東京地下鉄の研究  (2)

2008-10-07 20:21:55 | Weblog
東京で地下鉄関連の表示を見るときまって「東京メトロ」とある。昔は「地下鉄」と言っていたのだが・・・・。
そこで検索してみると、「東京メトロ」とは一種の愛称らしい。誰でも「東京メトロ」と言ってるのだから、逆らうことはあるまい。

ところがこれにはさらなる問題がある。「東京メトロ」とは東京の地下を走るすべての地下鉄路線を指すのか?答は「否」である。地下鉄には2つの完全に別々の営業母体があるからだ。「東京メトロ」とは、「東京地下鉄株式会社」の運営する地下鉄路線のことらしい。この会社は昔は「帝都高速度交通営団」と呼ばれていたものである。
現在次の9つの路線を運行している。
銀座線丸の内線日比谷線東西線千代田線有楽町線半蔵門線南北線副都心線

もう4本ある地下鉄道は都営地下鉄、正式には東京都地下高速電車)で、東京都交通局の運営によるものだ。
現在は次の4本である。
浅草線三田線新宿線大江戸線

両方合計すると13系統あるわけで、簡単には覚えきれないし、乗りこなすのは至難の業である。ただし、乗りこなすことができれば、これをJRや私鉄と組み合わせて首都圏のどこにでも容易に行くことができるだろう。ま、行く目的があれば、の話ではあるけれども。
13系統のそれぞれには建設された必要性と来歴があるわけで、それを研究すればさらに面白いはずだ。

東京メトロの研究  (1)

2008-10-07 19:22:49 | Weblog
東京に関わりを持つ人はだれでも、各々頭脳の中に「東京地図」を持っている。その「地図」は東京との関わり合い方によって千差万別だろう。
私が東京に住んでいたのは昭和30年の前後4年間で、高度成長の前だった。東京を走る乗り物は、今のJR電車の前身である国電の他は都電が全盛で、地下鉄は今の銀座線1本だけだった。
したがって、私の「東京地図」には、国電しか走っていない。山手線、京浜東北線、中央線だけの「地図」である。
これは一つのたとえ話ではなくて、最近まで東京を訪れた場合に現実に行動を束縛するものだった。
たとえば、神田神保町に行くにはJRのお茶の水駅から明大前のだらだらした下り坂をどこまでも下る。また、たとえば歌舞伎座に行くには有楽町から歩くわけだ。築地に行く時もそうだ。有楽町から築地まではけっこうきつい道のりなのだが。

ところで最近(先月)東京の美術館めぐりをする機会があった。美術館めぐり、といっても、渋谷の松涛美術館から新国立美術館へ行っただけのことではあるが・・・。
新国立美術館までの道順がわからなかったので松涛美術館で訊くと、わざわざ地図のコピーをとって持ってきてくれた。それによると、まず神泉駅から渋谷まで戻り、そこで銀座線に乗り換えて一駅目の表参道駅で千代田線に乗り換え、一駅目の乃木坂で降りなさい、そこが新国立美術館なのです、ということだった。こんなに機動的に東京の地下鉄を利用したことは初めてで、美術展とは別に、楽しい体験となった。
なにしろ、「地下で電車を乗り換える」など、なかなか空想的かつ幻想的な体験だったのだ。これが契機となって、東京の地下鉄というものに興味を持つようになった。今週は上野の森と九段下と六本木の美術館を周ってくる予定だが、今度は地下鉄を主なアシにするつもりだ。まず、上野の森(ここは上野から歩くしかない)、次は上野からJRで飯田橋まで乗り、そこで地下鉄東西線に乗り換えてさらに九段下で半蔵門線に乗り換えて半蔵門駅で降りる。(山種美術館は九段下から歩くよりは半蔵門駅から歩くほうが早いらしい。ま、行ってみないと分らないけれども)
そこで折り返して飯田橋まで戻り、JRで渋谷に出て、そこから表参道→乃木坂のルートをとるつもりで居たのだが、さらによく調べると、何と半蔵門線は渋谷まで通っているではないか!
それなら、半蔵門線に再び乗って表参道→乃木坂のルートをとる方がどれだけ時間の節約になるか分らない。これは感動しましたね。なるほどなるほど、地下鉄というものは過去の交通機関でブランクになっている空間を埋めてくれるものだ、と悟ったわけだ。帰りは、乃木坂から千代田線の上りに乗り、大手町で丸の内線に乗り換えれば東京駅に直行らしい。あとは新幹線に乗るだけだ。これは便利です!
これが現実にも上手く行くかどうか、は東京から帰ってからまたここに書きたい。