
す。

 国民新党などとの連繋を模索する小沢氏に対して、「そんな自民
党的な人にまで手を伸ばす必要はない」という意見があるそうです


 それに対して氏は「政治感覚を疑う」と答えています。「これは
権力をめぐる戦いなのだから」「権力を取らなければ自分たちの主
張は実現できない」というのです。

 私は小沢さんの考えに賛成です。政治では所与の局面で一番大切
な事柄があります。ですから、それを見抜いて、他の点は犠牲にし
てとまでは言いませんが、とにかく他の点はその根本問題に従属さ
せて考え行動しなければならないと思います。これを理解できない
人は政治家の資格がないと思います。

 では、現下の日本の政治の根本問題は何でしょうか。本格的な政
権交代です。戦後60年以上たつのに、本格的な政権交代のない先進
国は日本だけです。

 これは既に論じました(本メルマガ第 141号「政権交代はなぜ必
要か」2003,09,25)ので、繰り返しません。05月29日の報道の中に
ある「自公を過半数割れに追い込むという一点で協力できればいい
」という言葉で思い出したことを書きます。

 1960年代から70年代にわたって共産党の提唱した「統一戦線の原
則」とやらがそれです。「一致点で協力し、不一致点はねばり強く
話し合う」というものです。当時、少しでも左翼運動にかかわった
ことのある人なら、共産党系の学生や活動家らが得意気にこれを振
り回したことを覚えているでしょう。

 これに対する他の人々(特に運動などに関わっていた非共産党系
の人々)の反応は、私の印象では、「理論的にはもっともで反論で
きないが、共産党の統一戦線戦術は自分たちの勢力を拡大して運動
の主導権を握ることが目的だから、乗れない」というものでした。

 当時から、この「原則」とやらの「理論的間違い」を指摘してい
たのは、多分、私一人だったと思います。

 簡単に説明します。協力するのは一致点で協力するに決まってい
るのです。不一致点で協力するなどということは形容矛盾です。で
すから、「一致点で協力」などという「原則」は無意味な同語反復
で、現実の場面でどういう統一戦線を目指すかを考える一般的な指
針にはなりません。

 今、出典を示せないのは申し訳ありませんが、レーニンは「統一
戦線には一般的な処方箋はない」と言っていたと思います。レーニ
ンの言う通りだと思います。統一戦線の「原則」はないのです。そ
れをあるかのように持ち出すのはイカサマ師です。

 小沢氏の今回の方針はそのような一般的な原則ではありません。
具体的に、現在の日本の政治状況では「自公を過半数割れに追い込
むという一点」で協力したいというのです。

 これは正しい判断だと思います。

教育の広場、第230号、経験主義的政治と哲学主義的政治

2006年06月10日 | 政治関係
第230号、経験主義的政治と哲学主義的政治

 6月2日の読売新聞に次の記事が載っていました。

        記

 1・2回生対象に国会質問勉強会。 民主、「偽メール」受け

 民主党は、偽メール問題を踏まえた若手議員の再教育の一環とし
て、国会質問の勉強会を近くスタートさせる。対象は衆院当選1、
2回の衆院議員48人。1回目は、菅代表代行が講師となる方向で調整
している。

 勉強会では、主にベテラン議員が講師となって、国会質問で注意
する点や情報収集の方法を指導する。

 偽メール問題では、当選3回の永田寿康・前衆院議員が情報の信
ぴょう性を十分に確認せずに質問し、前原誠司・前代表の辞任に発
展した。これを受け同党では、若手議員の再教育について検討を進
めてきた。(引用終わり)

 ついで、6月9日の朝日新聞には次の記事が載っていました。

        記

 繰り返すまい「メール問題」。民主、国会質問講座

 国会質問に端を発した「送金メール問題」の反省から、民主党は
8日、若手議員を対象に質疑の勉強会を開いた。この日の講師は、舌
鋒鋭い「追及型」で知られる管直人代表代行。自らの経験をもとに
「スキャンダルの追及には、事実関係を直接的関係者から聞いたり、
資料を手に入れたりしないといけない」と忠告した。

 小泉首相から公約違反について「たいしたことない」との答弁を
引き出したこともある菅氏は、「首相や官房長官や幹事長の政治生
命にかかわる問題を取りあげる時は、当然相手も最大限の反撃をし
てくることが予想される」と指摘。そのうえで「軽くジャブで流す
場合と、本当にこの問題はこうじゃないのかと詰める場合と、緩急
自在な質問の仕方がありうる」と力説した。(引用終わり)

