【謝罪】
原因不明のまま、ブログ左右サイドバーがページ下部に移動してしまいました。ブログ管理者に修正をお願いしていますが、私自身のHTMLタグの間違いが原因だと分かりました。8月5日午後5時15分頃直りました。
ご迷惑をお掛けしたことを謝罪します。
「生活の党と山本太郎となかまたち」
《8月4日 、「戦後70年談話」のあり方についての小沢一郎の談話)》
こんにちは、生活の党と山本太郎となかまたちです。
小沢一郎代表は8月4日、「戦後70年談話」のあり方について、と題する談話を発表しました。党
ホームページに掲載してあります。是非ご一読を。
8月4日午後の参院平和安全法制特別委員会で、同盟国が戦争、もしくは戦闘しているとき、国連憲章の目的に添って同盟国の要請で武器を除く弾薬提供や武器及び他国軍兵士の輸送、さらに給油や給水の提供等の協力支援活動を行うことができるとする「国際平和支援法」(正式名:国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律)に基づいた自衛隊の後方支援での物品提供が可能である弾薬の内、福島瑞穂がミサイルも含まれるのか、確認の質問を行った。
福島瑞穂「後方支援と言うときに弾薬は提供できるが、武器は提供できない。で、それで劣化ウラン弾や、それからクラスター爆弾は弾薬であって、武器ではない。
本当ですか。クラスター爆弾や劣化ウラン弾、武器でしょう」
中谷元「劣化ウラン弾やもクラスター爆弾も、これは弾薬、これは弾薬でございます」
福島瑞穂「冗談じゃないですよ。じゃあですね、消耗品が弾薬であるという変な定義、この間おっしゃりましたね、だったら、ミサイル、大砲弾、これ弾薬ですか」
中谷元「ハイ、あの、ミサイルにつきましてはこれは日米のアクサに基づく手続き品の取組みにつきまして米国の国内、えー、の、あの、理由によりまして協議をしておるわけでございますが、あのー、敢えて当てはめると弾薬に当たると整理することができるわけでございます」
「日米のアクサ」についてなんの知識もなかったから、ネットで調べてみた。「アクサ」とは、〈米国軍が同盟国の軍隊との間で物資や役務の相互利用を行う枠組みを定める二国間協定の米国内法上の名称。物品役務相互提供協定〉のことで、日米間でも1996年に日米共同訓練・国連平和維持活動(PKO)・人道的国際救援活動を対象とする「日米物品役務相互提供協定」として締結されたという。
中谷元は、ミサイルについては日米で協議中ではあるが、「敢えて当てはめると弾薬に当たると整理することができる」と言っている。
既に法案は出来上がっていて、衆議院では賛成多数で成立・通過して、参議院に廻されている。だが、現在はミサイルは「弾薬に当たると整理することができる」段階だと言う。
大体が「国際平和支援法」で提供できる物品の中に「弾薬」という言葉は明記されていない。「第3章雑則 物品の譲渡及び無償貸付け 第12条」で、〈防衛大臣又はその委任を受けた者は、協力支援活動の実施に当たって、自衛隊に属する物品(武器を除く。)につき、協力支援活動の対象となる諸外国の軍隊等から第3条第1項第1号に規定する活動(以下「事態対処活動」という。)の用に供するため当該物品の譲渡又は無償貸付けを求める旨の申出があった場合において、当該事態対処活動の円滑な実施に必要であると認めるときは、その所掌事務に支障を生じない限度において、当該申出に係る物品を当該諸外国の軍隊等に対し無償若しくは時価よりも低い対価で譲渡し、又は無償で貸し付けることができる。 〉と規定しているのみである。
政府側の国会答弁を受けてなのだろう、マスコミが武器は提供できないが、弾薬は提供できると解説しているし、福島瑞穂も「弾薬は提供できるが、武器は提供できない」と質問しているから、弾薬は自衛隊に属する物品の中に入っていることになる。
要するに弾薬は政府側の国会答弁の説明の中で明らかになった提供品目と言うことになる。誰かが「武器を除く自衛隊に属する物品とは何と何なのか」と質問し、その中で、「弾薬」を挙げたということなのだろう。
福島瑞穂が「消耗品が弾薬であるという変な定義」と言っているが、この定義も「国際平和支援法」の条文のどこにも触れていないから、政府側答弁の中で明らかにされた定義ということなのだろう。
ミサイルが「弾薬に当たると整理することができる」と中谷元が答弁している以上、後方支援活動で提供できる自衛隊に属する物品として計算しているからだろう。
計算していなければ、「弾薬には当たりません」と明快に否定するはずである。
これも福島瑞穂が質問したことによって、曖昧ではあるが、政府側答弁で明らかにされたことになる。誰も質問しなかったなら、後方支援活動で提供されて初めて、国民はミサイルが弾薬に当たることを知ることになる可能性も否定できない。自衛隊が提供したことをマスコミが関知しなければ、政府は秘密に付し、国民は知らないままでいる可能性も否定できない。
