現代文化の快楽

60年代に東大の文系・理系の大学院生がコラボして、他大学にも声を掛けて、横断的に作っていた現代文化研究会へのオマージュ

学問についてのニュースを観て(9)     ‥さしたる関係は無けれども

2014年03月31日 | 随想録

(数研)

諷漫亭に寅○様が、若島氏について書かれている。(『寅金の伝言板』 3/30)

若島氏が、京大の数学の大学院(の数理解析コース†)に入られる頃に接点を持ちましたが、今ネトったところ1952年生まれだから、それは75年頃だったのか。その後どういうことが起こって英文学に移られ誇りある京大文学部教授にまでなられたのかは知りませぬが、将棋の素養が有るどころか、当時既にその道で有名だったらしいのに、数学の教授団はそのことを全く知らなかったのではないか?(大学院進学後それが知られたことも有って指導教授と割と早く上手く行かなくなった可能性も否めない。後述)

コンピューター・情報数理という当時の新奇の学問分野に一時的なりとも関わった人には、随分珍しい人種が居るが、若島氏も、その筆頭の方やも知れませぬ。もう還暦を超えられたことになるが。

この人の(数学の)大学院の指導教授は後に数研‡の所長を務めて停年後間もなく亡くなったが、若島氏がどういう学生だったか、教授との相性がどうだったのか、小保方さんとは逆の意味で、存命中に聞いて置くべきでした。

(蛇足) 今なら、コンピューター・情報数理のコースは勿論、現代史的な意味を殆ど失った(から学生募集などを含めて如何に魅力を出して生き延びるか考える立場に在る)純粋数学中心の数学のコースでさえ、教授に招かれるやもしれませぬ。

蛇足の蛇足  若島氏が大学院に進学した頃の数研には、未だ初代の教授団が全員居た。所長は3代目で、福原満洲雄、吉田耕作と世界的に知られた東大退官者が2代続いて君臨した後の、京大側待望の人物だった(ご本人は阪大出身)。教授の中に中野茂男(恐らく京大御出身)という立派な方が居られ、イリノイ大の竹内外史氏(数学基礎論・論理学。東大出身で海外流出)と、日本の数学者の2大碁打ちで、4段として絶大な誇りを持って居られた。(当時のアマチュアの免状は、囲碁でも今からは想像もつかないほど辛かった。)

其のマタ蛇足 若島氏の指導教授は、高須達氏(東大出身で一旦海外流出)。この方はコンピューター・情報数理の学者本流には全く例外的なことだが、付き合いで止むを得ず稀にブリッジの4人目に座られる以外、一切のゲーム、パズルに無縁だった。
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†研究・指導は数研(‡)。

‡数理解析研究所。日本における数学の「理研」。規模が小さいことと大学院教育の関係で京大に所属している。(写真)

学問についてのニュースを観て(8)     ‥山中教授の笑い顔

2014年03月30日 | 随想録

今夜のNHKスペシャルは、山中教授と葉加瀬氏(バイオリン)と野口氏(演出)の3人で細胞の話をしていた。始めは、葉加瀬氏が、楽しげな議論の雰囲気を作っているのかと思って観ていたが、暫くして真実に気付いた。

山中教授の笑いが、声にこそ出さぬが、止めどなく続いていたのですね。下世話に言う「笑いが止まらない」幸せな境地に在られる。

この人から自然にこぼれ出す、溢れ出す、明るい雰囲気が他の2人に注いでいたのだった。

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この人の不必要な用心深さは、ノーベル賞受賞報道以来異様なものだった。今やっと解放されたのですね。表向きの控えめな表情作りはまた元に戻す方向も有りうるけれども、当分の間は、綻びる笑いは隠しようもない。結構なことです。


集団的自衛権の行使容認に関する議論を行う総裁直属機関

2014年03月25日 | 随想録

(兵隊ごっこ 右三原じゅん子ちゃん)

正式名称が何なのか決まっていないようですが、面白いのは、待ちに待った出番が来たことでいかにも嬉々として居る長の石破クンが、先ず延々と薀蓄を垂れる(講義する)と言明したことです。

今の周辺国の脅威やクリミア併合の動きから見て―台湾も経済関係の協定の段階とは言え馬総統によって本土への併合の方向に一歩動かされてしまった。―細かいところは別として、大筋は公明党を生かさぬよう殺さぬようの範囲で、強硬論が纏まることでせう。

無論、愚とてこの問題についての憂慮懸念は有るけれども、それは扨て措いて、石破クンは上手く纏めたところで、安倍氏の功績になるし、失敗すれば自分の責任になる。「芸は身を助く」や「好きこそものの上手なれ」というよりも「芸は身を亡ぼす」とか「下手の横好き」にならねば良いが。