 民主党のホームページを見てみましたら、次の記事がありました。

        記

  菅代表代行、国対勉強会で国会質問の心得を伝授

 8日午後、国会内の控室において民主党国会対策委員会の勉強会
が開かれ、菅直人代表代行が若手国会議員を主な対象に、国会質問
の心得を伝授した。

 菅代表代行は、民主党の国会質問のあり方について若干の問題点
を指摘した後、自らの豊富な国会質疑の経験を踏まえて、国会質問
の方法を語った。

 菅代表代行は国会質問の心得の第一として、小渕首相のNTTド
コモ株式疑惑に関する質問を例にとり、実際に関係当事者に会って
話を聴き、それをもとに質問することが大事だとした。

 菅代表代行は心得の第二として、ポーカーを例に取り、質問をす
るにあたっては自らが持っているカードの内容を自覚して質問を進
める必要があるとした。

 菅代表代行はここで、昭和56年、自らが34歳のときに行った、
医薬品の治験を行う学者と、それを審査する中央薬事審議会の委員
が同一人物である可能性を追及した質問を例にとり、鋭い質問であ
ったがついに真相は分からず、自らが厚生大臣になって初めて真相
に触れることができたと述べた。しかし、この質問の後に多くの薬
事審の委員が入れ替わるなど、大きな影響を与えたと語った。

 菅代表代行は、心得の第三として、特定の政策テーマを生涯の課
題とし、それに徹底的に取り組むことで、問題に対する認識が深ま
るとともに、人脈もでき、より掘り下げた質問が可能になるとした。
そして菅代表代行は、自らがライフワークとしている土地問題につ
いては、すでに30回以上の質問を行っていると述べた。

 また、菅代表代行は参加議員の質問に答えて、質問をする相手の
官庁に対する事前説明については、徹底的にやり取りを行うことに
よって大臣の答弁が予測でき、自らの質問の構成を考えるのに役立
つと語った。 (引用終わり)

 実は私は4月30日、このような「勉強会」について民主党の3人
の幹部にメールを送ってあります。それは次の通りです。

        記

 小沢代表、菅代表代行、鳩山幹事長殿

 先日、民主党の広報、特にインターネット上のそれについて提言
をした者です。

 前回の私見については小沢代表から直接、肯定的なお返事をいた
だきありがとうございます。政権交代を心から願う者として、今後
に期待しています。

 千葉7区の補欠選挙での勝利は本当によかったと思います。展望
が開けました。

 これを機に、小沢代表のままで参院選やその後の総選挙を戦おう
という議論が出ているそうですが、そしてそれはそれで結構ですが、
そのような人事だけに関心が集まっているとしたら危険だと思いま
す。

 自民党はこのままでは引き下がらないということ、従って民主党
は自分の欠点を更に見つめて是正していかなければならないという
ことを、忘れてはならないと思います。

 そこで、第2回の意見をさせていただきます。

 それは、民主党の議員(国会議員、県会議員、市会議員)に対し
ては、それぞれの段階に応じた研修制度が作られていて、実行され
ているのですか、ということです。

 小沢代表はNHKの「クローズアップ現代」で「昔は雑巾掛けか
ら始めたものだ」と述べていましたが、「現代版雑巾掛け」を民主
党は制度化しているのですか、それを企画し実行する担当者が決ま
っているのですか、ということです。

 私の見るところでは、党内にきちんとした研修制度が無いのでは
ないかと思います。民主党の議員の方々と接していますと、例えば
集会での挨拶1つを取っても、「自分のやり方を確立しているな」
と思える人と、「何も考えていないな」と思われる人とがいます。
その差が大きすぎますし、後者の方が圧倒的に多いのです。

 換言するならば、現在の民主党の活動は「個人プレーが9割でチ
ームプレーが1割」ということになっていると思います。その欠点
のよく出たのが先日のメール問題だったと思います。

 県会議員は次にしても、まず、国会議員について、新人議員はも
ちろんのこと、中堅議員も年配議員も、時代はどんどん進んでいっ
ているのですから、定期的に研修を受けて、自分の議員としての能
力を向上させていかなければならないと思います。

