私は月忌回向で、介護施設にお伺いすることがあります。
そんな時は、お坊さんとわからないようにします。
僕の場合は、ジャージを上から着ます。
それこそ、「危ない人に見える」って、家内は言います。
でも、この暑さじゃコートは着れないし、
セーターも、おかしいでしょう?
法衣の上に、Tシャツ・・・。
想像するだけで、恐ろしい。
「だからって、どうしてジャージなの?」
って聞かれると、返事はできませんけれど・・・。
以前、他のお坊さんから、
「法衣を着て、介護施設に行くと、
入所者の人たちが動揺する」と聞いたことがあるからです。
やっぱり、「誰か死んだ?」
って思われるかもしれません。
この季節ジャージは、すごく暑いけれど、我慢、がまん。
そんな、介護施設でのお話です。
ある檀家さんが、私に言いました。
「毎日、夕方になると、他の人の部屋に、
会社帰りの、子供たちが面会に来ているの。
でも、私はいつも一人ぼっち。
それが、すごくさみしい」
まるでひとり言のように話す姿が、
さみしい胸の内を表していました。
そんなに長い時間でなくてもいい。
家族に会いたい・・・。
私は、何も言えませんでした。
シーンとした、館内。
廊下に並ぶ、いくつものドア。
その中には、家族が訪れるのを待っている人たちがいます。
私はエレベーターのボタンを押しながら、
何度も後ろを振りかえりました。
そんな時は、お坊さんとわからないようにします。
僕の場合は、ジャージを上から着ます。
それこそ、「危ない人に見える」って、家内は言います。
でも、この暑さじゃコートは着れないし、
セーターも、おかしいでしょう?
法衣の上に、Tシャツ・・・。
想像するだけで、恐ろしい。
「だからって、どうしてジャージなの?」
って聞かれると、返事はできませんけれど・・・。
以前、他のお坊さんから、
「法衣を着て、介護施設に行くと、
入所者の人たちが動揺する」と聞いたことがあるからです。
やっぱり、「誰か死んだ?」
って思われるかもしれません。
この季節ジャージは、すごく暑いけれど、我慢、がまん。
そんな、介護施設でのお話です。
ある檀家さんが、私に言いました。
「毎日、夕方になると、他の人の部屋に、
会社帰りの、子供たちが面会に来ているの。
でも、私はいつも一人ぼっち。
それが、すごくさみしい」
まるでひとり言のように話す姿が、
さみしい胸の内を表していました。
そんなに長い時間でなくてもいい。
家族に会いたい・・・。
私は、何も言えませんでした。
シーンとした、館内。
廊下に並ぶ、いくつものドア。
その中には、家族が訪れるのを待っている人たちがいます。
私はエレベーターのボタンを押しながら、
何度も後ろを振りかえりました。