横浜地球物理学研究所

YOKOHAMA GEOPHYSICS RESEARCH LABORATORY
地震予知・地震予測の検証など

村井俊治氏の「MEGA地震予測」、大阪府北部の地震も予測失敗

2018年06月18日 | 地震予知研究(村井俊治氏・JESEA)
2018年6月18日の7:58頃、大阪府北部を震源とする最大震度6弱の地震が発生しました。地震の規模はM6.1(暫定値)で、茨木市・高槻市・枚方市・箕面市・大阪北区で震度6弱を観測しています。

では、話題の村井俊治・東大名誉教授による有料メルマガ『MEGA地震予測』が、この地震を予測していたかどうか、検証してみましょう。

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『MEGA地震予測』の内容は、無料公開されている「地震予測サマリー」で概ね知ることができます。大阪府北部の地震の直前、6月13日の『MEGA地震予測』が震度5以上の地震を予測していた地域に、この後に発生した震度5以上の地震の震源を描き込んでみますと、以下のとおりとなります。


   


…いかがでしょうか。いつものとおり日本中に地震予測を出していましたが、なんともピンポイントで震度5以上の2つの地震を外しているように見えることが分かります(いずれも予測円ギリギリのところではありますが、これだけ広範に予測円を出していてこの結果では、外したといっても差支えないかと思います)。

村井俊治・東大名誉教授は、メルマガのほかにも、雑誌や夕刊紙にも別の地震予測を発表することがあります。今回も、大阪府北部の地震の前月、5月7日に、「夕刊フジ」に以下の地震予測を大々的に発表していました(記事はこちらで読めます)。念のため、そちらのほうも見てみましょう。

   
   「MEGA地震予測、列島不穏シグナルが5カ所」(2018年5月7日「夕刊フジ」より)

…こちらでは実にハッキリと、大阪はまったくのノーマークです。以上のとおり、村井俊治・東大名誉教授らは、震度6弱の地震が襲った大阪を、ほぼまったく警戒していなかったことがわかります。


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大阪府北部の地震は、死者を2名出してしまうなど、大きな被害をもたらしました。メルマガ発行以来、ずっと大阪をほとんど警戒していなかった『MEGA地震予測』を信じて、警戒を怠ったために、被害を受けた方ももしかしたらいらっしゃるかもしれません。

実績もなく、信じるべき科学的根拠もない()、こうした地震予測を、簡単に信じてしまわないようご注意いただきたいと思っています。

※6月27日追記
「科学的根拠もない」という点については、これまでにも何度か詳しく説明しておりますので、以下の記事をご覧ください。「地面が動いているというデータの解釈自体がそもそも間違っている」旨を指摘しています。

https://blog.goo.ne.jp/geophysics_lab/e/98691b7b417e3670144d0d61fe544e41
https://blog.goo.ne.jp/geophysics_lab/e/fcd9c5e718a8e170002104f218edd9b2
https://blog.goo.ne.jp/geophysics_lab/e/c8f93772cf45396b775053a88392fb1b
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有料地震予測は島根県西部の地震M6.1を予測していたか

2018年04月09日 | 地震予知研究(その他)
2018年4月9日01時32分頃、島根県西部を震源とする最大震度5強の地震が発生しました。地震の規模はM6.1(暫定値)で、大田市大田町で震度5強、出雲市や雲南市などで震度5弱を観測しています。

では、話題の有料地震予測サービスが、この地震を予測していたかどうか、検証してみましょう。


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村井俊治・東大名誉教授らが発行する「週刊MEGA地震予測」では、今年2018年からAIによる地震予測を取り入れています。国土地理院が設置する電子基準点で異常な変動があったあとに起きた国内での地震を、教師データとしているようです。

では、そのAIによる地震予測はどうだったのでしょうか。2018年3月22日の「週刊ポスト」紙で発表されていますので、以下に示します。今回の島根県西部の震源を、赤×印で重ねてみました。

  
  (NEWS ポストセブン 3/22(木)配信より)