 私の考えているのは、調査の仕方とか質問の仕方、いろいろな場
面に応じた挨拶や演説の仕方、ホームページなどの作り方、敵の謀
略から身を守る方法などです。

 もちろん最後は議員個人の考えでやっていいと思いますが、研修
を受け、互いに批評しあいながら、研鑽した上での個人プレーであ
るべきだと思います。そうでなければ民主党という組織を作ってい
る意味がないと思います。

 先日の勝利の後、羽田最高顧問が言っていましたように、「今回
のように皆が1つになれば自民党に勝てる」のですが、その「1つ
になる」というのは、単なる心構えの問題にとどまらず、具体的な
行動のあり方について「相互研鑽と個人の決定権」とを正しく結合
することを意味していると思います。

 「チームプレーと個人プレーとが半々の党」を目指すべきだと思
います。

 以上、衷心より私見を申し述べました。(引用終わり)

 残念ながらこのメールには秘書からも小沢代表からも何の返事も
いただいておりませんが、上の新聞記事を読めば分かりますように
事実上、一歩を踏み出したのです。

 これは評価したいと思います。

 同時に、全体像を描いてから行動する哲学主義的なやり方と、全
体像はともかくできる部分からやる経験主義的なやり方との違いも
よく分かる例だと思います。



教育の広場、第 227号、朝日新聞綱領の検討

2006年04月05日 | 政治関係
教育の広場、第 227号、朝日新聞綱領の検討

 (2006年04月05日発行)

 朝日新聞社には朝日新聞綱領というものがあるようです。4月2日の一面
に載っていました。まずそれを写します。

 一、不偏不党の地に立って言論の自由を貫き、民主国家の完成と世界平和
  の確立に寄与す。
 一、正義人道に基づいて国民の幸福に献身し、一切の不法と暴力を排して
  腐敗と闘う。
 一、真実を公正敏速に報道し、評論は進歩的精神を持してその中正を期
  す。
 一、常に寛容の心を忘れず、品位と責任を重んじ、清新にして重厚の風を
  たっとぶ。

 まず気になったことはこれを社是と言わないで綱領としたことです。普通
の会社では社是と言うのではないでしょうか。綱領などと聞くと、左翼政党
のような感じがします。

 では社是と綱領はどう違うのでしょうか。学研の大辞典を引いてみました
。社是には「その会社の基本的な経営方針」とありました。

 綱領には「ある物事・方針などの大元になる要点」というのと、「〔政党
・団体などの〕政策・運営方針のよりどころとすべきものを示したもの」と
がありました。

 ほとんど違いはないと思います。会社か団体かの違いくらいです。すると
、新聞社は普通の会社と違うから社是にしないで綱領にしたのでしょうか。


 まあ、それはいいとしましょう。しかし、ここではっきりさせたい事は左
翼政党(特に共産党)の場合、その党の本質を表現したものは綱領なのかと
いう問題です。

 どうも一般にはそう思い込まれているようです。少し古い話ですが、民主
党の管直人さんが、共産党との協力ができない理由として「綱領があるから
なあ」(多分、「綱領に社会主義、共産主義社会を目指すと書いてあるから
」という意味)のことを言っていたと思います。

 共産党を理論的に批判する人もたいてい綱領を批判します。規約を批判し
た人は、多分、私しかいないでしょう。

 しかし、私見では、共産党の本質を最もよく表すものは規約だと思います
。規約の冒頭には組織の目的が書かれてありますし、目的こそその組織の本
質だからです。

 今は変わりましたが、昔の規約には長々とした「前文」があり、そこにも
本質的な事が書かれてありました。

 分かりやすく言うならば、共産党は全体主義の党だと思いますが、なぜそ
うなったかと言いますと、その民主集中制が正しく理解されていないからな
のです。そして、それをねじ曲げる梃子が「理論と実践の統一」であり、「
批判と自己批判」なのです。これらは規約に書いてありました。

 綱領という日本語は多分「プログラム」の訳語だと思います。ですから、
その意味は規約で定められた目的を達成するために、現下の情勢分析に基づ
いてどういう手順を取るかを定めたものなのです。

 朝日の綱領に返ります。これは4つの項目から成っています。最初の2つ
は目的の表現でしょう。後の2つは手段を述べているのでしょう。言論機関
として、自分たちはどういう性質の言論を使うかを述べているのだと思いま
す。

 民主社会とか世界平和とか進歩的言論とかを言うことはそれ自体が既に1
つの立場であり、従って本当は不偏不党ではないのですが、そこまでは言い
ますまい。不偏不党とは「特定の政党、宗教、団体に与しない」という意味
に解釈しましょう。

