現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

松本清張が明らかにした「帝銀事件」の真相

2020-02-07 20:02:19 | 虚無僧日記

昭和23年2月4日 私の誕生日。その日の新聞を見ると

帝銀事件のことが大々的に取り上げられている。

帝銀事件は、1948年(昭和23年)1月26日東京都豊島区

帝国銀行椎名町支店で発生した毒物殺人事件。

犯人として逮捕されたのがテンペラ画家の平沢貞通

松本清張は「戦後の黒い霧」で、戦後史の闇の解明に

挑んだ。そして1959年に発表した『小説帝銀事件』ですでに

731部隊の存在を明らかにしている。

松本清張によれば、警察は、毒物の扱いに熟知していた

731部隊の隊員が犯人とにらんでいたが、GHQからの

圧力で、731部隊の調査は突然止められた。

そして強引な理屈をつけて逮捕されたのが平沢貞通。

平沢を自白に追い込んだのは、吉展ちゃん誘拐事件などで

名を馳せる伝説の刑事平塚八兵衛

平沢は毒物の知識など無く、その入手経路も不明のまま

犯人に仕立てられ、死刑判決となった。

帝銀事件では、青酸化合物を2回に分けて飲ますなど、その

毒物の致死量を熟知したものでなければ起こせない犯行。

使われた毒物も器具も731部隊の物とまで明らかになりながら

GHQの命令で捜査が中断された。アメリカが、731部隊の存在を

ひた隠しにしようとしたことが明らか。つまり、アメリカは731部隊が

人体実験で得たデータをに手にすることにより、その罪を反故にする

密約を交わしていたという。

 

松本清張はそこまで、事件の真相を積み上げながら、これを

「小説・帝銀事件」。つまりフィクション(作り話)の小説として発表した。

そうせざるを得ない圧力があったのだろう。

 



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