.
電子基準点のデータから、有料メルマガ「週刊MEGA地震予測」などで地震予測サービスを行っている、東京大学名誉教授の村井俊治氏(JESEA・地震科学探査機構)という方がいます。
これまで当サイトでは、村井俊治氏らのGPSデータの取り扱い方はデタラメであり、地震予測もほとんど当たっていないことを紹介しています。
・2015年2月の岩手県沖の地震を、予測できず
・2015年1月までに東日本大震災以来の大地震が起きるとの予測→ハズレ
・2014年9月に週刊ポストに掲載したほとんどの予測領域で、全く大きな地震が起きず
・2014年9月の茨城県南部の地震を、予測できず
・2104年3月までに南海トラフ巨大地震が起きるとの予測→ハズレ
今回も、またもや村井俊治氏の地震予測がハズレたことを紹介します。
■
村井俊治氏は、今年はじめ、「日刊ゲンダイ」において、以下の地震予測を発表しています。
(日刊ゲンダイ2015年1月5日号。下線は本サイトによる。)
…要するに、東北の日本海側が沈降しているので、2015年1月から3月までの間に大地震や火山噴火が起こる、という予測です。しかし、予測期間内に該当するような地震も噴火も起きず、この予測も、見事にハズレました。
なお、この記事で村井氏は、「東成瀬、栗駒あたりはボコボコ動いています」などと言っています。ですが、すでに本サイトで指摘しているとおり、これら座標値の変動は単なるGPSデータに恒常的にみられるノイズであって、ボコボコ地面が動いているというのはデタラメです。付近にお住まいの皆様は、このような嘘を真に受けて過剰な心配をなされないよう注意してください。
またそもそも、「東北地方の太平洋側が隆起し日本海側が沈降している」というのは、プレート境界での大地震に伴う周知の余効変動であり、2011年3月の地震発生直後から、継続して観測されているものです。村井氏は、さも最近になって彼が発見したかのような言い方をしていますが、そういうワケではありません。
■
また、村井俊治氏らJESEAは、今年2月の岩手沖と徳島の2つの地震について、「昨年12月17日のメルマガで要注意地域として挙げていた」などと得意げに宣伝(こちら)しています。
ですが、彼らが発行するメルマガの内容を実際にみると、全くマトモな地震予測になっていない代物であることがわかります。昨年12月17日発行の彼らのメルマガ「週刊MEGA地震予測」の内容を、実際にみてみましょう。

…ここに挙げられた「要注意地域」に該当するであろう地域を、日本地図に描いてみますと、以下のようになります。

…ハッキリ言って、国内の地震が多い領域のほぼ全部を網羅しています。
村井氏らのメルマガは、文字で予測領域を列挙しているので、特定の地域をピンポイントで名指ししているかのように錯覚するかも知れません。ですが、図に描けば一目瞭然、単なる下手な鉄砲なのです。これだけの下手な鉄砲を打って、上記2つの地震を的中させたと得意げに吹聴している、それが村井俊治氏らJESEAの実態です。
なお、震度5以上の地震が発生する可能性が高い「要注意地域」とやらの予測期間は長くても3ヶ月で、このメルマガ発行から3ヶ月以上が経過しています。ですが、この期間内に震度5弱以上を観測した地震は、岩手県沖と徳島県南部の、2つしかありません。つまり、この2件以外に6つある「要注意地域」との地震予測は、ことごとく全て外れているのです。
こうした異常に広い予測領域や、ハズレ予測の数を考慮すれば、村井俊治氏らJESEAによる地震予測は、ほぼタラタメと言って良い的中率しかないことが分かります。なお、最近のメルマガでは(公開されていないのでここで引用することはできませんが)、要注意地域などで挙げられる地域がさらに増えており、ほとんど日本全国を網羅してしまっています。
■
村井俊治氏らJESEAのように、「予測を出したが地震が発生しなかったケース」を正直に開示しない地震予測は、その時点で信用できないと判断して良いと思います。それが嫌なら、彼らは過去の予測実績を全て公開するべきです。その意味では、数ある地震予測サービスのなかで、定量的に全予測実績を公開している地震解析ラボの態度は、評価されるべきでしょう(ただし予測精度は地震解析ラボも出鱈目と同レベルですが)。
なお、村井俊治氏らJESEAによる地震予測のデタラメさについては、すでに繰り返し指摘しています。ぜひ併せてご参照ください。
村井俊治氏の地震予測を信じてはいけません(3)
村井俊治氏の地震予測を信じてはいけません(2)
村井俊治氏の地震予測を信じてはいけません(1)
.
電子基準点のデータから、有料メルマガ「週刊MEGA地震予測」などで地震予測サービスを行っている、東京大学名誉教授の村井俊治氏(JESEA・地震科学探査機構)という方がいます。
これまで当サイトでは、村井俊治氏らのGPSデータの取り扱い方はデタラメであり、地震予測もほとんど当たっていないことを紹介しています。
・2015年2月の岩手県沖の地震を、予測できず
・2015年1月までに東日本大震災以来の大地震が起きるとの予測→ハズレ
・2014年9月に週刊ポストに掲載したほとんどの予測領域で、全く大きな地震が起きず
・2014年9月の茨城県南部の地震を、予測できず
・2104年3月までに南海トラフ巨大地震が起きるとの予測→ハズレ
今回も、またもや村井俊治氏の地震予測がハズレたことを紹介します。
■
村井俊治氏は、今年はじめ、「日刊ゲンダイ」において、以下の地震予測を発表しています。