・・・いかがでしょうか。ここまで見事に外すというのは、なかなか難しいと思います。日本中にほとんどくまなく地震予測を出している時点で、防災上ほとんど役に立たないのに、そのうえ島根県西部の地震をピンポイントで予測失敗しているのですから、事実上まったく使えない地震予測であると言って良いと思います。

なお、村井氏らが言う「電子基準点の異常な変動」は地震の前兆ではなく単なる測位ノイズであることや、これまでの地震予測もまったく当たっていないことについては、これまでも繰り返し説明しております。ぜひご参照下さい。



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有料地震予測としては老舗の部類に入る、「地震解析ラボ」はどうだったのでしょうか。以下に、島根県西部の地震の直前に出していた地震予測を示します。ここでもまた、今回の島根県西部の震源を、赤×印で重ねてみました。

  
  (地震解析ラボ2018年4月5日発表の地震予測)

・・・これもまた、島根県はまったくのノーマークです。地震解析ラボについても、日本中にほとんどくまなく地震予測を出しながら、M6規模の地震を予測できなかったわけです。地震解析ラボについても、これまでも大きな地震をまったく予測した実績がありません。詳しくはこちらを参照下さい。

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「電子数による地震予知」を疑う理由

2018年03月06日 | 地震予知研究(その他)
 
近年、「大地震の発生直前に上空の電離層で異常が起こり、上空電子数(TEC)が増える」と主張する研究があり、テレビなどメディアでも紹介されています。代表的なものには、日置幸介・北海道大教授や、梅野健・京都大教授による研究があります。

「夢の地震予知が実現か」と一部では期待されているこの研究ですが、個人的には私は非常に懐疑的にみています。その理由を、以下に幾つか挙げてみます。


 (1) 地震と関係がない場所でも電子数異常が起きている

梅野教授らは、東日本大震災を起こした東北地方太平洋沖地震や、熊本地震の直前に、上空の電子数が異常に増えたと主張しています。たとえば下の図は、東北地方太平洋沖地震の発生4分前の上空電子数を示した図です(地上の各観測点と、斜め上空の或る衛星と、の間の空域の電子数を示しているので、日本列島がずれたようなプロットになっています)。

  
  (http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/1/7/17114.htmlより。矢印は筆者による)


たしかに東北沖で電子数の増大(紫矢印)が起きているように見えますが、よくみると、ほかにも鳥取沖や日向灘といった震源とは全く関係ない場所にも、強い増大が起きている緑矢印)ことが分かります。

東北での大地震の4分前に、東北のみならず鳥取沖や九州沖でも異常が起きているのなら、6分前や8分前や10分前や・・・にも、日本のあちこちで異常が起きていたのではないかと想像できます。しかし、なぜかそのことは触れられません。なお、梅野教授は「2016年熊本地震の本震40分前に九州で異常があった」とも主張していますが、そのときの動画をみても、ほぼ同時刻に九州だけでなく北陸地方にも異常が出ていたことが見てとれます。

都合の悪い事実を隠蔽しているわけではないのでしょうが、震源近くの異常値だけを強調し、地震とは関係なさそうな場所でも異常値を示していることを黙殺するというのは、この種の研究としてはいささか不誠実だと思います。


 (2) 電子数の増大が本当に「異常」かどうか疑わしい(※)

日置教授は、チリ地震や東北地方太平洋沖地震といった大地震の直前に、電子数が正常値より増えていたとして、以下のような観測結果を示しています。この図で日置教授は、それぞれの大地震の直前に、電子数の観測値(赤矢印)が、正常値(青矢印)より増え、地震の発生後に急激に戻ったと主張します。

  
  (地震予知総合研究振興会「地震ジャーナル」53号, 2012年より。赤青矢印は筆者による)


しかし、ここで大切なことは、電子数は季節変化も時刻変化もし、さらには日によって大きく変動のしかたも変わる、不安定なものであるということです。つまり、青矢印で示した電子数の「正常値」を表す曲線が、正しく仮定されたものであるかが分からないのです。

この点については、鴨川仁・東京学芸大准教授らが、日置教授が示す電子数異常は、単に正常値の計算方法が不適切であるための見かけの現象であり、日置教授の計算方法による正常値を使うと、地震当日だけでなく前後3日を見ても、同時刻には電子数が異常増大していることになってしまうと指摘しています(鴨川ら2013)。

