横浜地球物理学研究所

地震予知・地震予測の検証など

2016年12月28日(水) 21:38頃 茨城県北部を震源とする地震

2016年12月29日 | 地震情報
2016年12月28日(水) 21:38頃、茨城県北部を震源とする地震(速報M6.3、深さは10km)が発生しました。

高萩市下手綱で震度6弱、日立市十王町友部で震度5強を観測しています。


  (気象庁地震情報)

この辺りは2011年の巨大地震直後から、東西張力の正断層型の浅い地震が急増した所。今回の地震の機構解も、ほぼ東西方向に近い張力の正断層型が出ています。

  (気象庁HPの図より作成)

2011年4月11日には、今回の震源より少し北の福島県浜通りで、同じく正断層型の地震M7.0(深さ6km、いわき市などで震度6弱)もありました。

福島浜通り南部~茨城県北部は震災直後から東西張力の正断層地震が続いており、今回も同じ型ですから、広い意味で巨大地震の余震のひとつと言って良いのでしょうね。
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2016年11月22日(火) 5:59頃 福島県沖を震源とする地震

2016年11月22日 | 地震情報
2016年11月22日(火) 5:59頃 福島県沖を震源とする地震(暫定値M7.4、深さ25km)が発生しました。

白河市、いわき市、高萩市などで震度5弱を観測しています。


  (気象庁地震情報)

発震機構は、北西←→南東の張力軸の正断層型のようです。約2時間半前の3:26にも、ほぼ同じ位置で同じ機構の、前震と思われるM4.6(最大震度2)がありました。


  (気象庁HPの図より作成)


岩手から茨城にかけての太平洋側は、2011年の巨大地震後の大きな余効変動もまだ続いているところで、それに伴う余震のひとつと言って良さそうです。

また、この地震で、福島県と宮城県に津波警報が出ました。気象庁から津波の観測波形が発表されています。おおむね引き波が最初に来たようです。仙台港で1.4m、相馬で0.9mの津波が観測されたとのことです。


  気象庁報道発表資料(H28.11.22 8:00)


浅い地震ですので、余震も多く続くことが予想されます。
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2016年10月21日(金)14:07頃 鳥取県中部を震源とする地震

2016年10月21日 | 地震情報
2016年10月21日(金)14:07頃、鳥取県中部を震源とする地震(速報M6.6、深さ10km)が発生しました。

倉吉市葵町、湯梨浜町龍島、北栄町土下で震度6弱を観測しています。


(気象庁地震情報)


2015年10月以来、群発的に地震が続いていた場所で、2時間ほど前の12:12にもM4.2の地震がありました。発震機構は、西北西→←東南東の圧力の横ずれ断層型のようです。


(気象庁HPの図より作成)


震源は、下の図の青矢印付近です(東大地震研「一般共同研究・中国地方の第四紀火山の深部比抵抗構造に関する研究」1977/1~2001/1の震央分布図)。
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この図をみますと、1943年の鳥取地震(M7.2)の震源域の西の端のようにも見えますが、今回の地震の発生前後における鳥取中部の震源分布をみますと北北西ー南南東に震源が並んでおり、鳥取地震の震源断層とはほぼ直行する別の断層が震源断層であることが示唆されます。


(防災科研 http://www.hinet.bosai.go.jp/hypomap/?LANG=ja)

このように、2000年の鳥取県西部地震(M7.3)と大山をはさんで平行な断層が鳥取県中部にあって、それが2000年の地震と同じ方向(左横ずれ)にずれたことによる地震であったように思われます。
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2016年9月26日 14時20分頃 沖縄本島近海を震源地とする地震

2016年09月26日 | 地震情報
2016年9月26日(月)14時20分頃、沖縄本島近海を震源地とする地震(速報M5.7)が発生しました。

震源の深さは約40km、知名町瀬利覚で震度5弱を観測しています(計測震度は4.9のようです)。


(気象庁地震情報)


 ■

発震機構は、北西→←南東の圧力軸を持つ逆断層型のようです。震源の深さと、圧力軸の方向からみて、沈み込むフィリピン海プレートの上面で起きた、プレート境界型地震かもしれません。


 ■

今回の震源、沖永良部島付近の深さ40~50kmは、最近だけでも2007/4/21のM5.7、2008/7/8のM6.1、2014/10/22のM5.6等、非常にコンスタントに地震が起きる場所です。まったく珍しくない地震と言えるでしょう。

2008/7/8のM6.1では、知名町ではなく与論町で震度5弱を観測しています。
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2016年7月27日 23時47分頃 茨城県北部を震源地とする地震

2016年07月28日 | 地震情報
2016年7月27日(水) 23時47分頃、茨城県北部を震源地とする地震(速報M5.4)が発生しました。

震源の深さは約57km、日立市役所と常陸太田市金井町で震度5弱を観測しています。


(気象庁地震情報)


 ■

発震機構は、おおむね東西に圧力軸を持つ逆断層型のようです。


    (気象庁HPの図より作成)


発震機構と震源位置から推定して、沈み込む太平洋プレートの上面で起きた、プレート境界型地震だと思われます。


 ■

今回の震源、東海村~ひたちなか市あたりの地下50~60kmは、以前より地震が多い場所のようです。2011年の東北地方太平洋沖地震の後に特に数が増えており、今回もその余震活動の一環と考えて良いかも知れません。


(気象庁DB検索結果)

ほぼ同じ位置、同じ深さで、2012年3月1日にはM5.3(東海村で震度5弱)が起きています。
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