僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

電話

2021年10月16日 | 日記
月忌回向でのことです。

車に戻ると
家内の携帯に着信がありました。

「少しお持ちください」

家内の手渡す形態を受け取ると
知らない男性の声が聞こえてきました。

「〇〇の親戚のものですが・・・」

身寄りのない〇〇さん。
お盆経の時に肺がんで入院すると聞いていました。

もう手術はできない。
そう言ってさみしそうに笑う姿。

放射線治療と飲み薬。

「もうすぐ死ぬよ」

どんな気持ちでいるのか。
私は何も言えませんでした。

「覚悟してください」という先生の言葉を受けて
他県に住む親戚の方が動き出しました。

今すぐというわけではないのですが
その時はよろしくお願いします。

耳に残る言葉をかみしめながら
私は家路を急ぎました。

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