  
  (http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jgra.50118/fullより)


鴨川准教授らはあわせて、大地震当日に、地震発生直後に電子数が急激に低下しているのは、地震の発生に伴って前兆が消えたからではなく、単に津波の発生による音響波が上空に届いた影響であろうとしています。

・日置教授が地震当日のデータしか出していない(※下記参照)
・地震の前兆で漸進的に増えた電子数が、地震後に「急激に」減るというのは、感覚的に受け入れられない(逆に津波の発生で音響波が上空に届いた影響というのは非常に受け入れやすい)
・日置教授が報告している、地震直前に電子数が増え地震後に急減する事例が、津波が発生した海溝型大地震に限られている事実を、津波発生による音響波で説明できる

・・・といった点からみても、鴨川准教授らの主張にはおおいに分があると思います。

※追記: いまや日置教授は上記のデータではなく例えばこちらのデータで議論しているとご指摘を頂きましたので、ご留意下さい。地震の前の電子数が、正常値よりも大幅に増大していたとする主張を事実上取り下げて、変動のグラフが折れ曲がっている、と見せ方を変えるものです。

  
  (http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/2015JA021353/fullよりFig.6)

ただし、そもそもこのような「後でごっそり取り下げて別の主張に変えなければいけないようなデータを提示して何年も地震前兆と主張していた」ということ自体も、疑う理由となり得ます。たとえば、「折れ曲がり」は「増大」とは限らないので、異常増大したとの主張が事実上極めて大幅にトーンダウンしています。それに、今後また同じようにデータの見せ方が総取替されるのではないかなどの疑念も抱かせるものです。実際、上に示した「地震ジャーナル」53号のグラフで、最も大きな電子数増大を示す「エース」のデータだったはずの2004年スマトラ島沖の地震の例は、「折れ曲がり」がないために、最近の論文では登場しなくなっています

また、新しいデータの見せ方でも今のところ地震と異常との相関を疑義なく納得できず(① Fig.6では、特定の観測点-衛星の組み合わせによる観測値を示しておられるが、震源上空をカバーする他の組み合わせ、震源上空をカバーしない他の組み合わせ、について考察が足りないため相関が議論できない、② Fig.6だけを見ても地震と関係ない折れ曲がりが多くみられる、③ 折れ曲がりだけでなく極大や極小などの特徴点も考え合わせれば無数に異常があったと言えてしまう、④「折れ曲がりは地震と関係なく10時間に1回はある」という新しい情報も出てきた等)、上記の津波の議論、および以下の(3)(4)についての感想は変わらないので、上記はそのまま残しておきます)



 (3) 研究結果の間に矛盾がある

そもそも「地震の前兆として電子数が増える」と言われ始めたきっかけとなった、古い研究結果が幾つかあります。しかしそこでは、電子数が異常を示すのは、地震発生の数日前だとされているのです。

  
  (「内陸地震に先行する電離圏変動:GPSによる検証」菅原守氏(北大)2010年より)


この図では、2008年の四川大地震(Mw7.9)の3日前に電子数の異常がみられたことを報告しています。これに対し、日置教授や梅野教授らの主張は、地震発生の直前の数十分から数十秒のオーダーという直前のタイミングで異常が起きるというものです。この不一致は、いささか納得できません。

さらに言えば、上に示した日置教授の電子数遷移のグラフと、梅野教授が示した異常のデータも、そもそも整合していません。日置教授のグラフによれば、電子数は地震発生前40分前から異常に上昇し、高い値を長時間保ち続けますが、梅野教授が示したデータでは、電子数が異常増大を示すのは地震の4分前、それもほんの一瞬のことです。


 (4) 上空の電子数が増える原因が考えられない

これを言ってはミもフタもないのですが、数キロから数十キロという深い地下や海底で地震が発生する前に、高い高い上空の電離層で異常が発生して電子数が増えるということ自体が、はっきり言って少々荒唐無稽に思えます。そのようなことを説明できる物理モデルがあるとは、残念ながら思えません。