…要するに、東北の日本海側が沈降しているので、2015年1月から3月までの間に大地震や火山噴火が起こる、という予測です。しかし、予測期間内に該当するような地震も噴火も起きず、この予測も、見事にハズレました。
なお、この記事で村井氏は、「東成瀬、栗駒あたりはボコボコ動いています」などと言っています。ですが、すでに本サイトで指摘しているとおり、これら座標値の変動は単なるGPSデータに恒常的にみられるノイズであって、ボコボコ地面が動いているというのはデタラメです。付近にお住まいの皆様は、このような嘘を真に受けて過剰な心配をなされないよう注意してください。
またそもそも、「東北地方の太平洋側が隆起し日本海側が沈降している」というのは、プレート境界での大地震に伴う周知の余効変動であり、2011年3月の地震発生直後から、継続して観測されているものです。村井氏は、さも最近になって彼が発見したかのような言い方をしていますが、そういうワケではありません。
■
また、村井俊治氏らJESEAは、今年2月の岩手沖と徳島の2つの地震について、「昨年12月17日のメルマガで要注意地域として挙げていた」などと得意げに宣伝(こちら)しています。
ですが、彼らが発行するメルマガの内容を実際にみると、全くマトモな地震予測になっていない代物であることがわかります。昨年12月17日発行の彼らのメルマガ「週刊MEGA地震予測」の内容を、実際にみてみましょう。

…ここに挙げられた「要注意地域」に該当するであろう地域を、日本地図に描いてみますと、以下のようになります。

…ハッキリ言って、国内の地震が多い領域のほぼ全部を網羅しています。
村井氏らのメルマガは、文字で予測領域を列挙しているので、特定の地域をピンポイントで名指ししているかのように錯覚するかも知れません。ですが、図に描けば一目瞭然、単なる下手な鉄砲なのです。これだけの下手な鉄砲を打って、上記2つの地震を的中させたと得意げに吹聴している、それが村井俊治氏らJESEAの実態です。
なお、震度5以上の地震が発生する可能性が高い「要注意地域」とやらの予測期間は長くても3ヶ月で、このメルマガ発行から3ヶ月以上が経過しています。ですが、この期間内に震度5弱以上を観測した地震は、岩手県沖と徳島県南部の、2つしかありません。つまり、この2件以外に6つある「要注意地域」との地震予測は、ことごとく全て外れているのです。
こうした異常に広い予測領域や、ハズレ予測の数を考慮すれば、村井俊治氏らJESEAによる地震予測は、ほぼタラタメと言って良い的中率しかないことが分かります。なお、最近のメルマガでは(公開されていないのでここで引用することはできませんが)、要注意地域などで挙げられる地域がさらに増えており、ほとんど日本全国を網羅してしまっています。
■
村井俊治氏らJESEAのように、「予測を出したが地震が発生しなかったケース」を正直に開示しない地震予測は、その時点で信用できないと判断して良いと思います。それが嫌なら、彼らは過去の予測実績を全て公開するべきです。その意味では、数ある地震予測サービスのなかで、定量的に全予測実績を公開している地震解析ラボの態度は、評価されるべきでしょう(ただし予測精度は地震解析ラボも出鱈目と同レベルですが)。
なお、村井俊治氏らJESEAによる地震予測のデタラメさについては、すでに繰り返し指摘しています。ぜひ併せてご参照ください。
村井俊治氏の地震予測を信じてはいけません(3)
村井俊治氏の地震予測を信じてはいけません(2)
村井俊治氏の地震予測を信じてはいけません(1)
.