横浜地球物理学研究所

地震予知・地震予測の検証など

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村井俊治・東大名誉教授のMEGA地震予測について(2020年10月)

2020年10月10日 | 地震予知研究(村井俊治氏・JESEA)
電子基準点の座標値の変動を見て地震を予測する「MEGA地震予測」なる有料メルマガを配信している、村井俊治・東大名誉教授という方がいます。2020年10月には、週刊ポストで「過去最大級の異常変動」が観測されたので大地震に警戒せよ、と恐怖感を煽っています。

MEGA地震予測で過去最大級の異常変動 5つの危険ゾーン(週刊ポスト2020年10月10日)
https://www.news-postseven.com/archives/20201010_1601282.html?DETAIL

このなかで村井俊治氏は、神奈川県の大井で9月中旬に9センチもの異常変動があったので、大地震に警戒せよと主張しています。ではこの「異常変動」とやらは、どんな変動だったのでしょう。実際のデータをみてみましょう。電子基準点のデータは、国土地理院のサイトに行けば誰でも無料で手に入ります。

 (画像出典:国土地理院)

9月18日の1日だけ、値が上にピョンと飛んでいて、次の日には元に戻っていることがわかります。もしこれが本当に地面の動きなら、わずか1日のうちに急に地面が約10cm盛り上がって、次の日にはシュっと元に戻ったことになります。地震も起こさずに。

実は、こうした電子基準点の短期的変動はすべて観測ノイズで、地面が動いているわけではありません。もちろん地震の前兆でもありません。9月18日には、この大井周辺では、線状降水帯が半日ほどかかり続けて強い雨が降っていたのです。大井の観測値の飛びは、おそらくこの影響によるノイズと思われます。


 (画像出典:tenki.jp)

この村井俊治氏は、「測量学の権威」などと持ち上げられていますが、専門は写真測量で、衛星測位の知識は全く素人レベルであることが著書の内容などでハッキリ分かります。GPSなどの測位衛星での測位に、気象などの影響で数センチのノイズが簡単に出てしまうことを、全くわかっていないのです(あるいはわかっていながら嘘をついているのかもしれません)。

もちろん、村井俊治氏による過去の地震予測も、全く当たっていません。また、熊本地震などの実際に起きた大地震を事前に言い当てた実績もありません。以下の記事も参照してください。


村井俊治氏の「東日本大震災の直前と同じ兆候出現」との主張を信じてはいけません
https://blog.goo.ne.jp/geophysics_lab/e/534a8d0741086ab97bdc56ff9d89b5cf

村井俊治氏の「MEGA地震予測」、大阪府北部の地震も予測失敗
https://blog.goo.ne.jp/geophysics_lab/e/a7bd3d581af7ae1395fba63c840a0263

村井俊治・東大名誉教授は、2016年熊本地震(最大震度7)を、全く予測できませんでした
https://blog.goo.ne.jp/geophysics_lab/e/a525982aff0851971b3774b45b7f2ce6
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