 手段としての言論についてだけ言います。「真実を公正敏速に報道し、評
論は進歩的精神を持してその中正を期す」がやはり不正確だと思います。

 第1に、「真実」はここでは「事実」を強調した表現のつもりでしょうが
、実際の言論では、部分的事実と全体的真実の区別が大切です。部分的事実
に捕らわれることなく全体的真実を追求することがジャーナリズムでも学問
でも大切です。これの違いを知らないために沢山の間違いや混乱が起きてい
る現実に鑑みて、この用語は是正すべきでしょう。

 第2に、評論の中正という点については、紙面の現状から推測して、中正
な評論を掲げるという意味だと思いますが、それが正しいか疑問です。私見
では、或る評論への批判的な評論は読者からのものであっても、原則として
載せる、つまり「議論を尊重する」というスローガンを掲げるべきだと思い
ます。

 もう随分昔の事になりますが、国語学者の大野晋さんが「日本語の起源は
タミル語ではないか」という説を朝日紙上で述べた時、他の学者が批判し、
それが載りました。大野さんは答えました。すると又、批判者が批判しまし
た。そしてかなり何回も議論があり、ついに大野さんが「もう止めたい」と
言って打ち切りになりました。

 私は議論ではルールを明確にし、又ルールを時々見直しながらしなければ
ならないと思っています。基本的には2往復までで止めるべきです。

 それはともかく、民主社会だというのに、世間には議論が少なすぎると思
います。特に議論を中心にしなければならない学校とか言論機関でそれが少
ないのは問題です。

 ついでに、なぜ学校などで議論が敬遠されるかと言いますと、「実り多い
議論」「やってよかったなと思える議論」のためにはルールと方法と司会者
のリーダーシップが必要なのですが、ではそういうルールや方法とはどうい
うものか、どういうリーダーシップが必要かが研究されておらず、理解され
ておらず、知られていないからだと思います。

 最後に、1人の人にコラムを担当させるのも例えば10年とかの時間的上限
を定めたらどうでしょうか。具体的には、朝日新聞の夕刊の加藤周一さんの
「夕陽妄語」とか吉田秀和さんの音楽時評とか、ファンも多いと思いますが
、あまりにも長すぎるのではないでしょうか。

 これも朝日新聞に送ってみますが、多分、「参考にします」という答えく
らいしか返ってこないでしょう。


教育の広場、第 224号、寄り切りで勝たなければならない

2006年03月03日 | 政治関係
教育の広場、第 224号、寄り切りで勝たなければならない

  (2006年03月03日発行)

 民主党の永田寿康議員が謀略メールにひっかかって大失敗をした事件は、
同議員の2度目の謝罪会見でようやく収束に向かいそうです。

 多くの人がその原因を含めて発言していますが、私も一言します。

 私見によれば、根本は民主党が組織の体をなしていないということだと思
います。これはこれまでにも指摘しました。

 今回の失敗の直接の原因は、永田議員の衆議院での発言が事前に党内でし
かるべきチェックを受けていなかったということですが、それ以前に、一層
根本的には、民主党内では、多分、議員活動のあり方についての初歩的な教
育(研修)から始まって、中級の研修も、ましてや上級の研修も、「制度と
して」確立していないからだと思います(だから、前原代表は「代表は勝手
に発言していいのだ」と思い込んでいるようです)。

 自民党ではそれはそれぞれの派閥で行うようになってきたそうですが、そ
れを前回の選挙以降、派閥ではなく党として行うようにしようとかしている
と新聞では報じられています。

 自民党のことはともかく、民主党のこの研修制度の無さについては、実は
私は今回の事件の少し前、2月5日に経験的に感じました。

 というのは、2月5日、私の属する静岡7区の予定候補者である阿部卓也
さんの新年会が浜松のグランドホテルで開かれたのですが、私もそれに参加
したからです。

 その種の会合に参加するのは初めてでしたが、他のことはともかく、何人
かの人(ほとんどが民主党の代議士)の「挨拶」を聞いていて思ったことが
あります。私見では、その種の挨拶として適当だったのはたった1人(細野
豪志氏)で、前代表の岡田克也さんを含めて、それ以外の人の挨拶はみな落
第でした。