(蛇足) 国防意識を持つために会議は皆この格好でするヨロシ。公明党は袈裟でも掛けよ。


電王戦への非難を読んで

2014年03月24日 | 随想録

 (平行線公理も絶対の真理ではない。)

 

第2局のソフト交換問題†について色々な見方が出ていますが、投稿者の数だけ論旨が違うほどに多様性が有ります。

そういえば、何だかごく有り触れたものだったので内容を覚えて居ませぬが、週刊Sには武者野氏のコメントが載っていた。ご健在で在られるようで何よりです。

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従来からの棋士崇敬派の人は、ソフト作成者かドワンゴかを、様々な論法で、非難している。ソフト開発者の中にも、これに同調する人が居ることも、既によく知られて居る。

これらの人の議論の拠り所は、概ね、「ルール」とは神聖な物で、一度決めたものは試合迄変更は出来ないとするものです。

単純明快、「恨みっこなし」で大いに宜しい、と同調したいところなのですが、どうも腑に落ちませぬ。何か違和感が有る。

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その一例は、或る掲示板で見た「真剣勝負はルールは神聖だ。人間の棋士や将棋ファンにとってその感覚は絶対だ。ソフト開発者やドワンゴは、これとは新規に関係した者達であり、そこがおかしいのに分かっていない。」という趣旨の主張です。

しかし、これ程のハンディキャップを付けた勝負が、果たしてそこまでの「神聖なルール」によって支配された「真剣勝負」なのだろうか?

つまり、「ルール不可侵」とか、「審判公平」とか言っている割には、元の「ルール」や勝負自体に100%神聖視出来ない何かが有るのではないか?それを感じ取った、或は「嗅ぎ取った」人は、そう言った「シンプルな主張」に易々とは同意しにくいのではないか?

つまり、論理に入る以前に、従来の「公理」が当てはまる命題かどうかこそが問題なのでせうね。

平行線が何本も引ける幾何学の世界と似ているのではないか?我々自身の議論もまた然らずや。

(続けるかも知れませぬ)

 

† 実際には旧版に戻したことは、周知の事実。


学問についてのニュースを観て(7)     ‥犯罪の陰に「エリート」有り (哀れにも予想通り)

2014年03月20日 | 随想録

 (写真左より、得意満面の小保方、S、W氏三兄弟)

私の予想ではなく、『諷漫亭』の熊本さんの次の投稿が、殆ど部内者で有るかのように正確無比だったことに改めて驚嘆します。いや部内者達は騙され抜いていたか、黙らされ抜いていたのかもしれませぬ。

熊本様>Re: 炉辺歓話
あのリケジョさんの、ハーバード時代のことはよく知りませんが、
神戸利権いや理研では上司に恵まれ過ぎているのではないですか。

割烹着はともかく、ピアスと肌艶で察知できます。
突撃取材するならあそこの所長or副所長に会い、彼女の女としての
魅力は? と直に突っ込んで一瞬の顔色を読むべし。<
(2014/03/08)

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正に「副所長」(正式職名は副センタ―長。)であるS氏(京大教授と兼務している。)に猛然とアタックしたとか、研究室のピンクの壁紙や割烹着はS氏主導で、本人と広報と三者で相談して、急遽演出したものだったとか。(週刊文春 3/27)

犯罪の陰に「男」有りなのでした。

文春は出処を書いて居ないが、一か月20万円位は室料が居るというホテル住まいの費用も、京大と理研とに兼務している人ならば簡単に出せるでせう。(昔の制度だとそうは行かなかったけれども、今は二重給与に近づいてきた筈。)

それ以前に、もともと小保方嬢のほうが狙ったものだというW氏は袖にされたか、身を引いていたらしい。今回、「成功」したということで、ギリギリとはいえ無いこと(理研で細胞造りに一回「成功」したという。その実態が不明だから、偽証に近いものと見るべき。)まで証言して仲間に戻ったのですね。(写真)

(蛇足) 山中教授よりS氏の方が、エリートとして評判が高かったという。エリートが劣位者にやられたときには、時として大事件になりまする。

例えば、家永裁判は、東京教育大の廃校、筑波大学創設の根源になったと言えるが、元をただせば家永氏から見たら取るに足らない三流史学専門家である検定官(職名は教科書調査官)に自分の著作を批判され、書き換えを指示されたことに激怒したから起こったことで御座いました。

蛇足の蛇足  こうやって写真(下)を見ると、流石にプライドが高い風貌の人だったので御座いますね。

其のマタ蛇足  改めてWIKI等を見ると、愚の理解とは違うところもありますが、愚の方が、部分的にか本質的にか真相を知り得ているとか、ネット執筆者の方は分かっていても書かないことも有ることで御座いませう。