だが、福島瑞穂はこういった危険な可能性についての質問は一切行わなかった。弁護士をしていたなら、もう少し論理的であっていいはずだが、「冗談じゃないですよ」とか、「インチキだ」とか、「ダメですよ」とか、非論理的・情緒的対応に終始した。
福島瑞穂「ハイ、ミサイル、人工衛星も全部、ミサイルも弾薬とおっしゃった。全部弾薬とおっしゃって、これ凄いことですよ。こんなね、インチキを許してはならないですよ。つまり今までは弾薬、カッコ武器も含んで提供できなかったんですよ。
後方支援できなかった。それを弾薬はできる。ニーズがあるからってやって、クラスター爆弾も劣化ウラン弾もミサイルも全部弾薬だなんて、定義おかしいですよ。こんなインチキ、ボクちゃんのためのボクちゃんによるボクちゃんのための定義をやっちゃダメですよ。
こんなあり得ない定義を言って、ミサイルを弾薬だなんて言ってはダメですよ。総理、どうぞ」
安倍晋三「弾薬と武器はですね、定義についてはもう既に防衛大臣が答弁したとおりでございますが、クラスターについては、これは禁止条約に加盟をしておりますから、クラスター爆弾については日本はそもそも所有をしておりませんから、このクラスター爆弾を提供するということはあり得ないわけであります。
劣化ウラン弾もそうであります。これは先程福島委員がまるで日本がですね、それを提供するかの如くおっしゃったから、今ないということを申し上げたとおりであります。
で、消耗品については、これは弾薬という範囲に入っているということでございます」
福島瑞穂「ミサイルは消耗品ですか」
中谷元「先程ご説明しましたけども、ミサイルにつきましては日米のアクサ、これの手続きに於いてですね、物品の相互提供の対象としておりません。
また、重要影響事態等に於きましても他国の軍隊に対する提供の対象としては想定していないということでありますが、先程お話を致しましたように弾薬と武器の定義に敢えて当てはめるとすれば、弾薬に当たるという整理をすることができるということでございます」
福島瑞穂「私も法律家ですから、ミサイルも劣化ウラン弾もクラスター爆弾も弾薬だというのは驚きです。日本はクラスター禁止条約に批准をしておりますが、これまでも運び、これまでも提供できるって、こんなふうに言われたら、何だってできますよ。
クラスター爆弾とそして劣化ウラン弾は武器じゃないんですか。武器と弾薬をこんなふうにやってですね、何でもできるとしたら、ダメですよ。まさに本当に言葉遊びをやって、何でもできるとするのはダメですよ」
他の質問に移る。
安倍晋三初め政府側は自衛隊の新たな後方支援活動で自衛隊員のリスクは高くなることはないと断言している。2015年5月20日党首討論でも安倍晋三は後方支援地域で、「戦闘が起こったときにはただちに部隊の責任者の判断で一時中止をする。あるいは退避するということを明確に定めている」とか、「戦闘に巻き込まれることがなるべくないような、そういう地域をしっかりと選んでいく」と言い、その他でも任務遂行中の自衛隊が襲われた場合でも、「自己保存型の武器の使用しかできない。もし攻撃を受けたなら、応戦をするということではなくて、応戦しながら業務を継続するということではなくて、直ちに退避に移る」等々言い募ってリスク増大を否定しているが、ミサイルが後方支援活動で提供できる自衛隊に属する物品の中に入っているという情報を同盟国に戦闘や戦争で敵対する外国、もしくはテロ集団が手に入れたなら、既に手に入れているだろう、そういった外国・テロ集団にとっては非常に大きな脅威となる。
当然、そういった外国・テロ集団は日本の自衛隊が後方支援活動に加わったなら、例えミサイルを積んでいなくても、積んでいる場合をも想定する危機管理で以て自衛隊の後方支援活動を阻止する攻撃態勢を取らなければならなくなる。
阻止しなければ、万が一提供された場合のミサイルで自分たちが攻撃され、壊滅の危険性も出てくる。阻止のための攻撃は厳しいものとなり、一時中断だとか退避だとか、簡単には許してくれないだろう。自衛隊にとってそこが戦闘に巻き込まれる危険性の少ない場所であっても、敵側からしたら意味もないことで、敵側にまで同じ条件を当てはめることはできない。
自衛隊の輸送トラックに味方の誤射や誤口撃を防ぐ意味でも日の丸を付けない訳にはいかないから、それが目印となって執拗に狙われる確率は高くなる。
あるいは敵の攻撃を避ける意味で軍輸送トラック荷台の幌の天井に日本語と英語とイスラム語で「ミサイルは積んでいません」とでも大書して、リスク回避策とするとでも言うのだろうか。
誰も信用しないし、却って疑われることになるだろう。
ミサイルを消耗品の弾薬の一つとして、自衛隊が後方支援活動で同盟国軍隊に提供できる物品にされるかどうかのみに拘ってはいられない。自衛隊と同盟国軍隊との間のミサイルの遣り取りによって自衛隊及び自衛隊員のリスクがより増大する形で絡まないはずはないし、そういった側面からの議論でなければならない。