 そこで考えた事は、民主党ではこの種の挨拶はどのようにするべきかとい
うことを「組織として」研究しておらず、関係者に研修を施していないな、
ということでした。

 今回のメール事件の起きる前、民主党はいわゆる4点セットとやらで、楽
勝ムードだった小泉首相を追い込んでいました。又、ライブドア事件との関
わりでは、堀江貴文容疑者の資質の怪しげな点を見抜けなかった武部自民党
幹事長との対比で、それを見抜いた岡田さんの株が大いに上がっていました


 そこで岡田さんはかなり得意だったと思います。岡田さんという人は真面
目な人ですから、そんな事ではしゃいだりする人ではありませんが、前回の
「惜敗」(惨敗、ではない)の「真の原因」の反省をしていないということ
は言えると思います。

 岡田さんは年金未納問題で管直人代表が退いた後に、急遽代表になりまし
たが、直後の参議院議員選挙では、その真面目さが買われて「勝利」しまし
た。そして、この事が、「このままでいいんだ」という考えを無意識の内に
生んだのだと思います。

 そのために民主党の「根本的な欠点」を反省することなく「真面目さ」だ
けでやってきてしまったと思います。そのために前回の選挙では小泉首相の
「演出」に勝てませんでした。2480万票も取ったのに。

 その後、潔く代表を退いたのは当然としても、「根本的な反省」がないの
では困ります。

 岡田さんは2月からブログを始めました。ようやく外部の人との公開討論
を始めたのかと喜びましたが、それは「自分の決めた枠内だけでの公開討論
」(特定の政策課題だけしか取り上げない)だったようです。

 私は最初の挨拶的な投稿(コメント)の後、2回目には本気で次のコメン
トを送りました。

・・岡田さんは、12月26日のメルマガに次のように書いています。

 「民主党はいま、もう一度政策を再検討し、国民の立場に立った改革のメ
ニューをしっかりとつくり上げなければなりません。/ 同時に、全国からさ
らに人材を求めながら人を育てること。」

 政党が政策と組織(活動)の2面から成るとするならば、この2面を反省
したことは当然であり、正しいと思います。しかし、その内容には大問題が
あると思います。

 なぜなら、民主党の現状は政策は70点ですが、組織は10点だからです。そ
れに気づいていないからです。政党の組織の理想を台形型とするならば、民
主党の現状は逆ピラミッドです。

 そして、これは「全国からさらに人材を求めながら人を育てること」、つ
まり「勝てる候補者を探す」ことでは、是正できないからです。

 岡田さんはこのブログで「政策の再検討」をするようです。そして、「政
治スクールみえ」を開講して、人材を求めていくようです。

 では、質問します。

 党の末端組織の日常活動はどうするのですか。岡田さんが「負けた」本当
の理由は、政策でも候補者でもなく、党の末端組織の日常活動がなかったか
らではないのですか。選挙戦終盤の自民党と公明党の追い込みは組織があっ
たからこそだとは思いませんか。

 ごまかさずに答えてください。・・

 しかし、これは載せて貰えませんでした。そこで、私は、しばらくして岡
田さんの事務所宛に「なぜ載せないのだ」とメールを送りました。

 これに対して岡田さん(秘書の大塚さん)からは次の返事が来ました。

・・お問い合わせいただきありがとうございます。

 また、阿部卓也さんの新年会にご出席いただきましたことに、重ねて御礼
申し上げます。

 当ブログは、テーマごとに岡田かつやの考え方を述べ、それについて皆さ
んと議論を深めていくことを目的としています。議論の内容をより充実した
ものとするため、原則として、エントリーのテーマに関連したコメントのみ
を掲載させていただき、テーマと関連のないものや中傷を目的としたものな
ど、ブログの趣旨と異なるコメントは、掲載を控えさせていただいておりま
す。

 なお、他の個別テーマや一般的なご意見・ご質問等につきましては、大変
お手数ではございますが、 webmaster@katsuya.net まで Eメールをお寄せ
いただきますようお願いいたします。お寄せいただいた Eメールは岡田本人
も目を通しております。

 選挙で負けたことに関するご質問についてですが、末端組織の日常活動が
重要だというご指摘は、おっしゃるとおりです。岡田も毎週地元に帰り、座
談会などを通して後援会組織の強化に取り組んでおります。そういう意味で
は、阿部卓也さんの後援会の拡大は今後の課題かと存じますので、末永いご
支援のほどよろしくお願いいたします。・・

 私はその後、これに対する意見を送っていませんが、ここで1点だけ批評
しますと、ここから分かることは、岡田さんは後援会回りを党活動だと思っ
ているらしい、ということです。これでは民主党を本当の組織政党にするこ
とはできないだろうと思います。