特に、海底での大地震の前に震源で発生した異常が、厚い厚い海水をどう伝わって、電磁気的な異常として上空に到達するのか・・・と考えてみると、ほぼそんなことはありそうにないと思います(たとえば、電波が海中ではすぐ減衰して使えないことは有名ですし、雷が海に落ちても海面下の魚たちは全く無傷です)。

もし仮に、地震の直前に、はるか上空まで到達するような電磁気的な異常が起きるのであれば、我々が暮らしている地表や海面ではもっと大きな電磁気的な異常が起きるのではないかと思うのですが、そのような観測データはないように思います。

また、特に日置教授の示したデータについて言えば、どの事例をみても見事に共通して、地震の前兆としての電子数増大が、地震の約40分前に始まっています。つまり、電子数が増えはじめた瞬間に、これから起きる地震が大地震となることが予め決まっており、しかも地震が起きるのは40分後であることも決まっている、ということになります。地震が起きる場所も、深さも、規模もまちまちなのに、電子数の異常が始まるのは40分ほど前にだいたいそろうというのは、極めて不自然に思います。むしろ、電子数の正常曲線を不適切にとっているために、観測値が正常曲線から逸脱するタイミングがそろっているのではないか、と疑わせるものに感じます。(←※正常曲線との比較による議論は取り下げられているようですので、この記載も取り下げます)


 (5) 地震を予測した実績がない

日置教授や梅野教授の主張はいずれも、地震が発生した後になって、「実は地震の前に異常が起きていた」と言っているだけであって、発生する前に地震を予測をした実績は全くありません。仮に以上に示した(1)~(4)をクリアしたとしても、事前に地震を予測できなくては、まだまだ話にならないと言うべきでしょう。


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・・・以上のようなことから、私は「地震の前に上空の電子数が増える」という研究には、いまのところ極めて懐疑的です(というか、実は個人的には全く信じてません)。しかしながら、ぜひこれから客観的なデータを積み上がっていって、議論が進み決着がついて欲しいと期待しています。

※追記: 以上はあくまで「電子数異常が地震の前兆だという研究を、私が疑う理由」です。「この研究は間違っている!」となどと偉そうに指摘するものではありませんし、そのつもりもありません。個々の論点について具体的なご指摘は歓迎します(ただし具体的な指摘を欠く礼を失したコメントには返答しないかもしれません)。ご意見に応じて、上記の内容を書き換えることがあり得ますことをご了承下さい(履歴は残すつもりです))
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長尾年恭・東海大教授らの地震予測「地下天気図」を検証します(2017年)

2018年02月02日 | 地震予知研究(長尾年恭・東海大教授)
 
地震予知の研究で有名な研究者に、長尾年恭・東海大教授という方がおられます。長尾年恭教授らは、地下気象研究所(DuMA)という大学発ベンチャー企業を立ち上げ、有料の地震予知サービスを行っています。

彼らの主な予知手法は「地下天気図」というもので、「地震活動が普段より静穏化している領域は、静穏化が終わった直後に大きな地震が起きる」という仮説に基づいたものです。長尾年恭氏らDuMAは、この「地下天気図」による地震予測を有料メルマガで配信しています(http://www.mag2.com/m/0001672594.html)。

では、この長尾教授による「地下天気図」、どのくらいの精度で地震を予知できているのでしょうか。今回は、2017年の地震予測を検証してみます。


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長尾教授は、『FLASH』という雑誌の2017年1月10日号において、2016年12月時点での「地下天気図」を紹介しています。

  
   『FLASH』2017年1月10日号より


彼らの地震予測の予測期間は半年から1年ですから、この「地下天気図」は事実上、2017年に発生する地震を予測したものだと言って良いでしょう。では、この「地下天気図」に、2017年に実際に発生した最大震度5弱以上の地震の震源(赤丸)を重ねてみましょう。

  

・・・いかがでしょうか。「大地震の可能性が高い」と予測した場所には、強い地震が全く発生しなかったことがわかります。逆に、「大地震の可能性が高い」と予測した場所の合間を縫うように、強い地震が発生しています。これ以上ないというくらいの、見事な予測大ハズレです。


