現代文化の快楽

60年代に東大の文系・理系の大学院生がコラボして、他大学にも声を掛けて、横断的に作っていた現代文化研究会へのオマージュ

学問についてのニュースを観て(16)   ‥理系と文系?

2014年04月10日 | 随想録
(4月9日[赤口]の小保方嬢)



前稿には歳三さんの他、最初茶臼と誤認したが、茶白と名乗られる旧知らしき方からコメントを頂いた。

心当たりが有るのは、「茶色空白」氏で、幸か不幸か駒音の記事が津波の痕のように失くなってしまったので、正確なところは思い出せませぬ。

茶色空白氏であるならば、改めて先代からのお付き合いを感謝し、ご挨拶としまする。
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但し、今回の口調や論調には、どちらかと言えば藁人形氏に近いものが有り(※1)、愚の遠い記憶にあるクールで、脱力的だった茶色氏とは、かなりずれが有る。(※2)

もしかしたら、茶色氏は今回の一件では、理研や生命科学の人の比較的上層部なり、運営や国家予算の付け方については、何らかの利害を共有して居られるのかもしれぬ。

そういえば、なにか精神分析医、日本では臨床心理士?、のような分野の人らしかったような記憶も有るが、先代とて確認したわけでもないし、遠い昔†のことなので分からぬ。小保方嬢の母上や姉上がその分野の大学教員であることも、偶然でないのやもしれぬ。
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さて、茶白氏がコメントに書かれた、「知らぬならコメントするな。」については、歳三さんからも反論が有ったし、それ以外にも常識的な反論はいくらでもできるから、ここで改めてする必要も無いけれども、世の中には色々な事を言う人が居ることに驚いたばかりなので、その批評をする前に、野暮を承知で、簡単に愚の立場を説明して置きませう。

1.先ず一つの専門的対象の技術的些末を知らない者は、その分野について、一切意見を表明する意味や資格が無いとする主張は誤りである。それでは人類社会は成り立たない。

2.例えば、近頃世に流行る研究の外部評価は、技術的詳細乃至些末を知らないことによって成り立っている一面も有る。

3.愚がしばしばおつまみにカシュー・ナッツやピスタチオ・ナッツや怒り豆(※3)を食べて、テレビを観ながら、ネットに書き込んでいることは図星では有るが、単に悪口を書き散らしているものでは金輪際無い。より社会に害をなしているにも拘わらず見過ごされやすい問題―というより「悪」―を指摘して、相対的か絶対的か守るべきもの、評価すべきものを浮き彫りにしているつもりで居る。

4.「看過すべきでない問題の本質」を、論文や評論や報告書のような文体で書くのは、少なくともこのブログや「諷漫亭」では大人げない。悪口に聞こえるくらいが丁度良さげに思う。例えば下で取り上げる人達とは、別の文章世界に居るのだから。
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閑話休題。愚が今回見た呆れた議論は、「理系」と「文系」の罵り合いで御座います。

●文系から: 小笠原誠治 2014年04月02日 理系は「悪意」の意味が分かっていない!(STAP論争) 

●理系(現在金融)から: 藤沢数希 2014年03月20日 博士論文のコピペ問題に関する議論を聞いていて、やっぱり文系学者って本当に頭悪いんだなって思った

取りあえず前者について一言。今回の問題は、法科での意味と科学界での意味と一般人の意味の少なくとも三様有る所、それを当事者達がどの場面でどう解釈しどう主張するかの問題で、一つの分野内でしか通用しない解釈を言い立てて他者を馬鹿呼ばわりするのは、それこそ「馬鹿の一つ覚え」であり、知性と教養と人格に難が有る人だけがすることだと思いまする。
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† ネットの時間は、現世の十倍も百倍も速く過ぎる。

※1 晩期には痴愚神礼讃と名乗る人も居た。
※2 茶色氏には、先代(歩曼陀羅華)と同一人物とされたために大分ご迷惑が掛かった。無論ご本人はそう言い立てた人達を心底笑って居られただろうけれども。ともかく今回は、何らかの理由で少し力が入っている感じ有り。
※3 語源は「錨(いかり)」豆だという。