現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

尺八「明暗各会派」の続き

2016-09-30 21:31:22 | 尺八・一節切

「明暗諸会派」の続き。

⑭《全国古典尺八楽普及会》
岐阜の「竹内史光」は、琴古流川瀬派 初代 「川瀬順輔」の
門下でしたが、谷北無竹より対山流本曲を、また折登如月や
乳井建道から根笹派錦風流を、小山峰嘯からは越後明暗を
学び「中部本曲同好会」を組織し、岐阜・愛知に多くの
門弟を育てた。


⑮《古典尺八研究会》
「桜井無笛」は中村掬風(きくふう)から一朝軒の曲を
伝承し、谷北無竹、小林紫山、津野田露風らからも明暗本曲を
修得。その弟子「門田笛空(もんでん てきくう)」が 今
会を引き継いでいる。


⑯《明暗蒼龍会》
岡本竹外の門下による会。現会長は高橋峰外。三橋貴風や
徳山隆(慶応卒)も 岡本竹外から学んでいる。


⑰《海童道》(わだずみどう)
明治44年福岡生まれの「海童(田中)普門」は、当初は
「博多一朝軒の出」と名乗っていたが、後「普化宗管長」を
自称し、さらに「海童道」の宗祖となる。尺八を「法竹
(ほっちく)」と称し、禅の哲理を説き、呼吸法と音色に
独自の境地を開拓した。それは「前衛音楽」として、
武満徹や現代音楽家の注目を浴び、昭和40年代の尺八
ブームの火付け役となった。「横山勝也」の他に弟子
はとらず、舞台演奏には一切出演せず“伝説の達人”で
ある。


⑱《国際尺八研修館》
「海童道」の唯一の弟子「横山勝也」は「海童道」の
「道曲」をさらに舞台芸術の域に高め、「海童道」を
世界に知らしめる広告塔となった。
「横山勝也」は、静岡県清水市の琴古流の名人であり
製管師「横山蘭畝」の息子であり、福田蘭憧にも指示し、
海童道祖とは対極の洋楽的な奏法も身につけ、「三本会」
「音楽集団」(後退団)で大活躍した。多くの門弟を育て、
岡山県の美星町に廃校となった小学校を改修して《国際
尺八研修館》を設立。今、門下生によって定期的に
講習会が開催されている。


⑲《直簫流尺八》
横山勝也と二代目酒井竹保に古典尺八を学んだ田嶋直士が
主宰。「海童道」の「道曲」の楽譜を出版したことで、
『手向』などの曲が、一般尺八家でも吹けるようになった。


⑳《如道会》
神(じん)如道は弘前市に生まれ、根笹派錦風流の
折登如月の弟子。琴古流を学ぶと共に、尺八本曲研究のため
数十年にわたって全国を行脚して、各地に伝わる本曲の採譜に
努めた。そして、普化尺八を中心とする尺八古典本曲を
集大成して、独自の芸風を立てた。現在の会主は子息の
「神 如正」がNHKを退職して、「神如道」の曲の
継承と会員の増強に努めている。


21《百銭会》
善養寺惠介(ぜんようじけいすけ)が主催。善養寺の父親が
神如道の弟子で、恵介は、父から幼少より古典本曲を学び、
また、東京芸大に入って琴古流の人間国宝「山口五郎」にも
師事している。




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