月水食堂のお弁当

地産地消と昭和の香りをコンセプトにした安くておいしいお弁当を届けます。

還らぬ人を悼む時

2010-06-19 12:56:15 | 日記
元メンバーのカトリーヌが、泣いて電話をかけてきた。

ルーシーの死があまりにショックだったのだ。

カトリーヌの実家は、ルーシーの家の隣にある。
カトリーヌ自身、昨年秋に弟を亡くした。
その悲しみでオーバードーズ(薬を飲み過ぎる行為)し、入院。一時は生命すら危ぶまれた。

夫の献身的な支えと生命力で、危機を脱出。
カトリーヌは、歯科医院リチャード&ビビアン家の家事手伝いを長年続けてきたが、今は、体を休めながら細々と暮らしている。


カトリーヌは50歳。感受性が強く、人の痛みのわかる女性だった。

ルーシーが死んだことで、弟を失った悲しみが蘇り、また再燃するのではと心配である。

人の命ははかない。

ルーシーは自ら命を絶ったわけではないが、自分の将来を案じ、衰弱した体を治療することを頑なに拒んだという。

「お母さん、もういいよ」

受診を促す母に微笑み、首を振ったという。

命の限り生きていくことが美しいとされる。

しかし、私には自死を責める気持ちがない。

あまりに辛い人生から、リタイアする人たちに対し、「お疲れさま。もう苦しまなくていいんだよ」
つい、言ってしまいたくなり、そんな自分を悲しく思う。

ルーシーや過去に逝ってしまったメンバーたちを思い出す度、無力感に襲われるのだ。