goo blog サービス終了のお知らせ 

新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

心ふるえる風景 北中部イタリア編⑧ ヴィチェンツァの劇的構成の劇場で 素晴らしい音楽に包み込まれた

2025-04-08 | 心ふるえる風景 北中部イタリア編

 ヴィチェンツァはイタリア北部 パドヴァとヴェローナとの中間に位置する人口12万人の街

 ルネサンスの天才建築家アンドレア・パッラーディオの建築が 街中に展開されており

 この街は「パッラーディオの街」として有名だ

 

 その彼の最期の作品である オリンピコ劇場を見に出かけた

 駅からパッラーディオ大通りを歩いて 突き当りにその建物が見えてくる

 中に入って驚かされるのがその舞台だ 正面に横に広がる大きな門が存在する

 門と言っても単なる仕切りではなく 王宮の城壁を連想させる造りで

 各所に彫像が配置されるなど 壮大な広がりを持っている

 

 さらに入口の奥には壮麗な建築群に挟まれた大通りが見通せ 上空には空がのぞいている

 この情景は古代エジプトに栄えたテーベの街が 再現されたものだという

 

 観客席は階段座席になっており 後方の柱の上には28体の彫像が並ぶ

 演劇が始まらなくても すでに劇が進行しているのではないかとさえ思わせる空間が広がっている

 

 そんな内部にびっくりしている時 座席後方から音楽が流れてきた

 讃美歌だ それも男女混成の合唱曲

 振り向くと 私たちより少し前に入場していたドイツ人の団体が歌い始めていた

 多分プロかセミプロの集団らしく 朗々と響く楽曲は劇場の素晴らしい音響効果と相まって

 場内を包み込むように 響き渡った

 

 劇的な舞台と 劇的な音楽 

 思いもよらない大きなプレゼントをもらったような 幸せな気分に浸された時間だった

 

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。