 そして、堀江問題で同僚や新聞で褒められたので又々反省を忘れているな
、とも思いました(2月5日の挨拶でもそれに関係する事を話していました
が、聴衆はほとんど関心を示しませんでした)。

 社民党の福島党首も自衛隊は違憲状態だとかいう規定を盛り込んだそうで
す。格差拡大の問題と憲法9条の問題のどちらを主にするのか、相変わらず
揺れ動いているようですが、それ以前に、末端の日常的党活動のない社民党
が何を言っても意味がないと思います。

 今回の永田議員の質問は少し前の社民党の辻本議員の「総理、総理」の12
回連呼を思い出させてくれました。相撲に譬えるなら、横綱をけたぐりで倒
そうとしているようです。もちろんまぐれで決まることもあるでしょう。し
かし、野党の目的は横綱にたまに勝つことではなくて、横綱に5分以上の戦
績を残して自分が横綱になることです。そのためには寄り切りで勝てなけれ
ばなりません。

 これが分かっていないために、では寄り切りで勝つにはどうしたらいいか
という問題意識が出てこないのだと思います。

教育の広場、第 223号、言論の小さな力

2006年02月18日 | 政治関係
教育の広場、第 223号、言論の小さな力

   (2006年02月18日発行)     

 平成18年度の浜松市の予算案が発表されたようです。新聞にほん
の一部が載っていました。私は一番関心のある事を電話で確かめま
した。結果は次の通りです。

     職員の互助会への補助金  ペルー人学校への補助金

平成17年度 1億 550万円          145万円
      (約3700人、1人当 2,8万円) 

平成18年度     7414万円          145万円
     (約5700人、1人当 1,3万円)   

 予備知識を確認しておきます。

(1) 職員の互助会の人数が大きく増えたのは昨年の7月1日に合
併があったからです。

 (2) ペルー人学校は約1800万円あれば1年間の経費がまかなえま
す。一昨年の秋に各種学校の認可が出たために、昨年度から公的補
助を受けられるようになりました。

(3) 浜松にはブラジル人学校も6校あるようで、それらはまだ各
種学校の認可を得ていません。それらにも補助金を出すとなると約
900万円かかると役人は主張しています。

(4) この補助金は静岡県の私学助成金などを参考にして決めたそ
うです。

 さて、いずれせよ、職員の互助会への補助金は大幅に削減されま
した。なぜでしょうか。先方は「見直したから」と言っています。
背景にはもちろんこの補助金はヤミ給与だという時代の流れがある
でしょう。大阪市で特に問題になり、最近は削減どころか全廃する
所が相次いでいます。浜松市は下らないメンツにこだわって削減に
したのでしょう。全廃まで言いつづけるつもりです。

 今「言いつづける」と言いましたが、私としては、ペルー人学校
の補助金は増えませんでしたが、それと対比して職員への補助金を
問題にして質問し批判したことが「少しは」関係したと「感じて」
います。

 昨年の夏に、浜松市の教育委員会は何も言わない所なので、市長
宛に「教育長が物言わぬ教育長では困るではないか」とのメールを
送りました。そうしたら、その直後に、「教育長のページ」という
のが作られて、3つの話(校長会や教育後援会での話)が載りまし
た。先方は、牧野に言われたからではなく、「業務を見直したから
だ」と言っていますが、真相の推定はご賢察に任せます。

 ペルー人学校の件に帰りますと、私は1800万円全額補助するべき
だと考えています。たしかに憲法で言う「義務教育無償の原則」は
日本人のためのものです。しかし、日本に住む外国人に適用して悪
いという法律もありません。要はトップの判断であり、見識です。

 今、浜松市がそれを全額出したとします(金はあります)。する
と、浜松市の名声が高まります。つまり市としての「品格」が高ま
るわけです。すると、市民が市に対して誇りを持てるようになりま
す。この大メリットが1800万円で買えるとしたら、安いものです。

 今のようにペルー人学校への補助金が 145万円で校長の松本さん
(日本女性)が困っているようでは、我々は恥ずかしくて「浜松市
民です」などと言えません。

 東大の法学部を卒業して「理論志向が強い」と自称し、「体系的
で理論的な市政運営を目指す」などと知りもしない言葉を振り回し
て市民を脅している北脇市長にはこういう「市の品格」とか「市民
の誇り」ということが分からないようです。