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以上のとおり、長尾年恭教授の「地下天気図」は、地震を予測できる理論であるようには、残念ながら全く見えません。2017年の予測に限らず、これまでの「地下天気図」も、大きな地震を全く予測できていないことも、以下に検証しております。よろしければご参照下さい。

長尾年恭・東海大教授ら地下気象研究所(DuMA)の地震予知について
http://blog.goo.ne.jp/geophysics_lab/e/5c6efb04c9686fd918750a7bd55cf5f6
 
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村井俊治氏の地震予測、2017年も当たりませんでした

2018年01月04日 | 地震予知研究(村井俊治氏・JESEA)
 
電子基準点のデータを使い、『週刊MEGA地震予測』という有料の地震予測サービスを行っている、東京大学名誉教授の村井俊治氏(JESEA・地震科学探査機構)という方がいます。

これまで本ブログでは、村井俊治氏の地震予測を検証し、ほぼ全く当たっていない(デタラメである)ことを示してきました。今回も、最近の彼らの地震予測を検証してみましょう。


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村井俊治氏は、およそ1年前の『週刊ポスト』2017年1月13・20日号において、以下のような地震予測を発表していました。

 MEGA地震予測 2017年の最警戒ゾーンは「首都圏・東海」
 https://www.news-postseven.com/archives/20170112_480831.html


この記事には、「首都圏を含む南関東を全国で唯一、最高警戒レベル5の〈地震の可能性が極めて高い〉地域に指定し、警告を発している」などと書かれています。では2017年に、実際に震度5弱以上を観測した地震は、どこで起きたのでしょうか。気象庁のデータベースで検索してみますと、以下のとおりとなります。





…いかがでしょうか。震度5弱以上を観測する地震は、全国で8回起きたにもかかわらず、村井俊治氏らのMEGA地震予測が最高警戒とした南関東をはじめ、首都圏・東海と言える地域では、震度5弱以上を観測した地震は起きませんでした。2017年も、村井俊治氏らのMEGA地震予測は、まったく当たらなかったことがわかります。


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なお、村井俊治氏らMEGA地震予測が「地震の前兆」だとする電子基準点の「異常変動」とやらは、ほぼ常時観測されるただのノイズ(見かけの変動)であることに過ぎないことは、以下の記事でも説明しておりますので、ぜひご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/geophysics_lab/e/98691b7b417e3670144d0d61fe544e41
http://blog.goo.ne.jp/geophysics_lab/e/2fb0003f197ee31b1e05fbe6c5bc9795

 
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また、この『週刊ポスト』の記事のなかで、「「熊本」「鳥取」を警戒ゾーンに加えた直後に、両地域を大地震が襲ったことは記憶に新しい」とありますが、これは嘘です。

MEGA地震予測は2016年の4月、それまで日本中に出していた地震予測のうち、九州の予測だけを取り下げました。その直後に、2016年熊本地震が起きたのです。村井俊治氏はフジテレビの『Mr.サンデー』に出演し「予測できなかった」と泣いておられましたので、間違いありません。2017年12月発売の『日経ビジネス』でも、村井氏自らが「熊本地震の直前に予測を解除してしまった」とハッキリ言っています。

つまり、「警戒ゾーンに加えた直後に大地震が襲った」というのは真っ赤なウソであり、こういう嘘を平気で書く記事は、たとえ週刊誌だといえども許容できません。


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地震予測の研究にチャレンジし、様々な現象と地震との相関を調べてみること自体は、何ら責められるべきことではありません。むしろ応援したい試みです。しかしながら、当たりもしないのに「自分達の予測はよく当たる」と吹聴し、その地震予測を有料で提供し、外れた地震予測をきちんと釈明も反省もせず隠蔽して、また新たな地震予測を有料で提供し続けるという行為は、決して応援できない行為だと思います。

もし、自分達の予測が当たらないことが分かっていて、それを隠して有料地震予測サービスをしているとすれば、それは詐欺行為になります。有料地震予測サービスを展開している個人や企業の皆様には、ぜひ自らを真摯に振り返り、場合によっては行動を改めて頂きますよう、強くお勧めしたいと思います。
 
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