[WWF]へーげる奥田の空談言説

サークル「WWF」主宰・へーげる奥田が適当に告知したり興味の対象について論じたりするウェブログである。

エコ偽装

2008-01-21 00:09:39 | Weblog
さて、巷間騒がれている製紙会社のエコ偽装問題ですが、どうも釈然としませんですな。これは食品偽装とかとはかなり違う性格のもののように思えます。
もちろん、法令遵守の観点から当該企業がよくなかったことは当然ですが、今回の状況の背後にはいろんなオトナの事情があり、結果として製紙会社がビンボ籤を引いた、というような気がします。

まず古紙配合率の基準が技術水準を無視して策定されていたんじゃないかという気がしてしょうがありません。メーカーはさかんに品質水準に満たなかったのでとか言ってましたが、おそらく古紙配合率があまり高いと、印刷する際に機械で不備が生じたりしてクレームがばんばん来ていた、とかそういう状況ではなかったかと想像するですよ? じっさい今回のケースについて偉そうに批判している新聞とかだって、印刷の関係でもっと品質がよくないとダメだとかさんざんクレームつけて、あまり古紙配合率が高い紙を使いたがらなかったみたいな話も聞きます。ハガキだって似た状況だったんじゃないでしょうか。発注元の客先企業から、「こんなんじゃ印刷機にかけられないよ! もっとちゃんとした品質のを入れろ」とか言われたら、一般のメーカーとしては飲まない訳にはいかないでしょうからねえ。
結局、人間系はたいして気にしなくても、印刷とかの機械でいろいろ問題が出てきちゃうという実際の業務上の状況を無視した結果ではないかと想像するわけです。まああくまでも状況証拠しかない想像ですけどね。
ただ、私なんかも内部監査で指摘事項を出す場合、社内ルールにあるからといっても、実業務の状況から現実離れした決めごととかに対してはとても気を遣います。いい加減でコンプライアンス違反な業界慣例なら厳しく正すのが筋ですが、あまりにも理想論的なルールは結局いろんなところに問題を引き起こしますな。

だいたい、生産の部門で出た問題はやたら騒がれますが、一方のリサイクル側はどうなんだという感じもします。なんですか、こないだナニゲにさらっと報道していましたが、プラごみの分別とかやらせておいて、なんか結局一緒に燃やしているケースがけっこう多いということらしいじゃないですか。「最近の焼却炉は高温の仕様なのでプラも燃やせるんですよ」とか偉そうに言ってましたが、これも立派なエコ偽装ですよな。なんのために消費者が高い工数をかけて分別してると思ってんだってことです。以前の半透明のゴミ袋のときも公官庁のいい加減なルールでずいぶんムダが出たみたいですし。今回なんか誰も糾弾しようとしないのがムカつきますな。
まあ、エコもいいんですが現実的なレベルの基準を作るか、あるいは社会全体がもっと壮絶な覚悟を決めるかしないとダメな問題なんでしょうねえ。

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